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キーワード「紅葉」

豊平館の写真

豊平館 ( 北海道 札幌市 )

豊平館は、札幌駅から南に約2.5km、地下鉄南北線「中島公園駅」から徒歩5分、中島公園*の中にある。北海道開拓の礎を築いた開拓使が、開拓使直営の洋風ホテルとして1880(明治13)年11月に建築した。2階建、亜鉛引鉄板葺で、現存する木造ホテルとしては我が国最古の建物であるが、ホテルとしてはほとんど使用されなかったという。しかし明治...

ビール園のビールとジンギスカンの写真

写真提供:サッポロビール園

ビール園のビールとジンギスカン ( 北海道 札幌市 )

JR札幌駅の東約1.5km、札幌駅北口から路線バスで10分程度でサッポロビール園まで到達できる。  サッポロビール敷地内のビール博物館とサッポロビール園の各種レストランに加え、周辺の大型ショッピングセンターと野球の屋内練習所を含めて全体でサッポロガーデンパークと地元では称している。  ビール博物館は明治のレンガ建築で、前身は...

トラピスチヌ修道院の写真

トラピスチヌ修道院 ( 北海道 函館市 )

JR函館駅から東へ約9km、湯の川温泉から3.5km、上湯川町の緑の高台にあり、四方をめぐらす高い塀と赤煉瓦の建物の日本初の女子観想修道院。1898(明治31)年、フランスのウプシー修道院から派遣された8人の修道女によって創立され、その後1925(大正14)年と1941(昭和16)年の2回、火災に遭い再建したもの。  中では修道女が聖ベネディク...

金森倉庫群と末広町周辺の街並みの写真

金森倉庫群と末広町周辺の街並み ( 北海道 函館市 )

函館市末広町の海岸エリアを中心に、明治時代から昭和の雰囲気を残す石造り・煉瓦造り・木造の建物群が点在する。函館市電の大町、末広町、十字街、魚市場通の海岸線に、「太刀川家住宅店舗」、「相馬株式会社社屋」、「函館市北方民俗資料館」、「函館市文学館」、「はこだて明治館」などの古く雰囲気のある建物が続いている。  特に「金...

上の湯温泉の写真

上の湯温泉 ( 北海道 八雲町 )

上の湯温泉は函館市の北西方面に位置する八雲町の温泉地。八雲の中心地から約30km離れた標高約70mの山の中に四方を緑に囲まれた落部(おとしべ)川上流にある。昔ここを発見したアイヌの人々は河畔の岩壁に浴槽を設けていたという。  江戸時代後期の1846(弘化4)年には松浦武四郎*が入浴し、全国に紹介されたという。また1868(慶応4・明...

羊蹄山の写真

写真提供:ニセコ町

羊蹄山 ( 北海道 京極町 / 北海道 ニセコ町 / 北海道 俱知安町 / 北海道 真狩村 / 北海道 喜茂別町 )

渡島半島の基部にあたる後志火山群の一つで、その秀麗な円錐形の山容の成層火山*が富士山に似ているところから別名「蝦夷富士」と呼ばれ親しまれており、最高点は1,898mで喜茂別町にある。頂上からは日本海と太平洋を遠望でき、眼下にニセコ連峰などの山々が望める。  しりべしの語源は、アイヌ語で「しりへ」は後という意味で、「し」は「...

ニセコアンヌプリの写真

写真提供:ニセコ町

ニセコアンヌプリ ( 北海道 ニセコ町 / 北海道 倶知安町 / 北海道 蘭越町 / 北海道 共和町 / 北海道 岩内町 )

ニセコ連峰はニセコ比羅夫から日本海側の雷電峠までの東西約25km、南北15kmにわたる11の連なった山々。国道268号線の新見峠を境としてニセコ東山系*とニセコ西山系*に大別される。東山系の山の名はすべてカタカナ名、西山系はすべて漢字名となっている。山の名前が個別に付けられたのは、昭和初期に温泉の開発により入りやすくなり、夏の登...

ニセコ湯本温泉の写真

写真提供:蘭越町

ニセコ湯本温泉 ( 北海道 蘭越町 )

ニセコ連峰チセヌプリの麓にある温泉郷で標高560mの高所にある。絶えず噴煙を上げる長径70m、短径30mの大湯沼が温泉郷に隣接しており周囲を圧している。この大湯沼は水面に珍しい硫黄球が浮遊し、学術上貴重なものとなっている。  ニセコ湯本温泉の湯元は大湯沼。泉質は単純硫黄泉-硫黄泉が主なものとなっている。  宿は2軒で、いずれも...

旭川市旭山動物園の写真

写真提供:旭川市旭山動物園

旭川市旭山動物園 ( 北海道 旭川市 )

旭川駅の東側約11km、桜と紅葉で有名な旭山公園の丘陵に位置し、敷地面積約15.2万2、飼育動物点数101種/639点(2023年10月現在)の動物園。  1967(昭和42)年に日本最北の動物園として開園し、物珍しさもあり人気となったが施設の老朽化とともに徐々に入園者が減少し閉園の危機もあった。しかし理想の動物園を作る夢を貫き、19...

原始ヶ原の写真

原始ヶ原 ( 北海道 富良野市 )

十勝岳連峰の最南に位置する富良野岳の南側斜面の標高1000~1300m地点に広がる中・高層湿原。総面積は1.15km2にも及ぶ。富良野岳山頂を目指す富良野市側からの入口となる原始ヶ原登山口から登山ルートを歩くとここを通過することになる。まさに手付かずの自然という場所で、その名の通り原始的な風景が広がっており、木道をはじめ...

大雪山の写真

大雪山 ( 北海道 東川町 / 北海道 上川町 / 北海道 美瑛町 )

北海道の大屋根といわれる大雪山は独立峰ではなく、旭岳をはじめとしたお鉢平を囲む外輪山とそれらの南部に続くトムラウシ山までの東西約15km、南北約10kmにわたる火山群の総称であり、表大雪とも呼ばれ、大雪山国立公園の北部に位置する。  大雪山は約100万~3万年前にかけて複数の火山活動により形成され、中でも約3万4千年前の大規模な...

トムラウシ山の写真

写真提供:環境省

トムラウシ山 ( 北海道 新得町 / 北海道 美瑛町 )

十勝川の源流トムラウシ川の水源の山で標高2,141m。表大雪と十勝岳連峰の中間に位置し、独立峰ではないものの、他の山々の主峰から遠くひと際高く目立つ存在である。  トムラウシの語源はアイヌ語で「緑の藻の一種が群生するところ」からという説や、温泉鉱物の湧く沢の「水垢の多いところ」からという説など、諸説ある。  登山道は表大...

沼ノ平の写真

写真提供:環境省

沼ノ平 ( 北海道 上川町 / 北海道 東川町 )

沼ノ平は、旭岳北西の標高1400mに位置する高層湿原である。愛山渓温泉登山口から約90分で高層湿原の入口に至る。 湿原には大小多くの池塘*が広がり、タチギボウシやワタスゲなどの花が咲く。湿原からさらに90分ほど登ると、当麻乗越(とうまのっこし)に至る。当麻乗越から見下ろす大小様々な池塘群は「神遊びの庭」と呼ばれる。

天人峡の写真

天人峡 ( 北海道 東川町 )

大雪山国立公園の南東山麓、忠別岳から流れ出る忠別川の上流に位置する。約3万年前に起きた巨大噴火による火砕流がもとになり、長い年月をかけて形成された柱状節理が天人峡のシンボルとなっている。特徴的な岩には名前が付けられ、巨大な一枚岩から清水が流れる姿がまるで泣いているように見える「涙岩」や、柱状節理が7本等間隔で並んだ様...

白金 青い池の写真

白金 青い池 ( 北海道 美瑛町 )

JR富良野線美瑛駅から十勝岳に向かって南東に17kmほどのところにある。さらに3.5kmほど十勝岳の山懐に入れば白金温泉がある。  水面が鮮やかな青い色*1をみせている青い池は、1988(昭和63)年に噴火した十勝岳の火山泥流対策のため建設された美瑛川畔の堰堤。水面が青く見える理由は、美瑛川の上流において、十勝岳から流れ出る硫黄沢川や...

オンネトーの写真

オンネトー ( 北海道 足寄町 )

阿寒湖温泉の南西部、国道240号線経由で約20km、エゾマツ・トドマツを主体とした亜寒帯性の針広混交林原生林に包まれた神秘的な湖。湖の周囲長は約2.5km、湖沼面積0.23km2、最大水深は約10m。阿寒湖からの道の途中には雌阿寒温泉があり、また赤褐色の水をたたえる錦沼もある。  アイヌ語で「老いた沼・大きい沼」の意の火山堰止湖...

阿寒湖の写真

阿寒湖 ( 北海道 釧路市 )

JR根室本線釧路駅から北へ約65km、雄阿寒岳(標高1370m)、雌阿寒岳(標高1499m)などの山並みの懐に抱かれ横たわる、やや菱形をした湖。湖岸の出入りは複雑で、北方からイベシベツ川、西方から尻駒別川といった数多くの河川が流入し、東南から阿寒川となって流れ出る。湖にはオンネモシリ(大島)・ポンモシリ(小島)・ヤタイモシリ・チュ...

屈斜路湖畔の温泉の写真

写真提供:一般社団法人摩周湖観光協会

屈斜路湖畔の温泉 ( 北海道 弟子屈町 )

北海道東部弟子屈町にある屈斜路湖の東岸に仁伏(にぶし)温泉、砂湯、池ノ湯、和琴温泉が並ぶ。湖畔沿いに、ホテル・旅館・民宿などのさまざまな宿泊施設があるが、ここでの楽しみは、湖岸のどこを掘っても温泉が湧出する砂湯*、岩の間から自然に温泉が湧きだしていて湖畔に露天風呂がある池ノ湯温泉*、和琴半島の付け根に露天風呂のある...

羅臼湖の写真

羅臼湖 ( 北海道 羅臼町 )

ウトロと羅臼を結ぶ知床横断道路のほぼ中央部から、西側の樹林帯の中を約3kmほど進んだところにある面積0.43km2、最大水深2.1mの知床国立公園内では最大の湖。道路沿いの羅臼湖入口からダケカンバやトドマツの混交林内に通る歩道を往復するルートは、標高差約70m、四つの沼や湿原を巡るコースで、往復には3~4時間程度が必要。初...

旧岩船氏庭園の写真

旧岩船氏庭園 ( 北海道 函館市 )

函館市街地の東の台地にあり、湯の川温泉やトラピスチヌ修道院に近くそれぞれ約3kmの場所に位置する。現在は面積約46万m2の見晴公園として市民に親しまれている。この地は函館市の豪商岩船峯次郎*の別荘で1989(明治31)年頃から庭園として整えられていたが、1927(昭和2)年に函館市民に無料開放され、現在は函館市に移管され函...

北海道大学植物園の写真

写真提供:北海道大学植物園

北海道大学植物園 ( 北海道 札幌市 )

札幌市の中央部、北海道庁の西側に隣接した、面積13万3,957m2の植物園。北海道自生植物を中心に約4,000種の植物が育成されており、また世界各地から移植した変わりだねの珍しい植物もある。園内には北方民族植物標本園・高山植物園、温室・冷室とともに北方民族資料室、北海道の動物・考古学の資料の博物館*もある。博物館は北海...

大雪高原温泉の写真

写真提供:大雪山国立公園管理事務所

大雪高原温泉 ( 北海道 上川町 )

大雪山主稜線の高根ヶ原の東斜面のふもとに位置する。ナナカマドやダケカンバ、ミネカエデなどの広葉樹と、エゾマツなどの針葉樹の混交林による森林帯には大小多くの池沼が点在している。標高約1200mの高原温泉を起点にした沼や池をめぐる林間の登山道、大雪高原温泉沼めぐり登山コースが整備されており、1周約7kmの周遊ルートを4時間から5時...

八甲田のブナ林の写真

八甲田のブナ林 ( 青森県 青森市 / 青森県 十和田市 / 青森県 平川市 / 青森県 黒石市 )

八甲田山は青森県の中央、青森市と十和田湖の中間に構える火山で、那須火山帯*に属し、奥羽山脈北端の重鎮である。1,585mの大岳を最高峰とし、高田大岳、赤倉岳、さらにその南側に連座する櫛ヶ峰、駒ヶ峰、乗鞍岳、横岳などの火山群の総称である。  山体を覆うブナやアオモリトドマツの自然林、山稜部の高山植物や湿原など、美しい植物相...

城ヶ倉渓流の写真

城ヶ倉渓流 ( 青森県 青森市 )

城ヶ倉渓流は十和田国立公園、八甲田山系の大岳、櫛ケ峰、駒ケ峰に源を発して、陸奥湾に注ぐ2級河川の上流部。渓流の岩壁は、第三紀中新世中頃(およそ1千万年前)の火山活動でできた柱状節理*の深く狭い渓谷である。流れの水は、強酸性で魚は生息しておらず、11月から5月までは数メートルの雪に埋もれる厳しい環境にある。  以前は酸ヶ湯...

十二湖の写真

写真提供:深浦町役場観光課

十二湖 ( 青森県 深浦町 )

JR五能線十二湖駅の東3~4km、白神山地西部の標高150~250mの起伏の多い台地に約4km2にわたって散在する湖沼群。十二湖と呼ばれてはいるが、実際には大小33の湖沼がある。十二湖の東方にある崩山の大崩展望台から見ると十二の湖がその姿を見せるので十二湖の名前がついたという。  湖沼の成因については地すべり地震によって谷...

日本キャニオンの写真

写真提供:深浦町役場観光課

日本キャニオン ( 青森県 深浦町 )

JR五能線十二湖駅の東約2.5km、十二湖の入口にあたる一帯に位置する。濁川上流の渓谷にそびえる大断崖で、山崩れで露出した白い凝灰岩が特異な景勝をつくっている。規模こそはるかに及ばないが、アメリカのグランドキャニオンに似ているので1953(昭和28)年探検家の岸衛の発言*によって日本キャニオンと命名されたという。  日本キャニオ...

蔦七沼の写真

蔦七沼 ( 青森県 十和田市 )

南八甲田山麓にある蔦温泉の周辺の樹林の中に点在する湖沼群。蔦沼、鏡沼、月沼、長沼、菅沼、瓢箪沼の順に連なり、少し離れた赤沼と合わせ蔦七沼と総称される。いずれもブナ林に包まれて緑豊かである。最も大きな蔦沼は周囲約1km、コイ・イワナなどが生息する。赤沼だけは温泉から約3km北西へ離れているが、透明度の高いことで知られる。赤...

奥入瀬渓流の写真

写真提供:青森県及び公益社団法人青森県観光国際交流機構

奥入瀬渓流 ( 青森県 十和田市 )

奥入瀬川は十和田湖から流出する唯一の河川で八戸市の北で太平洋に注いでおり、全長は約71kmである。その上流部の、「十和田湖畔子ノ口」(とわだこはんねのくち)から「焼山」(やけやま)までの約14kmの区間が奥入瀬渓流である。この区間は、森の中を千変万化して流れ下る渓流美をつくりだし、十和田湖とともに東北の代表的な景勝地となっ...

蔦温泉の写真

蔦温泉 ( 青森県 十和田市 )

八甲田の南東約8km、蔦川の谷と多くの沼に近接した自然美の中にある。発見は約800年前ともいわれ、八甲田の温泉群では酸ヶ湯とともに歴史の古い温泉である。明治の文人大町桂月*が愛したことでも知られ、旅館の近くには墓碑が立ち、ブロンズの胸像もある。  温泉は湯船の足元から湧き出る源泉湧き流しの湯で男女入れ替え制の「久安の湯」...

松見の滝の写真

松見の滝 ( 青森県 十和田市 )

十和田市の西、十和田湖の北部にあり、奥入瀬川支流である黄瀬川の上流の国有林内標高500mに位置する落差90mの滝である。 国道102号 から徒歩で片道約3時間ほど要し、かなり急勾配な箇所もあるのである程度の登山用装備や熊対策などそれなりの覚悟が必要。  松見の滝という名前は滝の両側に自生する松からと言われており、滝は上下二段に分...

青荷温泉の写真

写真提供:青森県及び公益社団法人青森県観光国際交流機構

青荷温泉 ( 青森県 黒石市 )

黒石駅から国道102号で約14km東方の道の駅虹ノ湖、さらにその先を左折して4km、山間の青荷渓流沿いに湧く一軒宿の温泉で、ランプの宿として知られている。国道から左折した後は山道でカーブが続くので注意が必要。駐車場からは徒歩で下り道を進み玄関前広場につく。冬期は積雪で一般車は通行止めで、道の駅虹ノ湖から宿の送迎シャトルバスを...

温湯温泉の写真

温湯温泉 ( 青森県 黒石市 )

弘南鉄道黒石駅の東南約8km、黒石温泉郷*の玄関口にあたり、浅瀬石川沿いにある。昔は湯治主体の温泉で、浴場の廻りには客舎と呼ばれる宿があり自炊しながら2週間ぐらい滞在する湯治客で溢れ、集落内には商店、魚屋、下駄屋、こけし屋、あけびづる細工の籠屋、製材所、映画館まであった。今は湯治客も客舎も減り客舎の跡地に車で訪れる入浴...

岩木山の写真

岩木山 ( 青森県 弘前市 / 青森県 鰺ヶ沢町 )

津軽平野の南西方にあり鳥海火山帯に属する二重式火山。津軽富士と呼ばれる円錐形の独立峰、標高1,625mの青森県最高峰である。山頂部は中央に岩木山、北に巌鬼山、南に鳥海山の3峰に分かれている。  岩木山は火山でありその活動の大部分は第四紀洪積世*に行われたと言われているが、最後の爆発は1863(文久3)年であり新しい火山といえる。...

弘前城の写真

写真提供:弘前市

弘前城 ( 青森県 弘前市 )

弘前城は弘前市の中心部にあり、本丸・北の郭・二の丸・三の丸・四の丸・西の郭の6つの郭*で構成された平山城である。規模は 東西約500m、南北約1,000m、総面積約50万㎡に及ぶ。濠は三方・三重に巡らされ、西側は蓮池と元は岩木川の流路であった西濠に守られている。  弘前藩代々の居城で、1611(慶長16)年に2代藩主津軽信枚(のぶひら...

弘前城のサクラの写真

写真提供:弘前市

弘前城のサクラ ( 青森県 弘前市 )

弘前城は、弘前藩2代藩主・津軽信枚(のぶひら)が1611(慶長16)年に築城したもの。400年を経た今も当時の城の形が残っており、天守、3つの櫓、5つの城門は国の重要文化財に指定されている。日本屈指のサクラの名所としても有名であり、開花時期にはテレビなどでよく取り上げられている。4月下旬には、ソメイヨシノやヤエザクラなど約2,600...

薬研渓流の写真

薬研渓流 ( 青森県 むつ市 )

下北半島の北側中央部、薬研温泉を中心とした大畑川の約2kmの間、滝、渕、岩などの美しい渓谷である。清流を原生林がおおい、遊歩道もあり、新緑、紅葉時にはすがすがしく自然散策、森林浴、バードウォッチングなど楽しめる。  渓流沿いには緑に包まれた薬研温泉、奥薬研温泉がある。薬研*の名は、温泉の湧出口の形が漢方薬をすりつぶす器...

北上展勝地のサクラの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上展勝地のサクラ ( 岩手県 北上市 )

JR東北新幹線北上駅より自動車で約10分、東北自動車道・北上江釣子ICより自動車で約15分の位置にある。北上川沿岸にある公園で、珊瑚橋から北上川左岸に約2km続く桜並木の名所として知られており、青森県の弘前、秋田県の角館と並ぶ桜の名所にも数えられている。  1920(大正9)年に、後(のち)の黒沢尻町長である沢藤幸治を発起人として...

夏油温泉の写真

夏油温泉 ( 岩手県 北上市 )

JR東北本線・東北新幹線北上駅から西北西へ約22km。夏油川上流、栗駒国定公園の北部に位置し、焼石連山の山ふところ標高700mの高地にある。夏油川沿いには、いたるところ温泉が湧出しており、真湯・大湯・滝ノ湯・疝気(せんき)ノ湯・女(め)ノ湯・新太郎の湯など7つの露天風呂が両岸に点在する。「夏油温泉」を含んだ「入畑温泉」、「瀬美...

八幡平の写真

写真提供:八幡平市

八幡平 ( 岩手県 八幡平市 / 岩手県 鹿角市 )

県都盛岡市から北西方向に直線で約38km、岩手県と秋田県にまたがる高原で、奥羽山脈北部に位置する。東の茶臼岳(1,578m)、南の畚岳(1,578m)、西の焼山(1,366m)などを含めた地域を八幡平と呼ぶが、狭義にはこの高原のほぼ中央、1,614mの頂が八幡平山頂である。  山域は、「十和田八幡平国立公園」に指定され、中でも山頂付近は「...

藤七温泉の写真

写真提供:藤七温泉 彩雲荘

藤七温泉 ( 岩手県 八幡平市 )

東北自動車道・松尾八幡平ICより八幡平アスピーテラインまたは樹海ライン経由で約60分。JR盛岡駅より岩手県北バス八幡平頂上行で1時間50分、松尾鉱山資料館で八幡平蓬莱境行に乗換5分、藤七温泉下車すぐ。  八幡平頂上の南方3.5km、畚(もつこ)岳の麓の標高1,400mの高所にあり、東北にある最高峰に位置する温泉で、一軒宿である。  温泉...

岩洞湖の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

岩洞湖 ( 岩手県 盛岡市 )

東北自動車道盛岡I.Cから自動車で約1時間、盛岡市藪川にある。標高約700mの北上山地に位置し、流域面積*48.6km2、湛水面積*6.23km2と広大な規模を誇る。  岩手山東麓の水田灌漑を主目的に水力発電の目的もあり、1960(昭和35)年に完成した人造湖(ダム湖)である。湖畔にはシラカバやナラなどの広葉樹が群生し、...

栗駒山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

栗駒山 ( 岩手県 一関市 / 宮城県 栗原市 / 秋田県 東成瀬村 )

奥羽山脈のほぼ中央に位置し、岩手・宮城・秋田の3県にまたがる1,626mの山で、岩手県側では須川(すかわ)岳、秋田県側では大日(だいにち)岳とも呼んでいる*。那須火山帯*に属し、複雑な山容の休火山で、かつては八万地獄、毒気地獄などと呼ばれ、この山に入った者は生きて帰ることがないといわれた。現在でも北斜面中腹にはたくさんの硫...

久慈渓流の写真

写真提供:久慈市

久慈渓流 ( 岩手県 久慈市 )

久慈市南西部に位置する明神岳に源を発する久慈川の上流に展開する渓流。中でも板状の石灰岩が垂直に切り立ち鏡のように平らな「鏡岩」の付近約5kmには、浸食された石灰岩の絶壁、不老泉、白糸ノ滝などの景勝が続く。  鏡岩を臨む鏡岩園地には、名水「不老泉」があり、飲用すると持病が治り不老長寿になるという言い伝えがある。また周辺に...

早坂高原の写真

写真提供:岩泉町役場

早坂高原 ( 岩手県 岩泉町 / 岩手県 盛岡市 )

JR東北本線・東北新幹線の盛岡駅から東北東へ約37km。岩泉町と盛岡市の境、標高916mの早坂峠を中心に広がる穏やかな大平原で、ゆるやかに起伏する草原に白樺林や赤松の林が点在する自然公園。  北上山地のなだらかな高原に、ブナ、ダケカンバ、シラカンバ、ミズナラ、ドイツトウヒ、アカマツが生育する景勝地。4月下旬~5月中旬のカタクリ...

安家洞の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

安家洞 ( 岩手県 岩泉町 )

安家洞は、三陸鉄道リアス線の岩泉小本駅から北西へ約25kmの距離にあり、安家石灰岩層*のほぼ中央にあたる。総延長は日本最長の23,700m。  約2億数千万年前(中生代三畳紀)の火山島の上に有孔虫やサンゴなどの生物の殻が堆積してできた石灰岩(安家層)が、大陸縁に付加した後隆起して地上に押し上げられ、長い時間をかけて雨水に侵食さ...

花巻温泉の写真

写真提供:花巻温泉株式会社

花巻温泉 ( 岩手県 花巻市 )

JR東北本線・釜石線の花巻駅から北西約7km、背後に山を負い東南に平野を見晴らす台地にある。1923(大正12)年、盛岡の実業家金田一国士(きんだいちくにお)*による台川上流にある台温泉*からの引き湯に始まる。現在は桜や松の並木が整備され、花巻温泉株式会社が経営する4軒の大型ホテル(佳松園、ホテル千秋閣、ホテル花巻、ホテル紅葉...

焼石岳の写真

焼石岳 ( 岩手県 奥州市 / 西和賀町 西和賀町 )

JR東北本線水沢駅から西に約28km。岩手県南西部に位置し、奥州市と和賀郡西和賀町の境にある火山。標高1,547m。奥羽山脈中部に属し、栗駒国定公園の一部である。焼石連峰の主峰で南に横岳、獅子ヶ鼻岳、西に三界山、北に牛形山、東に経塚山などがある。  山名は薬師岳から転化したという説と、山頂周辺に焼けたような黒い岩の積み重なった...

猊鼻渓の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

猊鼻渓 ( 岩手県 一関市 )

JR東北線・東北新幹線一関駅から北東へ約13kmにあり、最寄り駅はJR大船渡線猊鼻渓駅。北上川の支流、砂鉄川が北上山地の石灰岩層を節理面に沿って、浸食してできた渓谷である。両岸には約2kmにわたって高さ30~100mに及ぶ絶壁や奇岩が屹立し、壮夫岩(そうふがん)・馬りょう岩など16カ所の奇岩のみどころが展開する。散策道の最奥には名の由...

須川温泉の写真

写真提供:須川高原温泉

須川温泉 ( 岩手県 一関市 / 秋田県 東成瀬村 )

JR東北線・東北新幹線一ノ関駅から西北西へ約33km、バスで山間部を約90分かけて上っていく*。宮城県、秋田県、岩手県の3県にまがたる栗駒山、その山頂の北方、中央火口丘である剣岳の北麓にある。  岩手県側の標高1,126mに位置する須川高原温泉は、潅木や溶岩に囲まれ野趣に富んだ宿である。高地に位置するため紫外線が強く、気候療養の適...

横手のかまくらの写真

写真提供:一般社団法人秋田県観光連盟

横手のかまくら ( 秋田県 横手市 )

ドイツの建築家ブルーノ・タウト*1が「雪中の静かな祝祭」*2と称した、横手の「かまくら」は毎年2月15日、16日に催され、16日、17日の「梵天(ぼんでん)」*3や市内各所に雪像が展示される「雪の芸術」と合わせ、「横手の雪まつり」として開催される。  かまくらは、高さ3mあまりの雪室で、内部正面に祭壇を穿ち、御幣をたてて水神様を祭って...

乳頭温泉郷の写真

乳頭温泉郷 ( 秋田県 仙北市 )

JR秋田新幹線・田沢湖線田沢湖駅から乳頭温泉郷の入口にあたる「鶴の湯温泉入口」まで北東へ約15km。標高1,478mの乳頭山*1の西麓、標高600mから900mほどの先達(せんだつ)川上流の渓谷沿いに7つの一軒宿の温泉が点在している。下流から妙乃湯*2・大釜温泉*3・蟹場(がにば)温泉*4、さらに、黒湯温泉*5・孫六温泉*6があり、先達川に流れ込む...

泥湯温泉の写真

泥湯温泉 ( 秋田県 湯沢市 )

JR奥羽本線湯沢駅から南へ約30km。高松岳(標高1,348m)の北東麓、標高630mの山あい、高松川沿いにある。温泉施設*1は2軒。温泉の発見については、不詳だが、1814(文化11)年に訪れた紀行家菅江真澄は「泥湯山(高松岳、山伏岳、小安岳)の麓になりぬ。湯のもとに、天狗岩とていといと高き岩嶺に松生ひ、紅葉したるなど、いとおもしろし。此...

蒸ノ湯温泉の写真

蒸ノ湯温泉 ( 秋田県 鹿角市 )

JR花輪線八幡平駅から南へ約28km、八幡平の北西麓、標高1,100mの地にある。江戸時代*1からの湯治宿として知られ、オンドル式の湯治*2宿舎が数多く立っていたが、1973(昭和48)年の地すべりによって宿舎が流され、現在は少し離れた場所に木造2階建ての旅館部(客室26室)で営業を行っている。浴場は宿泊棟にある総ヒバ造りの男女別内湯と男女...

犬っこまつりの写真

写真提供:一般社団法人秋田県観光連盟

犬っこまつり ( 秋田県 湯沢市 )

江戸時代初期から続いているといわれる湯沢地方の小正月(旧暦1月15日)の民俗行事*1で、犬や鶴、亀などを米の粉(新粉細工)でかたどってお供えし、盗難や魔除けなどを祈願したことが始まりとされる。現在は、毎年2月の第2土曜日とその翌日の日曜日に行なわれ、JR奥羽本線湯沢駅から北西1.5kmにある湯沢市総合体育館周辺特設会場をメイン会...

天然秋田杉の古里「仁別国民の森」の写真

天然秋田杉の古里「仁別国民の森」 ( 秋田県 秋田市 )

JR秋田新幹線・奥羽本線秋田駅から北東へ23km、秋田市の東端にそびえる太平山の西麓一帯に「仁別国民の森(仁別自然休養林)」は広がる。「仁別国民の森」は秋田藩の藩有林*1として保護されていた歴史があり、現在は国有林で2795万m2の広大な面積を有し、標高700~800mまでは、秋田スギを主体とする針葉樹とブナ等の広葉樹の混交...

森吉山の写真

森吉山 ( 秋田県 北秋田市 )

秋田県の中央部の東、米代川に合流する阿仁川の上流にそびえる形の整った成層型楯状火山*1といわれ、那須火山帯*2に属している。森吉山はカルデラ*3内の中央火口丘である最高峰向岳(標高1,454m)を中心に、一ノ腰(標高1,264m)、前岳(標高1,308m)、カンバ森(標高1,187m)、ヒバクラ岳(標高1,326m)小池ヶ原(標高1,280m)の外輪山から...

小安峡大噴湯の写真

小安峡大噴湯 ( 秋田県 湯沢市 )

JR奥羽本線湯沢駅から南東へ約30km、栗駒山(標高1,626m)西麓を流れる皆瀬川の上流に、約8kmの険しいV字谷の小安峡がある。その谷底の川岸には、轟音とともに98℃の熱湯を噴き出す大噴湯があり、高低差60mほどを降りると、その先に渓流沿いの遊歩道が続く。この遊歩道は上流、下流2個所の駐車場から降りることができ、徒歩片道30分ほど。岩壁...

秋田駒ヶ岳の写真

秋田駒ヶ岳 ( 秋田県 仙北市 / 岩手県 雫石町 )

秋田駒と呼ばれる、田沢湖の北東にある火山である。頂上部は楕円形の大きな火口があり火口内にある火口丘を女岳(めだけ)と呼び、外輪山に男岳(おだけ)と標高1,637mの最高峰男女(おなめ:女目とも)岳がそびえている。那須火山帯*1に属し、近年では1970(昭和45)年9月に女岳でマグマ噴火があり、約4カ月で噴火は停止したものの、その後...

十和田湖の写真

十和田湖 ( 青森県 十和田市 / 秋田県 小坂町 )

青森・秋田の県境にまたがる二重カルデラ*1湖。湖は東西約10km、南北約10km、面積は約61km2で、南側から中山・御倉(おぐら)の両半島が突き出し、全体としてはクルミを割ったような形をしている。水面標高は400m、最大水深は327mと秋田県の田沢湖、北海道の支笏湖に次いで第3位である。貧栄養湖*2で、透明度*3は約12m、水色はフ...

蔵王山の写真

蔵王山 ( 山形県 上山市 / 宮城県 川崎町 )

奥羽山脈の南部に位置し、山形・宮城両県にまたがる南北約30kmの火山群の総称である。蔵王山という固有の山はなく、最高峰の熊野岳*をはじめとする多くの峰の連なりであり、蔵王連峰ともいう。那須火山帯に属し、旧火山群の南蔵王と新火山群の中央・北蔵王*に分けることができる。古来、刈田嶺(かつたみね)と呼ばれていたが、天武天皇の...

朝日連峰の写真

写真提供:朝日町役場

朝日連峰 ( 山形県 朝日町 )

朝日連峰は、山形・新潟の県境に大朝日岳(1,871m)を主峰として、南北60km、東西30kmにわたって標高1,500m以上の山並み*が連なり、地質的には花崗岩と中古生層から成る褶曲山塊だ。周氷河地形や雪食地形*が見られ、大朝日岳の主稜線の東西で地形が大きく異なる非対称山稜を形成している。多雪地帯で植生は森林帯と高山帯の中間となる亜高...

山居倉庫の写真

山居倉庫 ( 山形県 酒田市 )

JR羽越本線酒田駅から南へ約2km、市街の南部、新井田川の河口近くにある庄内米の貯蔵庫。酒田は古くから庄内のみならず、奥羽地方の米の集散地*であった。現在の倉庫は酒田米穀取引所*の設立に尽力した旧庄内藩の藩主酒井家が、取引所の付属施設として1893(明治26)年に建設したものである。米の収容能力は、最大時の昭和初期には15棟で約...

飯豊山(飯豊連峰)の写真

飯豊山(飯豊連峰) ( 山形県 小国町 / 福島県 / 新潟県 阿賀町 )

山形、福島、新潟の3県にまたがる飯豊連峰の総称。標高2,128mの大日岳を最高峰に、飯豊本山とも呼ばれる飯豊山(標高2,105m)など、2,000m級の山々*が約20kmにわたって連なる。花崗岩と中古生層から成る褶曲山地で、氷河地形、周氷河地形及び雪食地形*が見られ、稜線の東西で地形が大きく異なる非対称山稜を形成している。植生も雪田群落な...

滑川温泉の写真

滑川温泉 ( 山形県 米沢市 )

国道13号線の山形県と福島県の県境近くから県道、林道で約10km。東大巓(標高1,927m)の東北麓、標高850mほどのところにあり、前川の渓谷右岸にすっぽりとはまるように建つ一軒宿の温泉。開湯は1763(宝暦13)年。温泉に至る道は旧米沢街道の一部で、途中、旧道の小径に石畳も残されている。  静養、湯治向きの温泉で、家形山(いえがたや...

姥湯温泉の写真

姥湯温泉 ( 山形県 米沢市 )

国道13号線の山形県と福島県の県境近くから県道、市道*で約14km。滑川温泉からは山道を4kmほどの一軒宿の温泉。吾妻山系の稜線に近い標高1,230mの深い渓谷の中にある。  温泉の周囲は切り立った黄褐色の断崖絶壁で、渓谷はガレ場を呈しており、その中を渓流が駆け下っている。断崖の上や渓谷の下流は、コメツガ・ブナ・ダケカンバなどの原...

神室山の写真

写真提供:新庄市

神室山 ( 山形県 新庄市 / 山形県 金山町 / 秋田県 湯沢市 )

山形・秋田の県境にあり、栗駒国定公園の一角を占める。神室山(1,365m)を主峰に、黒森(1,057m)、水晶森(1,097m)、前神室山(1,342m)、天狗森(1,302m)、最高峰の小又山(1,367m)、火打岳(1,237m)などの山々が連なる。壮年期の隆起山塊で、多雪地帯で気候が厳しいことから、稜線は非対称に削ぎ落とされ、急峻な山容をみせる...

葉山(村山)の写真

写真提供:寒河江市

葉山(村山) ( 山形県 村山市 / 山形県 寒河江市 )

村山市西端に位置し、北は大蔵村、南は寒河江市との境にあたる。麓の村山平野側からみると、連なる稜線と山容は馬蹄型になっており、火山であった面影を残す。山麓から山頂近くまでブナの原生林が見られ、県の天然記念物に指定されているトガクシショウマをはじめ、ドウダン、チングルマ、ハクサンシャクナゲ等の高山植物の群生地もある。山...

桧原湖の写真

桧原湖 ( 福島県 北塩原村 )

猪苗代湖の北、会津若松の市街の北東に聳える磐梯山の北麓には、磐梯高原あるいは裏磐梯と呼ばれる高原地帯におよそ300の湖沼群が点在する。そのなかで最大の湖が、周囲約37.5kmの桧原湖で、水面標高は819m、最大深度は約31m。湖岸線は複雑に入り組み、南北約18km、東西約1kmの細長い形をしている。1888(明治21)年の噴火*によって磐梯山の...

秋元湖の写真

秋元湖 ( 福島県 北塩原村 )

猪苗代湖の北、会津若松の市街の北東に聳える磐梯山の北麓には、磐梯高原あるいは裏磐梯と呼ばれる高原地帯におよそ300の湖沼群が点在する。そのなかで秋元湖は周囲約19.8kmと2番目の大きさの湖。水面標高736m、最大深度約34mで東西に細長い形をしている。秋元湖は、1888(明治21)年の噴火*で小磐梯という磐梯山の北側の山が山体崩壊し、吾...

吾妻連峰の写真

写真提供:福島市商工観光部観光交流推進室

吾妻連峰 ( 福島県 北塩原村 / 山形県 米沢市 )

福島市の西部から山形県境に広がる山塊で、最高峰2,035mの西吾妻山(にしあづまやま)をもつ西吾妻と、東大巓などの中吾妻、いまだに噴煙をあげる一切経山(いつさいきようざん)を含む東吾妻に大別され、火山群としても東吾妻火山、中吾妻火山、西吾妻火山の3つにくくることができ、東西20km、南北12kmの200km2を超える広大な面...

雄国沼湿原の写真

雄国沼湿原 ( 福島県 北塩原村 )

磐梯山の西にそびえる猫魔ガ岳(標高1,404m)・厩岳山(同1,261m)・古城ガ峰(同1,288m)・雄国山(同1,271m)など、猫魔火山の外輪山に囲まれて雄国沼*があり、沼の西岸から南岸にかけては、周囲の山からの流水、湧水によって、排水の悪い緩傾斜に谷湿原が発達している。これが雄国沼湿原である。とくに南岸は水辺から500~600mの幅で広が...

五色沼の写真

五色沼 ( 福島県 北塩原村 )

桧原湖南端のバス停磐梯高原駅から秋元湖寄りの裏磐梯ビジターセンター*(バス停五色沼入口)までの3.6kmの探勝路周辺に散在する大小30余りの沼を総称して五色沼湖沼群という。探勝路からは10数個の湖沼が観察できる。  この湖沼群は1888(明治21)年の噴火*で磐梯山北側の山、小磐梯の山体崩壊により、岩屑雪崩が生じ、長瀬川とその支流...

南湖公園の写真

写真提供:白河市役所

南湖公園 ( 福島県 白河市 )

南湖公園は、JR東北本線白河駅の南2.5kmにある。南湖は、天明の飢饉ののち、白河藩主松平定信*が1801(享和元)年に完成させた周囲約2kmの湖で、湖畔にサクラ・カエデ・マツなどを植え、「士民共楽」という理念のもと身分を問わず親しめる場所とした。文化年間(1804~1818年)には、「関の湖」、「共楽亭」、「千代松原」など南湖十七景*...

二本松城跡(福島県立霞ヶ城公園)の写真

二本松城跡(福島県立霞ヶ城公園) ( 福島県 二本松市 )

JR東北本線二本松駅の北約2km、安達太良山系の裾野に位置する白旗ケ峰(標高345m)の頂上から麓にかけて城跡が残っている。霞ヶ城とも呼ばれる。南・西・北は丘陵に囲まれ、東に向け少し開けた地形となっている。  1414(応永21)年に奥州管領畠山国氏の孫満泰が、この地を本拠地としたのが始まりとされ、1586(天正14)年まで畠山氏の居城...

田代山湿原の写真

写真提供:南会津町

田代山湿原 ( 福島県 南会津町 )

田代山は福島県南部、栃木県境にある標高1,926mの山で、台地状の頂上部に湿原が広がる。田代山は数百万年前に生成された火砕流台地*といわれている。台地面は南西から北東に向け長い楕円形をしており、その直径は長い方が約800m、短い方が約350mである。  湿原の標高は約1,920~1,970mであり、北東方向に緩く傾いた傾斜湿原となっている。...

駒止湿原の写真

写真提供:南会津町

駒止湿原 ( 福島県 昭和村 / 福島県 南会津町 )

会津鉄道会津田島駅から国道289号線で西へ約10kmの針生地区から町道に入り、さらに北西に7kmほど進むと、福島県大沼郡と南会津郡の郡境が接する分水嶺地域に広がっている。標高1,135mの駒止峠の北側一帯の沢には寒地性の低層・中間・高層の3段階の湿原群*が発達し、学術的に貴重なものとされている。国の天然記念物指定保護区域で面積はおよ...

只見川の写真

只見川 ( 福島県 只見町 / 福島県 檜枝岐村 / 福島県 三島町 / 福島県 柳津町 / 福島県 会津坂下町 )

福島・群馬県境の尾瀬沼、尾瀬ヶ原に源を発し、山間部を一旦北に流れ、福島県西部では北東に向かい、途中伊南川、野尻川などを合わせ、喜多方市で猪苗代湖から来る日橋川と合流して阿賀川となる全長137kmの川。阿賀川は新潟県に入ると阿賀野川と名を変え日本海に注ぐ。  只見川の上・中流部は深い山間部で上流部の只見町までの 50kmは会津...

白水阿弥陀堂の写真

白水阿弥陀堂 ( 福島県 いわき市 )

JR常磐線内郷駅の西へ約2km、経塚山に三方を囲まれ、南に白水川を望んで建つ。阿弥陀堂の前と左右には大きな池が囲い、浄土庭園が広がる。浄土庭園の中島には北岸の阿弥陀堂に渡るため、南北二本の橋が架けられている。  藤原清衡の養娘徳姫(のちに徳尼)が、夫で「海道平氏」と称した岩城則道を弔うため1160(永暦元)年に建てたものと伝...

南会津のそば畑の写真

写真提供:南会津町

南会津のそば畑 ( 福島県 南会津町 / 福島県 下郷町 )

南会津地方は、昼夜の寒暖の差が大きく水はけの良い土壌など、ソバ栽培の適地が多く、福島県のなかでも、猪苗代、喜多方に並んでソバの栽培が盛んである。なかでも下郷町の猿楽台地と南会津町の会津高原たかつえのソバ畑は、会津の山々に四方を囲まれながら大規模な栽培地が広がる。  下郷町南西部、会津鉄道養鱒公園駅から南東へ約3kmにあ...

沼沢湖の写真

写真提供:金山町観光物産協会

沼沢湖 ( 福島県 金山町 )

JR只見線早戸駅から只見川を渡り、つづら折りを登って約5kmのところにある。湖面標高474m、周囲7.5km、最大水深96mの透明度の高いカルデラ(火口)湖である。沼沢火山は11万年前から活動が始まったといわれているが、このカルデラ湖が生成されたのは約5600万年前の噴火活動によるものとされている。  周囲の外輪山は林野庁の自然観察教育林...

国営ひたち海浜公園の写真

写真提供:国営ひたち海浜公園

国営ひたち海浜公園 ( 茨城県 ひたちなか市 )

ひたち海浜公園は「海と空と緑が友達 爽やか健康体験」をテーマに、公園総面積350万m2、公開開園面積約215万m2という極めて広大な国営の公園である。公園があるこの地区は、第2次世界大戦前は旧日本陸軍の用地で、戦後は米軍の射爆撃場として利用されたのち、1973(昭和48)年に返還された。1979(昭和54)年に、この...

袋田の滝の写真

写真提供:大子町観光協会

袋田の滝 ( 茨城県 大子町 )

福島県から茨城県へと流れる久慈川*の支流滝川にかかる滝。滝は4段から成り、高さ120m、幅73m。成因は、1,500万年前に形成された火山角礫岩層の硬い岩石に対し、滝の上下が浸食されやすい凝灰質の砂岩や頁岩だったため、硬質の火山岩が残り、節理と断層面が浸食され段差が生まれたと、考えられている。滝の途中に四本の大きな節理があり、4...

楽法寺(雨引観音)の写真

楽法寺(雨引観音) ( 茨城県 桜川市 )

坂東三十三ケ所第24番札所。加波山の尾根続きになる雨引山の中腹斜面に真壁城の薬医門を移築した黒門をはじめ、仁王門*、本堂、鐘楼堂、多宝塔、本坊、客殿など多数の堂宇が甍を並べ、仁王門の脇には城郭を思わせる大石垣がそびえる荘厳な寺である。  587(用明天皇2)年中国の帰化僧法輪独守の創建と伝え、その後、勅願寺として朝廷や真...

那珂川の写真

那珂川 ( 茨城県 水戸市 / 茨城県 ひたちなか市 / 茨城県 大洗町 / 茨城県 他 )

那須火山の那須岳(標高1,917m)に源を発し、栃木・茨城両県を流れ、ひたちなか市と大洗町の間で太平洋に注ぐ。余笹川、箒川、桜川や河口近くで最後に合流する涸沼川なども含め、196の支流を有する。全長は150km、流域面積は3,270km2。  支流を含め那珂川は、古代から鉄道開通する近代まで舟運が盛んだった。そのため、古くから...

板室温泉の写真

写真提供:那須塩原市

板室温泉 ( 栃木県 那須塩原市 )

黒磯駅から北西に約20km、那須岳の山裾の、那珂川の支流湯川に沿う山間の温泉街である。約900年前に発見され、「下野の薬湯」として知られてきた。現在もむかしの静寂さと素朴さをとどめたたたずまいである。 付近は春の新緑、秋の紅葉で知られている。

塩原温泉郷の写真

写真提供:特定非営利活動法人塩原温泉観光協会

塩原温泉郷 ( 栃木県 那須塩原市 )

塩原温泉郷のエリアは、面積の80%以上が森林地帯。太平洋側と日本海側、また関東地方と東北地方の気候の交差点で、昆虫や両生類、木々や草花などの種類が豊富。北には標高1849mの日留賀岳(ひるがたけ)、南には標高1789mの釈迦ヶ岳(しゃかがたけ)などがあり、山からは無数の沢が流れ、東西に流れる箒川(ほうきがわ)に注ぐ。長い年月を...

那須岳温泉群(大丸温泉、弁天温泉、北温泉)の写真

那須岳温泉群(大丸温泉、弁天温泉、北温泉) ( 栃木県 那須町 )

那須岳南東麓の標高1,000m前後の高原にわく温泉群。那須七湯、八湯とも呼ばれるほど温泉が豊富な地域であるが、この中でも大丸温泉、弁天温泉、北温泉は湯量が豊富であることで知られている。

霧降ノ滝の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

霧降ノ滝 ( 栃木県 日光市 )

華厳ノ滝、裏見ノ滝とともに「日光三名瀑」の一つで、駐車場からは徒歩10分程度で観瀑台へ行くことができる。観瀑台からは遠く正面に霧降ノ滝を望むことができる。  霧降ノ滝は霧降川の岩壁にかかる二段の滝で、上段が25m、下段が26m、高さは75m 、幅20m。下段の滝が霧が降るように落下するのでその名が付けられた。

日光山輪王寺の写真

日光山輪王寺 ( 栃木県 日光市 )

長坂を登りつめると、日光開山勝道上人像の前へ出る。太い眉、大きな鼻、右手に錫杖を持つ上人像の後ろに、山内最大の建物である三仏堂がどっしりと静まっている。このあたりが輪王寺の中心部で、三仏堂を本堂に、勝道上人像をとり囲むように一山15院の甍が連なる。神仏習合の地であるため、このほか四本竜寺・開山堂・大猷院廟・慈眼堂など...

中禅寺湖の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

中禅寺湖 ( 栃木県 日光市 )

男体山の南麓にあり、日光国立公園の湖沼の中で最も大きく、日本の代表的な高山湖に数えられている。  面積11.9km2、水色は深緑色から藍色まで季節によって変化する。新緑・紅葉のころはひときわ神秘的である。  湖水は東西に細長く、北岸の汀線はほぼ直線に近いが、南岸は出入りに富む沈降型汀線となり、八丁出島をはじめ岬...

竜頭ノ滝の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

竜頭ノ滝 ( 栃木県 日光市 )

菖蒲ヶ浜の湖畔から戦場ヶ原へ向かう道の中間点にある。国道120号はこの滝下から大きくカーブしており、バスを降りればすぐ滝壷前へ出る。  華厳ノ滝のように直下型の瀑布ではなく、戦場ヶ原を流れてきた湯川が男体山の軽石流溶岩の上を210m、幅10mで奔流する渓流瀑である。下流部の観瀑台では、急流状に激しい水音をたてて白いしぶきを上...

戦場ヶ原・小田代原の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

戦場ヶ原・小田代原 ( 栃木県 日光市 )

戦場ヶ原は中禅寺湖の北、男体山の西に広がる平均標高1,400mの湿原状の東京ドーム85個分、4km2の規模を誇る高原で、日光国立公園に位置する。また、湯ノ湖、湯川、戦場ヶ原、小田代原のうちの約2.6km2が「奥日光の湿原」としてラムサール条約の登録湿地に登録されている。  大昔の男体山噴火の折り、その噴出物が竜...

奥日光湯元温泉の写真

奥日光湯元温泉 ( 栃木県 日光市 )

戦場ヶ原の北西、湯ノ湖北岸にある奥日光のうちでも最奥の温泉で、西に白根山、北西に温泉ガ岳、東に三岳の山々を巡らしている。  温泉の発見は1200年もむかし勝道上人によると伝え、湯治温泉として長い間親しまれてきた。今でも一角に残る石畳や、しっとり落ち着いた雰囲気の中に歴史が感じられる。  旅館は近代化しながらも風格を備え...

湯ノ湖の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

湯ノ湖 ( 栃木県 日光市 )

湯元温泉の目前に広がる、三方を山に囲まれた静寂な湖であり、三岳の溶岩流により湯川がせき止められて形成された標高1,478mにある堰止湖である。水の色はフォーレル9号から10号(1948(昭和23)年)、全般に水深は浅く、温泉が湧き出ている北岸の一部を除いて冬季は結氷する。  周囲3km、湖岸には1時間ほどで一周できる散策道が整備されて...

龍王峡の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

龍王峡 ( 栃木県 日光市 )

今から2200万年程前に海底火山によって噴出された火山岩が、鬼怒川の流れによって浸食されて現在のような景観になったといわれる。  まず初めに安山岩が流出し、その後流紋岩の活動を経て、火山爆発による火山灰が堆積して緑色凝灰岩ができたとされる。さらには、その上に流紋岩が流出したと言われる。その後もマグマの活動により、岩脈が...

鬼怒沼湿原の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

鬼怒沼湿原 ( 栃木県 日光市 )

鬼怒沼山・物見山の鞍部南側、鬼怒川の源流あたりに広がる標高2,030mの高層湿原「鬼怒沼」には、大小48個の池塘が散在している。  6月中旬頃にはミズバショウが咲き始め、7月から8月にかけては、ヒメシャクナゲ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、キンコウカなど数々の花が見られる。8月下旬には草紅葉がはじまり、9月中旬にもなると湿原全体...

霧降高原のニッコウキスゲの写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

霧降高原のニッコウキスゲ ( 栃木県 日光市 )

赤薙山の南側に広がる標高1,200m前後の斜面一帯が霧降高原である。キスゲ平は赤薙山の中腹、標高1,300~1,600mにかけて広がる。  キスゲ平では、100種類を超す花々が春から秋まで楽しめるが、その中でも6月中旬から7月にかけて咲くニッコウキスゲの群生は見事。霧降高原一帯に数々の滝や沢があり、ヤマツツジやニッコウキスゲなどの群生地...

奥鬼怒温泉郷の写真

写真提供:日光市

奥鬼怒温泉郷 ( 栃木県 日光市 )

奥鬼怒温泉郷は、日光市川俣にある温泉の総称であり、鬼怒川の源流部付近にある温泉地である。加仁湯、八丁の湯、日光澤温泉、手白澤温泉の4つからなる。鬼怒沼、根名草山、尾瀬への登山客の利用も多い。  なお、女夫渕から先はマイカー通行が禁止されており、宿泊する宿の送迎バス、または徒歩で向かうことになる。

四万温泉の写真

写真提供:一般社団法人 四万温泉協会

四万温泉 ( 群馬県 中之条町 )

中之条町北東部、四万川上流の三方を山に囲まれた渓流沿いの標高700mの高地にある。四万温泉の名前は、四万の湯が『四万(よんまん)の病を癒す霊泉』であるとする伝説*がある。また古文書によると1600年代初期の江戸時代には温泉宿があり、 湯治客は江戸からも来遊があったと記されている。  源泉は全42ヶ所で、3ヶ所が堀さく源泉、39ヶ...

芳ケ平の写真

芳ケ平 ( 群馬県 中之条町 )

2015(平成27)年5月にラムサール条約*に登録された、中之条町と草津町にまたがる「芳ヶ平湿地群」の中でも中心となる湿原。草津白根山中腹の標高約1,800mに広がり、白根山の荒涼とした景観とは対照的に、高山植物が豊富に生育する緑豊かな湿地帯である。  江戸時代、草津から善光寺に抜ける街道の裏道を通り、わざわざ芳ヶ平、渋峠を経由...

谷川岳の写真

谷川岳 ( 群馬県 みなかみ町 / 新潟県 湯沢町 )

群馬・新潟の県境にある谷川岳は標高1,977m、オキノ耳とトマノ耳*の2つのピークを持つ。  太平洋側と日本海側を分ける脊梁山脈にあたり、北西の季節風が吹きつける豪雪地域である。そのため、新潟県側は穏やかだが、群馬県側は雪崩による浸食作用のため荒々しい山相をなし、東側斜面にはマチガ沢・一ノ倉沢・幽ノ沢などの急峻な谷が湯桧曽...

矢木沢ダムの写真

矢木沢ダム ( 群馬県 みなかみ町 )

みなかみ町の利根川最上流部に位置するダムと湖。1967(昭和42)年完成の矢木沢ダムによりできたのが人造湖の奥利根湖で、洞元・藤原と続く奥利根三湖の一番上流にあり、三湖中最大の湖。  主ダム部はアーチ式コンクリートで、堤高131m、堤頂長352m。洪水吐き部は重力式コンクリート、透水層止水対策部はロックフィル式と、3タイプで構成さ...

照葉峡の写真

照葉峡 ( 群馬県 みなかみ町 )

利根川の上流部、湯ノ小屋沢川に大小11の滝がおよそ5kmにわたって点在する。滝の名前は俳人 水原秋桜子(みずはらしゅうおうし)*が命名したもので、「山彦(やまひこ)の滝」、「翡翠(ひすい)の滝」、「木精(こだま)の滝」など。奥利根ゆけむり街道(県道63号線)の湯の小屋温泉から上流部にかけての道路沿いであるが、駐車場や散策道...

碓氷峠鉄道施設の写真

碓氷峠鉄道施設 ( 群馬県 安中市 )

横川駅から鉄道文化むら、旧丸山変電所、峠の湯、めがね橋(碓氷第3橋梁)を経て熊ノ平まで、6kmの信越本線アプト式鉄道*時代の廃線跡「アプトの道」周辺の鉄道施設群。線路や枕木を取り除き、歩きやすい道として整備されており、第1号から第10号までのトンネル、めがね橋を含め3つの橋梁がある。  旧丸山変電所は碓氷線電化のため、1912...

少林山達磨寺の写真

写真提供:少林山達磨寺

少林山達磨寺 ( 群馬県 高崎市 )

市の西、鼻高丘陵の北斜面にある。その昔、行基菩薩作とされる観音菩薩をお祀りする御堂があった。江戸時代に碓氷川の氾濫の折流れ着いた光り輝く香木で、一了居士が達磨大師坐像を彫刻し安置したのが達磨寺となる由縁である。  1697(元禄10)年に水戸光圀公の帰依された心越禅師を開山と仰ぎ、前橋城の裏鬼門を護る寺として、第5代前橋城...

榛名湖の写真

榛名湖 ( 群馬県 高崎市 )

榛名火山のカルデラに生じた火口原湖である。大きさは東西1km、南北1.3kmで、勾玉形をしている。伊香保の沼ともいわれ、湖面に榛名富士を映して静まる美しさは歌(湖畔の宿*)にも歌われてきた。湖の周りはいくつかのピークを持つ榛名山に囲まれており変化に富む。湖岸には一周道路がつけられ、湖畔には桜・ツツジ・キスゲなどが春から夏に...

伊香保温泉の写真

写真提供:渋川伊香保温泉観光協会

伊香保温泉 ( 群馬県 渋川市 )

榛名山の北東中腹、標高約700mの高所にあり、古くから上州の名湯として知られる。温泉街は山間の急斜面に造られ、階段式の道路やヒナ段状に立ち並ぶ旅館や店舗、たちこめる湯の香りなどが独特の湯の町情緒をかもしだしている。春の新緑・ツツジ、夏の避暑、秋の紅葉など、どの季節も楽しめ、近くの榛名山・榛名湖、榛名神社、水沢観音など様...

大沼・小沼の写真

大沼・小沼 ( 群馬県 前橋市 )

赤城山の山頂部、黒檜山、地蔵岳、駒ケ岳などの外輪山に囲まれた標高1,350m付近には、カルデラ湖の大沼と高層湿原*の覚満淵、その南東1,470mに長七郎山の火口湖*の小沼が並んで位置する。大沼と小沼間は1km程度であり、トレッキングや自転車で回ることができる。  大沼は周囲4km、南岸から東岸には旅館街や土産屋がならび、赤城山の観光...

桜山公園の冬桜の写真

桜山公園の冬桜 ( 群馬県 藤岡市 )

藤岡市南東部の鬼石の西方、標高591mの桜山*山頂にある47haの自然公園。山頂付近の急斜面をうめる約5,000本の冬桜*は、1908(明治41)年3月に植栽されたもので、国の名勝・天然記念物に指定されている。雪化粧した武甲山などの山容を望んでのお花見は11月上旬~12月中旬。  山頂の碑文によると、1906(明治39)年、国有林野を村有の公園...

妙義山の写真

写真提供:富岡市

妙義山 ( 群馬県 富岡市 / 群馬県 安中市 / 群馬県 下仁田町 )

群馬県の南西部にあり、赤城山・榛名山とともに上毛三山の一つに数えられている。那須火山帯浅間火山群の一つ。山全体が浸食を受けやすい輝石安山岩と凝灰角礫岩でできているので、石門群や大砲岩などの奇岩が多い。  山は3峰に分かれ、安中市側から白雲山・金洞山・金鶏山と三角形を描くようにそびえる。白雲山は妙義神社の背後にあり、山...

長瀞岩畳の写真

写真提供:(一社)長瀞町観光協会

長瀞岩畳 ( 埼玉県 長瀞町 )

国指定名勝及び天然記念物の「長瀞」は荒川中流にある峡谷で、皆野町親鼻橋から長瀞町高砂橋に至る延長6kmと、その沿岸地をいう。  さまざまな形の巨岩を縫って荒川が淵瀬をつくって流れ、対岸には高さ数十mの秩父赤壁と呼ばれる岩壁がそそり立つ。秩父赤壁の名は、三国志で有名な中国長江の赤壁にちなんで名づけられた。  長瀞における...

高麗神社の写真

写真提供:高麗神社

高麗神社 ( 埼玉県 日高市 )

JR川越線・八高線の高麗川駅から徒歩約20分。西武線高麗駅からは徒歩約40分。  高麗神社は、奈良時代に創建され、高句麗からの渡来人高麗王若光を主祭神としている。若光は高句麗からの使節として渡来した。朝廷から「王姓(こきしのかばね)」を賜っていることから高句麗の王族出身者と考えられている。716(霊亀2)年に高麗郡が置かれ、...

成田山新勝寺の写真

写真提供:成田山新勝寺

成田山新勝寺 ( 千葉県 成田市 )

成田山新勝寺は、全国に8ケ所の別院のほか、60以上の分院・末寺・末教会・成田山教会を有する真言宗智山派の大本山である。境内、公園をあわせた面積は22万m2に及び、国指定重要文化財である仁王門、三重塔、光明堂、釈迦堂、額堂をはじめ、多くの堂宇や美術館、図書館などを有する。  大本堂の裏の丘陵地には、16万5,000m...

三溪園の写真

写真提供:公益財団法人 三溪園保勝会

三溪園 ( 神奈川県 横浜市 )

明治時代末から大正時代にかけて製糸・生糸貿易で財をなした横浜の実業家 原三溪(本名 富太郎)氏の本邸であった日本庭園で、園内は1906(明治39)年から一般公開されている外苑と、原家が私庭として使用していた内苑とからなる。三之谷と呼ばれる谷あいに、自然の起伏を生かして造られ、その敷地面積は約17万m2。京都や鎌倉など...

神奈川県立三ツ池公園のサクラの写真

写真提供:三ツ池公園

神奈川県立三ツ池公園のサクラ ( 神奈川県 横浜市 )

3つの池を中心に自然の起伏を利用した公園で、面積約30ha。江戸時代には灌漑用水として使われていた。園内は百樹の森と呼ばれるほど樹木が多く、春はサクラ、夏は新緑、秋は紅葉が楽しめる。木々の葉が落ちる冬には、3つの池に集まる冬鳥の観察が楽しめる。散策コースが整備されているほか、アスレチック、プール、野球場などの施設もある。

瑞泉寺の写真

瑞泉寺 ( 神奈川県 鎌倉市 )

二階堂の東端、紅葉ガ谷にある。1327(嘉暦2)年、鎌倉幕府の重臣二階堂道薀が夢窓国師*を開山として一宇を創建、瑞泉院と称したのが始まりで、のちに初代鎌倉公方足利基氏が中興して瑞泉寺と号し、以来、鎌倉公方足利氏4代の菩提所として、おおいに栄えた。境内に大正時代以降に再建された総門・山門・本堂・地蔵堂・開山堂・鐘楼・客殿な...

箱根美術館の写真

写真提供:箱根美術館

箱根美術館 ( 神奈川県 箱根町 )

箱根美術館は、岡田茂吉氏によって収集された美術品を一般に公開するために建設されたもので、1952(昭和27)年に創立された。わが国の力強く重厚な「中世のやきもの」を中心に、縄文時代から江戸時代までの日本陶磁器を常設展示している。所蔵する「天冠をつけた男子」は、国の重要文化財に指定されている。  建物の周りには、「神仙郷」...

市島邸の写真

市島邸 ( 新潟県 新発田市 )

月岡駅の北西にある。阿賀野市水原の市島家*旧邸が戊辰戦争の兵火により焼失したあと、1876(明治9)年に建てられたもの。  現在、2万6,000m2の敷地に、茶室の水月庵、約150mの渡り廊下、93畳の広さがある南山亭など明治初期の建築作風を残した2,000m2の建物と、広い回遊式庭園の静月園、背後に竹林・梅林がある。...

清水園の写真

清水園 ( 新潟県 新発田市 )

1658(明暦4・万治元)年に造られた新発田藩主溝口氏の下屋敷。敷地は4,600坪と広く、庭園は草書体の別記「水」の字を描いた大池泉を中心に樹木や5つの茶室が配され近江八景をとり入れた純京風の回遊式である。  屋敷は1666(寛文6)年に建てられた寄棟造の数寄屋建築で、幕府への配慮からほとんど装飾を施していない。一角に移築された米...

苗場山頂周辺の湿原の写真

苗場山頂周辺の湿原 ( 新潟県 湯沢町 / 新潟県 津南町 / 長野県 栄村 )

標高2,145m。新潟・長野の県境に、南にゆるやかに傾く広大な山頂をもつ火山で、なだらかな山頂には高層湿原が発達し、オオシラビソノの樹林の間には、径数mから20mほどの池塘が何百も点在している。まさに天上の楽園の言葉にふさわしい。山名が表わすように、むかし池塘は苗田と考えられ、神が稲を植えた所と伝えられている。北面の中腹には...

巻機山の写真

写真提供:南魚沼市産業振興部商工観光課

巻機山 ( 新潟県 南魚沼市 )

標高1,967m。割引岳・巻機本山・牛ヶ岳を含め巻機山と総称され、新潟と群馬の県境に優雅な山容を見せる。山名は当地方の産物である機織りと関係があり、頂上一帯は御機屋と呼ばれ、機織りの伝説がある。山麓には機織りの女神の巻機権現が祀られている。五合目までは「井戸の壁」といわれる樹林帯の急登であるが、五合からのブナ林、六合目の...

奥只見湖の写真

奥只見湖 ( 新潟県 魚沼市 / 福島県 桧枝岐村 )

奥只見ダム*によって只見川本流をせき止め、銀の採掘で知られる銀山平*のほとんどを沈めてできた人造湖。新潟県と福島県の県境にあたり、越後の荒沢連峰や会津駒ガ岳をはじめとする会津の山並みにはさまれて、紺碧の湖水が南北、東西に細長くのびる。静かな湖面に残雪や新緑、紅葉を映し、秘境の趣を感じさせる。ことに紅葉時はみごと。 ...

火打山の写真

写真提供:一般社団法人糸魚川市観光協会

火打山 ( 新潟県 糸魚川市 / 新潟県 妙高市 )

妙高山の北西に連なり、標高2,462mは妙高火山群では最高峰で、長い稜線を引く不整三角形のやさしい感じの山容を見せる。しかし、高田平野以外、山容を山麓から望むところがないので、あまり知られていない山である。  一般的な笹ヶ峰から山頂へのルートは変化があり、楽しい。ブナ林、岩塊が露出する十二曲がり、オオシラビソの樹林帯を過...

山代温泉の写真

写真提供:山代温泉観光協会

山代温泉 ( 石川県 加賀市 )

山代温泉は、加賀平野の南のはずれ、薬師山をはさんで山中温泉と背中あわせの地にある。725(神亀2)年に行基が開湯したという伝承があり、その後、10世紀後半(985~988年)に花山法皇が明覚上人を従えて北陸巡歴*のおり、この温泉に入浴、その効が優れているとして温泉寺を中興、七堂伽藍を建立したとされている。再興したと伝えられてい...

兼六園の写真

兼六園 ( 石川県 金沢市 )

金沢市内小立野(こだつの)台地の西北端近くにあり、金沢城跡とは百間堀をへだてて相対している。江戸時代の代表的な林泉回遊式庭園で日本三名園*の一つ。1676(延宝4)年より5代藩主綱紀(つなのり)の時代に最初の庭(蓮池庭)が造られ、1822(文政5)年12代藩主斉広(なりなが)が竹沢御殿を建てるに際し、御殿に付属した庭の整備を行い...

那谷寺の写真

那谷寺 ( 石川県 小松市 )

粟津温泉から山代温泉へ向かう県道が加賀市に抜ける1kmほど手前に立つ。717(養老元)年、伝泰澄大師の開基による自然智の道場とされる。その後、寛和年間(985~987年)に、花山法皇がこの寺に御幸した折り、観音三十三身の姿を見、西国三十三ケ所を巡る必要はないとして、第1番札所の紀伊那智山と第33番札所の美濃谷汲山の山号をとって那谷...

白山の写真

白山 ( 石川県 白山市 )

富士山・立山と並ぶ三名山の一つ。火山としては比較的小規模だが、白山火山帯の主峰として、山域は石川・富山・岐阜・福井の4県にまたがっている。万年雪を頂いた優美な姿は、古くから信仰の対象として仰がれ、越のしらね、しらやまと古歌*に詠まれてきた。最高峰は御前峰*(2,702m)で、北西の大汝(おおなんじ)峰*(2,684m)、北東の剣...

永平寺の写真

永平寺 ( 福井県 永平寺町 )

全国に1万5,000の末寺、檀信徒800万人をもつ曹洞宗の大本山で、開祖道元(どうげん)*が坐禅修行の場として志比谷最奥部のこの地を選んで以来、約770年にわたって法燈を伝えてきた古刹である。  1244(寛元2)年、京都深草に開庵していた道元が、志比庄地頭波多野義重の請に応じて越前に下り、開山したと伝える。当初は傘松峰大仏寺(さん...

大菩薩嶺の写真

写真提供:甲州市観光協会

大菩薩嶺 ( 山梨県 甲州市 / 山梨県 丹波山村 )

JR中央本線塩山駅から北東10kmほど先に、なだらかなカヤトの原の尾根が目立つ山がある。これが大菩薩嶺*(標高2057m)であり、連なる峰々と合わせ大菩薩連嶺とも呼ばれている。山頂からカヤトの原の尾根を南に下ると、介山荘がある大菩薩峠(標高1897m)となる。大菩薩峠から南に突き出た山陵は南大菩薩嶺と呼ばれ、小金沢山・牛奥雁ケ腹摺...

栖雲寺の写真

写真提供:天目山栖雲寺

栖雲寺 ( 山梨県 甲州市 )

JR中央本線甲斐大和駅から東北へ約6km、景徳院*を経て日川渓谷*沿いにさかのぼった山中にある。1348(貞和4)年、「元」の天目山(中国・浙江省杭州市)で修行した業海本浄*によって創始されたため、山号は天目山。兵庫県の高源寺*を西天目というのに対し東天目とも呼ばれている。武田氏の菩提寺として庇護され、武田信満*の墓もある。...

大善寺の写真

大善寺 ( 山梨県 甲州市 )

JR中央本線勝沼ぶどう郷駅から南へ3kmほど、国道20号沿いのブドウ畑と日川を見渡せる山腹にある。創建については、諸説*あり不詳だが、代表的なものとしては、江戸後期編纂の「甲斐国志」によると「寺記曰、元正天皇養老二年(718年)八月、行基菩薩草創 号柏尾山 聖武天皇勅賜鎮護国家大善寺定額並御祈願所宣旨」とあり、また、「天文十...

昇仙峡の写真

昇仙峡 ( 山梨県 甲府市 )

JR中央本線甲府駅から北へ約10km、天神森からさかのぼって仙娥滝までの約4kmをいう。秩父山地の国師岳(標高2592m)・金峰山(標高2599m)に発する荒川*が花崗岩を浸食して造形した渓谷。清冽な渓流と灰白色の巨石、巨岩、そして緑の松が織りなす動と静の景観が連続する。渓谷入口の天神森から滝下までの約3kmは遊歩道*(一方通行の車道と...

本栖湖の写真

本栖湖 ( 山梨県 富士河口湖町 / 山梨県 身延町 )

富士五湖*は富士山の北麓、山梨県側に東から山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の順で並んでいる。  もっとも西にある本栖湖は、標高900m、面積は470万㎡と3番目の大きさで、最大水深が121.6mともっとも深く、湖水の透明度も高い。  北西南の三方を山に囲まれ、東は青木ヶ原樹海と大室山を前に富士山が望むことができ、静岡県の富士...

西沢渓谷の写真

写真提供:山梨市観光協会

西沢渓谷 ( 山梨県 山梨市 )

秩父山地、国師ヶ岳(標高2592m)付近に源を発する渓谷で、甲武信ヶ岳(2475m)付近から流れ出る東沢とともに笛吹川の源流になっている。東沢との合流地点近くから上流約4kmのところまで、よく整備された1周10kmの遊歩道*がつけられている。七ツ釜五段の滝*をはじめとして、渓流が巨大な花崗岩*の岩床の上を滑り、連続して滝と淵が現れる...

赤沢宿の写真

赤沢宿 ( 山梨県 早川町 )

身延山の西、七面山*(1982m)の麓を流れる春木川の谷を見下ろす急な斜面にへばりつくようにあるのが、赤沢宿である。  古くから七面山は山岳信仰の対象で修験場であったが、日蓮*が身延山に久遠寺を開創して以降、七面山が身延山の守護神七面大明神*の鎮座する山としても崇敬されはじめ、身延山と七面山を信者が行き交うようになった。...

奈良田温泉の写真

奈良田温泉 ( 山梨県 早川町 )

JR身延線下部温泉駅から早川に沿って遡ること約38km、西山温泉の北約3kmのところにある。広河原とともに白根三山登山の根拠地であり、白鳳渓谷の入口にあたる。  奈良田集落は奈良田湖*に臨み、周囲は2000から3000m級の山々に囲まれる山の里で、アクセスは一般車では早川沿いの県道(愛称:南アルプス街道)*となる。奈良田集落は奈良時...

白鳳渓谷の写真

白鳳渓谷 ( 山梨県 南アルプス市 )

南アルプスの麓、早川の上流野呂川の一部をいい、北岳などへの登山口となる広河原付近から荒川と合流して早川となる付近までの渓谷を指す。白根山系と鳳凰山系の間にあるため、この名が付けられた。南アルプス林道は甲府盆地側の芦安から夜叉神トンネルを抜け広河原に至り、広河原から白鳳渓谷沿いを下る南アルプス公園線は早川町の奈良田に...

西湖の写真

写真提供:富士河口湖町観光連盟

西湖 ( 山梨県 富士河口湖町 )

富士五湖*は富士山の北麓、山梨県側に東から山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の順で並んでいる。  西湖は、その真ん中、河口湖と精進湖の間にあり、面積は210万m2で4番目の大きさ、最大水深が71.7mで本栖湖に次ぎ深い。このため、水の色は藍色で透明度が高く、その湖面の色合いは本栖湖と同様に神秘的な印象を与える。 ...

久保田一竹美術館の写真

写真提供:久保田一竹美術館

久保田一竹美術館 ( 山梨県 富士河口湖町 )

富士急行線河口湖駅から、北へ河口湖の湖岸に沿って約5km、河口湖もみじ回廊の奥にある。久保田一竹*1は、室町時代に隆盛し、江戸時代初期には衰退していた染色技術「辻が花」*2を1962(昭和37)年に復活させ、独自の工夫を加え、独創的な「一竹辻が花」を生んだ。久保田一竹美術館は1994(平成6)年に開館し、この技法で染めた着物などの作...

青木ヶ原の樹海の写真

青木ヶ原の樹海 ( 山梨県 富士河口湖町 / 山梨県 鳴沢村 )

富士山西北麓一帯、西湖・精進湖・本栖湖から大室山に広がる3000万m2の広大な原生林帯。864(貞観6)年の富士山の大噴火*の際、大量に流れ出た青木ヶ原溶岩流は西北麓一帯を焼け野原にしたが、溶岩が冷えたあと、その上に新しく木々が芽吹き森が再生された。このため、土壌の厚さは10数cmしかないが、ツガ、ヒノキなどの常緑針葉...

富士山の写真

富士山 ( 山梨県 富士吉田市 / 静岡県 御殿場市 )

静岡県と山梨県にまたがり、日本でもっとも高い成層(円錐)火山である。富士火山帯の主峰でフォッサマグナ*1上に位置し、ユーラシアプレート、北米プレート、フィリピン海プレートの三重の会合点にあり、プレートの押し合いでできた割れ目からマグマが噴き上げ形成したといわれている。山域は東西約35km、南北約38kmに及び、山頂には直径約8...

瑞牆山の写真

写真提供:北杜市観光課

瑞牆山 ( 山梨県 北杜市 )

甲府盆地の北、奥秩父の山並みの一角を占める。花崗岩の岩峰の群立する独特な山容を示し、ゆるやかな山体の多い奥秩父では特異な存在感を見せるのが標高2,230mの瑞牆山*だ。とくに西麓の黒森集落やみずがき山自然公園からはその雄姿がよく眺められる。  登山コースは、JR中央本線韮崎駅から25kmほど北にある瑞牆山荘から入り、富士見平で...

長坂のオオムラサキの写真

写真提供:北杜市オオムラサキセンター

長坂のオオムラサキ ( 山梨県 北杜市 )

オオムラサキ*1は、羽を広げると10~12cmとなる大型の蝶で、東アジアに生息し、日本では九州中部から北海道南西部まで広く分布している。タテハチョウ科に属し、オスは前翅と後ろの翅の根元近くから中央部にかけて鱗粉の構造から青紫に輝く(メスは輝きがない)。1957(昭和32)年に日本昆虫学会で、当時、日本全国に広く分布しており、その高...

恵那山の写真

恵那山 ( 長野県 阿智村 / 岐阜県 中津川市 )

長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる、中央アルプス最南端の標高2,191mの山。  恵那山の名前は天照大神の胞衣(えな)を山頂に納めたからという。古くからの信仰の山で頂上には恵那神社奥宮本社が祀られている。また、恵那山の姿が船を伏せた形に見えるので舟覆山(ふなふせやま)とも呼ばれていた。  山頂にもトウヒやコメツガなど...

湯治と岳人の宿 中房温泉の写真

湯治と岳人の宿 中房温泉 ( 長野県 安曇野市 )

北アルプス燕岳の山麓で標高1,462m、中房川上流の渓間にある一軒宿の温泉。中房温泉招仙閣と中房温泉ロッヂの2つの建物があり、旅館には浴室が14ケ所、露天風呂・蒸し風呂・湯滝などがある。中房川下流では、木の葉脈を転写した珪華が見られる。  現在、中房温泉で湧出する源泉は多数あり、その殆どの温度が90度以上の高温で、その全ての温...

鳥甲山の写真

写真提供:(C)阿部 宣彦

鳥甲山 ( 長野県 栄村 )

長野県北端の栄村の山深い秘境の秋山郷、この地の西に位置する標高2,037mの岩山。南北に尾根を伸ばし東側は切れ落ちた絶壁であり、登山にはワイヤーロープや梯子が連続するので注意が必要。  第2の谷川岳と呼ばれる男性的な山で、鷲が翼を広げたような山姿が特徴。

白糸の滝の写真

白糸の滝 ( 長野県 軽井沢町 )

軽井沢の北部、湯川の源流にかかる。高さ3m、幅70m、黒い岩壁から数百条と思われるほどの水流が、白糸のように落下している滝。この滝の水源は浅間山の伏流水のため、滝の上には川がなく黒い岩肌から水が噴き出している。  軽井沢三笠から峰の茶屋までの有料道路「白糸ハイランドウェイ」*の途中にあり、駐車場から5分程度で到達できる。...

重要文化財・旧三笠ホテルの写真

重要文化財・旧三笠ホテル ( 長野県 軽井沢町 )

洋式の2階建の建築物で、1905(明治38)年に日本郵船・明治製菓役員の実業家山本直良(やまもとなおよし)が建造、明治期の純西洋式木造ホテルとして、わが国で2番目に古いとされている。  かつては政財界人が集い「軽井沢の鹿鳴館(ろくめいかん)」として賑わい、太平洋戦争中は外務省出張所となった。戦後はアメリカ軍に接収されたが、195...

八ヶ岳の写真

八ヶ岳 ( 長野県 原村 / 長野県 富士見町 / 長野県 茅野市 / 長野県 南牧村 / 山梨県 北杜市 )

八ケ岳連峰*の中で、夏沢峠を境に北八ケ岳と南八ケ岳に分かれる。南八ケ岳は標高2,899mの主峰赤岳をはじめ横岳、硫黄岳、権現岳、編笠山と荒々しい男性的な岩山が連なる。北八ケ岳は白樺、カラマツの森林や草原が広がり、女性的なやさしさと豊かさを秘めている。  成因は約300万年前、本州を南北に縦断する大地溝帯(フォッサマグナ)のほ...

乗鞍岳の写真

乗鞍岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

長野県松本市と岐阜県高山市の県境、北アルプスの南端にあるコニーデ型の山。馬の鞍に似て複数の峰とその峰間のなだらかな尾根の姿から、その名がついたといわれている。  乗鞍スカイライン(岐阜側)*や乗鞍エコーライン(長野側)*で2,702mの畳平までバスが入り、容易に頂上をきわめられる。剣ケ峰を盟主として3,000m級の恵比須岳・大...

志賀高原の写真

志賀高原 ( 長野県 山ノ内町 )

長野県北東部、群馬との県境にある横手山(2,307m)を頂点に西は異様な姿を見せる笠ケ岳*、北は岩菅山(いわすげやま)、西に折れて焼額山(やけびたいやま)・竜王山・五輪山と連なる山並みに囲まれた標高1,300~2,300mの高原。  高原内は志賀山(2,035m)*を中心に坊寺山・東館山・西館山の山々がそびえ湿原や湖沼が点在する。  成因...

雨飾山の写真

写真提供:一般社団法人 小谷村観光連盟

雨飾山 ( 長野県 小谷村 / 新潟県 糸魚川市 )

長野・新潟の県境にあり、妙高火山群につづく頚城(くびき)山塊に属している。雨飾山は「猫の耳」と呼ばれる双耳峰が特徴である。  2,000m弱の高くはない山だが、好天の日には日本海が望まれ、布団菱(ふとんびし)とよばれる大岩壁が美しい姿を見せる。また山頂には石仏があり、羅漢上人(らかんしょうにん)*が石を刻みそれをコツコツ...

栂池高原の写真

写真提供:一般社団法人 小谷村観光連盟

栂池高原 ( 長野県 小谷村 )

白馬連峰の北東部にある乗鞍岳(2,437m)の山腹一帯、標高1,000~2,000mの広い地域をいう。スキー場のある山麓部の親ノ原一帯は、白馬三山を背景に湿原が広がり、明るい高原風景が展開する。上部はブナ・ツガ・シラビソの深い原生林の中に神の田圃*、栂池自然園などの高層湿原が点在している。  栂池自然園まではゴンドラリフトとロープウ...

焼岳の写真

焼岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

上高地大正池の西にそびえるトロイデ型活火山*。標高2,455m。北アルプスの活火山で、たえず水蒸気を上げ、山頂付近は山肌をあらわにし、木も草も生えていない。南峰と北峰からなり、最高峰は南峰である。  1915(大正4)年の噴火では、梓川をせき止め、大正池を出現させ、1962(昭和37)年の噴火では焼岳小屋を倒壊させた。以来、山頂1km...

牛伏寺の写真

牛伏寺 ( 長野県 松本市 )

松本市の南東、鉢伏山(はちぶせやま)の中腹、標高1,000ⅿにある真言宗の名刹である。参道を登ると山門・庫裏・如意輪堂、さらに階段を登って楼門造の仁王門、観音堂・太子殿などが配置されている。厄除祈願の殿堂として広く知られ、1月の「厄除縁日大祭」では多くの参詣客が訪れる。  756(天平勝宝7)年に唐から信州善光寺に大般若経600...

梓川(沢渡周辺)の写真

梓川(沢渡周辺) ( 長野県 松本市 )

長野県松本市の西部を流れる川。槍ヶ岳に源を発し、途中穂高岳の横尾谷や徳沢と合流し、上高地を経て松本盆地で奈良井川と合流して犀川(さいがわ)となる。長さ77km。  上高地周辺の梓川の穏やかな表情から釜トンネルを抜けるとその様相は一変する。深いV字谷に変わり、くねくねと蛇行して流れ落ちる。安曇三ダムのひとつ奈川渡(ながわど...

梓川(上高地)の写真

梓川(上高地) ( 長野県 松本市 )

長野県中西部を流れる川。槍ヶ岳に源を発し、途中穂高岳の横尾谷や徳沢と合流し、上高地を経て松本盆地で奈良井川と合流して犀川(いがわ)となる。長さ77km。  梓川の上流域は景勝地も多く、流量の豊かな清流と山岳景観が美しい。この中でも標高約1,500mの細長い盆地が上高地である。  上高地は日本のアルピニズムの発祥の地とされると...

美ヶ原高原の写真

美ヶ原高原 ( 長野県 松本市 / 長野県 上田市 / 長野県 長和町 )

松本市、上田市、長和町にまたがり標高2,000m前後に位置する、広さ5km2の広大な高原台地である。信州のほぼ中央にあって中部山岳のほとんどの山を眺める360度の展望台として知られている。高原の最高峰は標高2,034mの王ケ頭で、東側は平坦な台地状でいくつかのピーク*がある。王ケ頭の真下には三城牧場がある。放牧場としては明...

寝覚の床の写真

寝覚の床 ( 長野県 上松町 )

木曽川の中流部の上松町の中央部、JR上松駅の南に位置する寝覚の床。木曽川の激流が花崗岩の岩盤を長期にわたって水食した奇景である。約1.5kmの間、柱状・方状節理や甌穴(おうけつ)が見られ、様々な形をした岩がつづく。寝覚の床へは、無料駐車場から臨川寺経由で散策コースがつづいている。江戸時代の参勤交代では臨川寺を小憩所として、...

高瀬渓谷の写真

写真提供:大町市観光協会

高瀬渓谷 ( 長野県 大町市 )

大町市の西部の山間部、高瀬川に沿って連なる大町ダム・七倉ダム・高瀬ダムの連続する3つのダムと、葛温泉周辺の渓谷である。  最大の高瀬ダムは七倉ダムと共に発電を目的として1979(昭和54)年に竣工。高さ176m、総貯水量7,620万m3の規模。七倉から高瀬ダムまでの東電管理道路は一般車通行止めとなっており、シーズン中はタク...

仁科三湖の写真

仁科三湖 ( 長野県 大町市 )

仁科三湖は木崎湖、中綱湖、青木湖からなり、糸魚川静岡構造線(フォツサマグナ)*の溝上にできた断層でできた湖群と考えられている。  湖畔には、古道塩の道「千国街道」が通り、北西部には街道沿いに三十三観音像がある。また周辺にはスキー場、キャンプ場などがある。

戸隠山の写真

戸隠山 ( 長野県 長野市 )

「天岩戸神話」*を秘めた戸隠山は、凝灰質の集塊岩からなり、戸隠高原北西部に屏風のようにそそり立つ連峰のうちの一つである。  この地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山であり、連峰は西岳と、八方睨から五地蔵山までの表山、それに高妻山・乙妻山の裏山の3つの山塊からなる。一般には戸隠山といえば表山を指す。表山は平安時代...

田立の滝の写真

写真提供:南木曽町役場

田立の滝 ( 長野県 南木曽町 )

南木曽町の北西端、JR田立駅の北にある。駅からは山道で約6km、20分程度で粒栗平の駐車場に着き、ここからは登山道で約3.5km、1時間余で主瀑の天河(てんが)滝(高さ40m、幅13m)に着く。  田立の滝は、うるう滝、らせん滝、洗心(せんしん)滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、そうめん滝など、大滝川の峡谷にかかる大小十余りの瀑布を総称したも...

華厳寺の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

華厳寺 ( 岐阜県 揖斐川町 )

岐阜市の中心街から北西20kmほどの山中にある。西国三十三所*第33番、結願の霊場で、「谷汲(たにぐみ)山」と呼ばれ親しまれている。798(延暦17)年に創建された古刹。  寺伝によると、奥州(福島県)会津の大口大領が京都から故郷に観音像を持ち帰る途中、観音像が自ら歩き出し谷汲の地で動かなくなったことから、この地を結縁の地として...

横蔵寺の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

横蔵寺 ( 岐阜県 揖斐川町 )

華厳寺の西方、西台山麓にある。最澄は、1本の霊木から2体の薬師如来を自ら刻み、1体を比叡山延暦寺(滋賀県大津市坂本)に祀り、もう1体の安置場所を求めて諸国を巡った。平安時代801(延暦20)年にその薬師如来*を本尊として横蔵寺を創建したと伝えられる。鎌倉時代には38坊、300余の末寺となり栄えた。室町時代には兵火や災害によって衰...

どぶろく祭の写真

どぶろく祭 ( 岐阜県 白川村 )

稲刈りを終えて紅葉に彩られた頃、10月14日から19日にかけて、五穀豊穰・家内安全を願い、山の神様にどぶろくが奉納される祭礼。和銅(わどう)年間(708~715年)に始まったと伝わり、長い年月の間に変遷しながら受け継がれてきた。  神社では、もろみを漉さない濁り酒である「どぶろく」の製造免許を取得している。どぶろくは、真冬の1月...

白水滝の写真

写真提供:白川村

白水滝 ( 岐阜県 白川村 )

白山国立公園内で白山平瀬登山口の近くにあり、庄川の支流大白川に注ぐ滝。大白川の水は硫黄分を含み、時には白く濁って流れる。落ちる瀑布が乳白色に見えることから「白水滝」と呼ばれる。原生林に囲まれた絶壁から水が落差約70m、幅8mで流れ落ち、水煙あげて爆音をとどろかせている。  その成り立ちは、約2200年前、西側に聳える白山の噴...

飛騨国分寺の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

飛騨国分寺 ( 岐阜県 高山市 )

JR高山駅の北東300mに位置する。飛騨国の国府が高山に移った奈良時代(710~794年)に、聖武天皇の勅願により全国に建立された国分寺のひとつで、746(天平18)年に創建された古刹である。本堂に、本尊の薬師如来坐像、旧国分尼寺の本尊であった聖観世音菩薩像*を安置する。  室町時代(1333~1573年)中期に再建された本堂は、正面5間、側...

郡上八幡城の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

郡上八幡城 ( 岐阜県 郡上市 )

郡上市八幡町の市街の北、標高354mの八幡山上にある。南に吉田川、西に小駄良(こだら)川を擁した要害の地。城は1559(永禄2)年遠藤盛数(えんどうもりかず)*によって砦として築かれ、1588(天正16)年に二ノ丸・三ノ丸などを備えた平山城に改修された。城主はその後、稲葉・井上・金森・青山の各氏と代わり、明治維新に至った。  古色...

濁河温泉の写真

写真提供:飛騨小坂観光協会

濁河温泉 ( 岐阜県 下呂市 )

標高3,067mの御嶽山(おんたけさん)西腹6合目(標高1,800m)に位置し、濁河川上流の「湯の谷」渓谷を臨み、野鳥がさえずる原生林に囲まれた温泉地。標高1,800mと日本でも有数の高地に沸いている温泉で、湯温50度以上で源泉かけ流し、泉質は炭酸水素塩泉(ナトリウム・マグネシウム・カルシウム一硫酸塩)。  かつては徒歩で1日がかりで登...

白糸の滝の写真

写真提供:富士宮市観光課

白糸の滝 ( 静岡県 富士宮市 )

JR身延線富士宮駅の北約11km、芝川の上流で、国道139号沿いにある。高さ20m、幅150mの湾曲した絶壁の全面に大小数百の滝が幾筋もの絹糸をたらしたように落ちる優美な滝で、古くからの景勝の地*1であった。水を通さない古富士火山層の上に、水をよく通す新富士火山層の段層があり、その間を富士山の雪どけ水が通り、この地で噴き出したもの。 ...

MOA美術館の写真

写真提供:MOA美術館

MOA美術館 ( 静岡県 熱海市 )

JR東海道本線・東海道新幹線熱海駅の北約2kmの丘陵地に建つ。1957(昭和32)年に開館した熱海美術館を前身としている。  1982(昭和57)年、創立者岡田茂吉*1の生誕100年を記念して、日本美術を中心とした美術品の展示、能や茶の湯などの推進、日本文化の情報発信などを目的とし、地上3階、地下1階、延べ床面積1万7,000m2の近代...

熱海温泉の写真

熱海温泉 ( 静岡県 熱海市 )

丘陵の中腹にあるJR東海道本線・東海道新幹線熱海駅から、相模湾に向いた傾斜地や海岸沿いの平坦地に、旅館やホテル、土産物店や飲食店などが所狭しと建ち並ぶ。熱海駅から海岸沿いの左手には、熱海温泉に隣接して「走り湯」で知られる伊豆山温泉*1もある。                                       ...

熱海梅園の写真

写真提供:熱海市

熱海梅園 ( 静岡県 熱海市 )

JR東海道本線・東海道新幹線熱海駅から西へ約2km、丹那トンネル熱海口近くのゆるやかな山間に位置し、広さは44,000m2。1886(明治19)年、横浜の豪商茂木惣兵衛の出資により造られた歴史ある梅園で、現在は熱海市が管理している。  初川の渓流をはさんで、樹齢100年を越える古木を含め、60品種・469本の梅が咲き誇り、そのなか...

天城山の写真

天城山 ( 静岡県 東伊豆町 / 静岡県 伊豆市 / 静岡県 伊東市 / 静岡県 河津町 )

伊豆半島の中央部に位置する富士火山帯の連山で、伊豆半島を北の口伊豆(北伊豆)と南の奥伊豆(南伊豆)に分ける。噴出した溶岩流や火山灰が堆積してできたいわゆる成層火山で、火口は東南側が欠けた直径6.5kmの爆発カルデラをなし、外輪山は最高峰の万三郎岳(1,406m)、その東の万二郎岳(1,300m)、箒木山(1,024m)、南の三筋山(822m)...

可睡斎の写真

可睡斎 ( 静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅の北約4kmにある曹洞宗の巨刹。輪蔵や山門が建つ本堂前広場を本堂、禅堂、書院などがコの字状に囲み、その東側に萬松閣、瑞龍閣などが並ぶ。広い境内には古松・老杉が茂る。ただ、江戸期から明治初期にかけ、たびたび火災などに遭い、現在の堂宇は明治以降に再建されたものである。  同寺は、1401(応永8)年に道元禅師7...

法多山尊永寺の写真

写真提供:法多山尊永寺

法多山尊永寺 ( 静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅から東南に約5km。寺号の尊永寺というより山号の「法多山」*1の名で古くから知られている。本尊は厄除観音として広く信仰されている。境内は広く、1640(寛永17)年建立の仁王門*2をくぐると右側に杉並木がつづく長い参道があり、その参道を抜けた先にある約250段の階段を上がった場所に1983(昭和58)年落慶の本堂が建ち、...

油山寺の写真

油山寺 ( 静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅から北へ約6km入った山あいにある。山門を入ると正面の石段の上に書院、方丈があり、参道を左にとると三重塔*1・薬師堂*2がある山腹に至る。山腹に向かう途中は切通しや渓流、「るりの滝」があり、苔むした石段と鬱蒼とした杉の林がつづく。油山寺の名は、かつて「るりの滝」で油が湧出し「油の滝」とも称され、同山が「あ...

寸又峡の写真

寸又峡 ( 静岡県 川根本町 )

大井川の支流、寸又川の中流域に位置します。標高は約550m。寸又峡は寸又川が曲流しながら下方浸食作用を進め穿入蛇行(せんにゅうだこう)*1した峡谷。上流域では、深く刻まれ谷の両岸の絶壁から大小無数の滝が落ち込み、清流が奔流している。  電源開発も古くから行われ、寸又川に沿いダムが点在する。渓谷の奥には寸又峡温泉*2があり、...

大井川の写真

大井川 ( 静岡県 静岡市 / 静岡県 島田市 / 静岡県 藤枝市 / 静岡県 大井川町 / 静岡県 吉田町 )

静岡・山梨・長野3県の県境にある南アルプス間ノ岳(3,189m)に源を発し、静岡県中部を縦断し駿河湾に注ぐ全長約168kmの川。 上流では切り立った深い峡谷を利用して、畑薙・井川など多くのダムが造られ電源開発がなされてきた。山岳景観に優れるとともに、接阻峡*1や寸又峡などの渓谷の景勝地も多い。  中流の川根地方は、大井川が「鵜山...

小國神社の写真

写真提供:小國神社

小國神社 ( 静岡県 森町 )

天竜浜名湖鉄道遠江一宮駅から北へ4km、森町の西南部、宮川を遡った比較的開けた谷あいにある。『延喜式』にその名はあり、遠江国一宮である。創祀*1は不詳だが、1680(延宝8)年の社記によれば、555(欽明天皇16)年に、現在の本殿より6kmほど北にある本宮峯(本宮山)*2に神霊を奉斎し、後に勅命により現在地に社殿が造営されたとしている...

大室山の写真

大室山 ( 静岡県 伊東市 )

JR伊東線伊東駅の南約8kmにある標高580mの火山。天城火山群の北に位置する伊豆東部火山群の中でも最大のスコリア丘*1である。一木もない草山で、頂上には、約4000年前の噴火でできた直径約300m、深さ70mの火口があり、1周約1kmの遊歩道が整備されている。  遊歩道からの展望は広く、南に大島をはじめとする伊豆七島、北に富士山、さらに箱...

鳳来寺山の写真

鳳来寺山 ( 愛知県 新城市 )

JR飯田線本長篠駅から豊鉄バス(田口行き)で約10分。鳳来寺バス停で下車。門谷の町並みを北に進むと、標高695mの急峻な鳳来寺山が眼前にせまる。鳳来寺山は旧鳳来町の象徴ともいうべき山で、愛知県の県鳥で「ブッポウソウ」*の鳴き声で知られるコノハズクの生息地としても知られる。  表参道を5分ほど歩くと、樹齢1400年と推定されるネズ...

香嵐渓の写真

写真提供:豊田市足助観光協会

香嵐渓 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄名古屋本線東岡崎駅からバス*。足助川と巴川の合流点付近、巴川が浸食してできた渓谷で、巴橋から香嵐橋までの約1kmをいう。  1634(寛永11)年の頃、標高254mの飯森山にある香積寺の11世住職・三栄本秀和尚が、巴川沿いの参道から香積寺境内までの約400~500mの間に、カエデ、スギを植えたのが始まりとされる。その後、1923(大正12...

名古屋市東山動植物園の写真

写真提供:名古屋市東山動植物園

名古屋市東山動植物園 ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄東山線東山公園駅から正門まで徒歩3分。隣の星ヶ丘駅からは植物園に近い星ヶ丘門まで徒歩7分。  1937年に開園した東山動植物園は本園・北園・植物園の3つのエリアで構成され、約60万m2の広さを誇る。動物園、植物園、遊園地、東山スカイタワーなどの諸施設の他、スカイビュートレインや、植物園では園内バスも利用で...

小原の四季桜の写真

写真提供:小原観光協会

小原の四季桜 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄三河線豊田市駅から、とよたおいでんバスで約1時間20分。四季桜*は、文政年間(1818~1829年)に医師の藤本玄碩が名古屋方面にて苗を求め植えたのが最初で、それが親木となり広まったといわれる。  4月と10月から12月の期間に花を咲かせる。サクラは、マメザクラとエドヒガンの種間雑種で、白や淡紅色と地味であるが上品な色の花である...

大杉谷の写真

写真提供:大杉谷登山センター

大杉谷 ( 三重県 大台町 )

JR紀勢本線「三瀬谷駅」から町営バスで63分、終点「大杉」下車。大杉谷は、三重県多気郡大台町の宮川上流、吉野熊野国立公園内にある渓谷であり、国の天然記念物(天然保護区域)に指定されている。 2016(平成28)年3月にはユネスコの生物圏保護区「大台ヶ原・大峯山」が拡張され、大杉谷もその一部となった。同時にユネスコエコパークの登...

大山の写真

写真提供:鳥取県

大山 ( 鳥取県 大山町 )

大山(だいせん)は鳥取県米子市の東約10kmにある標高1,729mの山で、中国地方の最高峰である。鳥取県西部の旧国名を付けて伯耆大山(ほうきだいせん)と呼ばれる他、富士山に似た山容から伯耆富士や出雲富士とも呼ばれる。日本百名山に選定されている。  大山へのアクセスはバス・車が基本となる。山陰側の観光拠点である大山寺集落と桝水...

観音院の写真

写真提供:観音院

観音院 ( 鳥取県 上町 )

補陀洛山慈眼寺観音院(ふだらくさんじげんじかんのんいん)は、多くの社寺が集積している鳥取市の北東丘陵地にある天台宗の寺である。JR鳥取駅から東に1.6kmに位置する。境内にある日本庭園が江戸時代初期を代表する名園、観音院庭園として知られている。観音院は1632(寛永9)年の池田光仲の国替えに伴い雲京山観音寺として栗谷に建立され...

千丈渓の写真

写真提供:桜江町商工会

千丈渓 ( 島根県 江津市 / 島根県 邑南町 )

島根県中央部、江の川の支流八戸(やと)川に合流する日和(ひわ)川上流、約5kmにわたる渓谷。  3,500~4,000万年前の古第三紀と呼ばれる時代に起こった激しい火山活動によって噴出し堆積した流紋岩やデイサイト等の火砕岩で構成されており、岩質は硬く、亀裂が多く発達している。この亀裂に沿って河川の洗堀作用が進み、陸地の隆起に伴う...

断魚渓の写真

写真提供:西村愛

断魚渓 ( 島根県 邑南町 )

大田市の南約40km、中国山地にある於保知(おほち)盆地*、その北東部の山間に刻む渓谷。江の川支流の濁川(にごりかわ)に浸食されてむき出しになった流紋岩の高低差100mほどの崖が、国道261号に沿って展開する。  石英粗面岩の岩盤が渓谷いっぱいに露出し、流れは滝となり淵となって、嫁ガ淵(よめがふち)・一夜橋(いちやばし)・箕ノ...

三瓶山の写真

写真提供:大田市観光協会

三瓶山 ( 島根県 大田市 )

大田市街の南東約14km、出雲・石見の国境にそびえる鐘状火山群。最高峰は男(お)(親(おや))三瓶で1,126m、ほかに女(め)(母(はは))三瓶(953m)・子三瓶(961m)・孫三瓶(903m)などの6峰が、室の内*と呼ばれる火口を環状に囲んでいる。『出雲国風土記』*では国引きの柱となり、佐比売山(さひめやま)と記されているが、史上に...

立久恵峡の写真

写真提供:しまね観光ナビ

立久恵峡 ( 島根県 出雲市 )

島根・岡山の県境赤名峠に源を発して大社湾に注ぐ神戸川の上流にあり、電鉄出雲市駅からは約10km南に位置する。清流に沿って約1kmにわたり高さ100~200mの岩壁がそそり立つ。特に左岸は、神亀岩・烏帽子岩・ろうそく岩・屏風岩などの名で呼ばれる奇岩が連続する。これらの奇岩は集塊質安山岩が風化・水食されてできたもので、小さな谷が複雑...

鰐淵寺の写真

写真提供:しまね観光ナビ

鰐淵寺 ( 島根県 出雲市 )

一畑電鉄雲州平田駅から西へ約7km、島根半島西側の北山山中にある。  594(推古2)年創建の天台宗の名刹。平安時代末期に修験道の霊地として全国に知られ、多数の堂塔を擁した。14世紀にはそれまで北院・南院に分かれていた寺内が和合・統一し、根本堂が創建された。  また、出雲大社の祭事において鰐淵寺僧が大般若経転読(だいはんにゃ...

出雲そばの写真

写真提供:西村愛

出雲そば ( 島根県 出雲市 )

出雲地方に本格的にそばが広まったのは、1638(寛永15)年、そば処の信州松本から松平直政が出雲松江藩主として着任した際に、そば職人を連れてきたことが始まりと言われている。  出雲そばは、そばの実と甘皮まで全て挽いた「挽きぐるみ」*と呼ばれるそば粉を使用しているため、色が濃く香りと風味が強いのが特徴。  そばの品種は、早...

鬼の舌震の写真

写真提供:奥出雲町観光協会

鬼の舌震 ( 島根県 奥出雲町 )

JR木次線出雲三成駅から南へ約2.5km。斐伊川の支流馬木川が、花崗岩を浸食してつくりだした約2.3kmに及ぶV字状の渓谷である。V字谷の左右には、大天狗岩、小天狗岩などの岸壁がそびえ立っており、河底には大小の甌穴(おうけつ)群がみられる。  鬼の舌震の名は、『出雲国風土記』によると、和仁(わに:サメの地方名)が阿伊村の玉日女命...

裏匹見峡の写真

写真提供:益田市観光協会

裏匹見峡 ( 島根県 益田市 )

裏匹見峡は、JR山陰本線・山口線の益田駅から南東へ約25km、広島県廿日市市との境界近くにある峡谷。  この一帯では約9000万年前の中生代白亜紀に非常に大規模な火山活動が起き、流紋岩~デイサイト質の火砕流が噴出し、主に凝灰岩や溶結凝灰岩からなる匹見層群を形成。匹見川および支流の広見川の浸食によって形成された匹見峡は、西中国...

清水寺の写真

写真提供:安来清水寺

清水寺 ( 島根県 安来市 )

JR山陰本線安来駅の南東、山腹に広大な境内をもつ。寺伝では、587(用明天皇2)年、尊隆上人が、瑞光を発する十一面観音をこの地に得たのに始まり、597(推古天皇5)年、堂宇が建立されたと伝わる。山上に瑞光が現れ、その光にちなみ山号を「瑞光山」とした。また水清く、聖なる湧水を湛えていたことから「清水寺」と名づけられた。出雲地方...

足立美術館の写真

写真提供:足立美術館 

足立美術館 ( 島根県 安来市 )

JR山陰本線安来駅より南西へ約8kmに所在し、1970(昭和45)年に郷土出身の実業家・足立全康*氏が収集した日本画や陶芸を中心とした美術館である。横山大観*をはじめ、竹内栖鳳、川合玉堂、上村松園、橋本関雪など近代から現代の日本画壇の巨匠たちの作品を所蔵している。開館50周年を記念し完成した「魯山人館」*では、常時120点の北大路...

旧閑谷学校の写真

写真提供:公益財団法人特別史跡旧閑谷学校顕彰保存会

旧閑谷学校 ( 岡山県 備前市 )

岡山藩主池田光政*によって創建された庶民のための教育機関。光政は岡山城内に藩校「岡山学校」を設けるとともに、藩内各地に123か所の手習所(てならいじょ)を設け、藩士や庶民の子弟の教育に力を注いだ。  光政は池田家の菩提寺であった京都妙心寺護国院が焼失したのを機に、墓所を岡山に移すこととした。その候補地として、和気郡木谷...

衆楽園(旧津山藩別邸庭園)の写真

衆楽園(旧津山藩別邸庭園) ( 岡山県 津山市 )

JR津山駅の北2kmにある衆楽園は、津山藩2代藩主、森 長継(ながつぐ)が江戸時代初期の明暦年間(1655~1658年)*に築いた池泉回遊式の大名庭園である。藩の接待などに使われ、「御対面所」とも呼ばれていた。その後、森氏に代わって入封した松平氏に引き継がれ、幕末に至るまで、主として藩の別邸の庭園として使用された。1870(明治3)年...

蒜山高原の写真

写真提供:蒜山観光協会

蒜山高原 ( 岡山県 真庭市 )

蒜山高原は、岡山県最北部、蒜山三座(上蒜山、中蒜山、下蒜山)の南麓に広がる東西20km、南北10km、標高500~600mほどの盆地である。西日本屈指の高原リゾート地で、遊園地、観光牧場、ワイナリー、ハーブ園、乗馬施設など多彩な観光スポットが点在している。鉄道は通っていないが、米子自動車道のインターチェンジから近く、週末や観光シー...

神庭の滝の写真

写真提供:真庭市

神庭の滝 ( 岡山県 真庭市 )

中国勝山駅の北西約5km、旭川の支流で星山(1,030m)を源流とする神庭川水域にある。高さ110m、幅20mの中国地方随一のスケールを誇る名瀑で、一帯は国指定名勝(神庭瀑)、岡山県立自然公園に指定されている。  水量が豊富で迫力があり、ただ豪快なだけでなく、岩肌に白布を引いたように見える水しぶきが神秘的だ。滝の中央には黒い岩が突...

井倉洞の写真

井倉洞 ( 岡山県 新見市 )

新見市の中南部及び真庭市南西部一帯にかけては、阿哲台*と呼ばれるカルスト台地が広がる。JR伯備線井倉駅の南東約900mにある井倉洞は、高梁川沿いにそそり立つ石灰岩の絶壁に開口する全長1.2kmの鍾乳洞である。石灰岩の節理に沿う溶食作用の結果できた割れ目が発達したもので、前半部は南北方向に、後半部は北北東方向に延びている  1957...

祖谷渓の写真

祖谷渓 ( 徳島県 三好市 )

剣山に源を発して西流する祖谷川は、松尾川などの支流を集めて吉野川に合流する。この祖谷川の下流部に発達した渓谷が祖谷渓である。一番の難所の約200mの七曲りの断崖、祖谷渓を見渡せるところに小便小僧がある。その昔、子どもや旅人がここで度胸試しをしたという逸話があるところ。近年、注目されているのが「ひの字渓谷」。蛇行する祖谷...

大窪寺の写真

大窪寺 ( 香川県 さぬき市 )

四国霊場八十八ケ所第88番札所、四国遍路を締めくくる結願(けちがん)の寺である。縁起によると、717(霊亀3・養老元)年に行基菩薩がこの地を訪れた際に、霊夢を感得し草庵を建て修行をしたことが起源とされる。その後、816(弘仁7)年に唐から帰国した弘法大師が、現在の奥の院近くの胎蔵ヶ峰という岩窟で虚空蔵求聞持法を修法し堂宇を建...

豊稔池堰堤の写真

写真提供:観音寺市観光協会

豊稔池堰堤 ( 香川県 観音寺市 )

豊稔池は観音寺市大野原町南部の五郷地区、阿讃山脈を分け入る柞田川(くにたがわ)上流にある農業用のため池である。堰堤は長さ145.5m、高さ30.4m、両端部は重力式、中央部は5個のアーチと6個の扶壁(バットレス)からなるマルチプルアーチ式ダムである。建造当時の米国の最新技術を導入しており、現存する同形式のダムの希少性から農業土木...

金刀比羅宮の写真

写真提供:金刀比羅宮

金刀比羅宮 ( 香川県 琴平町 )

古くから「さぬきのこんぴらさん」として親しまれてきた金刀比羅宮は、仲多度郡琴平町の象頭山中腹に鎮座する、全国の金刀比羅神社の総本宮である。参道の長い石段は、本宮まで785段、奥社まで合計すると1,368段にも及ぶ。神域の入口である大門(おおもん)までは石段の両側に土産物店が軒を連ねる。広い境内には本宮のほか書院、旭社、四脚...

栗林公園の写真

栗林公園 ( 香川県 高松市 )

高松駅から南へ3km、紫雲山(しうんざん)*東麓にある、面積約75haにも及ぶ広大な庭園。紫雲山を背景に6つの池と13の築山で構成され、1000本を超える手入れ松や多彩な石組を配した園内は変化に富み、歩みを進めるごとに風景が変わる「一歩一景」と称される。南庭と北庭とに分かれ、南庭は池泉回遊式大名庭園として優れた地割りや石組みを有...

白峯寺の写真

白峯寺 ( 香川県 坂出市 )

坂出市の東、高松市に連なる五色台は瀬戸内海国立公園の中に位置し、その名の通り五峯(黄峯・白峯・赤峯・青峯・黒峯)からなり、北は瀬戸内海、南は讃岐平野を望む山々である。白峯寺は西よりの白峯(標高377m)の中腹にある四国霊場八十八ヶ所霊場の第81番札所で、崇徳上皇ゆかりの寺院でもある。  815(弘仁6)年、弘法大師が修行のた...

寒霞渓の写真

寒霞渓 ( 香川県 小豆島町 )

瀬戸内海国立公園を代表する景勝地の一つ。東西7km、南北4kmの渓谷に、約1300万年前の火山活動により堆積した安山岩や疑灰角礫岩などが、度重なる地殻変動と侵食により、断崖や奇岩群を形成している。日本書紀にもその記述があり、元々は鉤懸山(かぎかけやま)、神懸山(かみかけやま)などと呼ばれていたが、1878年(明治11)年に儒学者の...

滑床渓谷の写真

滑床渓谷 ( 愛媛県 宇和島市 / 愛媛県 松野町 )

滑床渓谷は足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園の一角で、宇和島市と松野町にまたがり、鬼ヶ城山・三本杭・高月山など1,000m級の山々に抱かれた長さ12kmに及ぶ渓谷である。その両側には自然探勝道*が取り付けられており、出合滑(であいなめ)・岳見岩(だけみいわ)・雪輪の滝(ゆきわのたき)・千畳敷(せんじょうじき)などの景勝が...

面河渓の写真

面河渓 ( 愛媛県 久万高原町 )

面河渓は石鎚山の南麓に位置する四国最大の渓谷で、結晶片岩を基盤とし、深成岩・変成岩が併入して形成されている。そのため、奇岩・断崖は黒・白・赤と様々な色彩を持ち、地質学上でも変化に富んだ峡谷美である。  面河渓の入口はバス停近くの両岸に70mもの絶壁が迫る関門(かんもん)で、鉢巻岩、面河川と鉄砲石川が合流する想思(そうし...

八釜の甌穴群の写真

八釜の甌穴群 ( 愛媛県 久万高原町 )

面河川の支流黒川の上流、堅いフリント質角岩の川床に生じた甌穴*群である。甌穴が密接して一群となっているのは全国的にも珍しく、国の特別天然記念物に指定されている。大小35個が5群に分かれ、中でも大きいトンネル釜、獅子釜、メガネ釜など、それぞれに名前が付けられている8個の甌穴が目立ち、その形が釜に似ていることから八釜と名付...

別子銅山跡の写真

別子銅山跡 ( 愛媛県 新居浜市 )

別子銅山は、新居浜市(旧別子山村)四国山地の山中に位置しており、足尾・小坂・日立とともに日本の代表的銅山であった。1691(元禄4)年の開坑に始まり、1973(昭和48)年3月の閉山に至るまで283年の歴史を有する。地中深く掘り進められた坑道の延長は約700km、深さは地下1,000mまで掘り続けられ、総産出量は約65万tにものぼり、新居浜市...

西山興隆寺の写真

西山興隆寺 ( 愛媛県 西条市 )

西条市丹原の西約3.5kmの山中にあり、養老年間(717~724年)に空鉢(くうばち)仙人が草庵を結んだのに始まり、桓武天皇のときには勅願寺となった。以来、千有余年、東予随一の霊地として信仰を集め、1187(文治3)年、源頼朝の帰依を得て、堂宇が造営されたが、現在の本堂は1375(文中4)年の建立で、石垣上に客殿や三重塔などとともに城の...

旧亀石坊庭園の写真

写真提供:添田町役場

旧亀石坊庭園 ( 福岡県 添田町 )

室町時代の画僧・雪舟が、英彦山中腹の亀石坊に滞在し、1476~79(文明8~11)年の間に築いたと伝わる699m2の池泉観賞式の庭園。1928(昭和3)年に国の名勝に指定された。自然の山林を背景に巨石を配し、滝を模した石組が設けられており、複雑に入り組んだ池の形状も特徴的で美しい。

柳坂曽根のハゼ並木の写真

写真提供:公益財団法人 久留米観光コンベンション国際交流協会

柳坂曽根のハゼ並木 ( 福岡県 久留米市 )

耳納連山北麓、谷川の高曽根川沿いに、南北約1.2kmにわたってつづく江戸時代に植えられた並木。久留米市荘島町生まれで明治時代に活躍した洋画家の青木繁が、「わが国は 筑紫(つくし)の国や 白日別(しらひわけ) 母います国 櫨多き国(はじおほきくに)」と詠んだことでも知られる。1964年(昭和39)年5月には県の天然記念物にも指定さ...

見帰りの滝のアジサイの写真

写真提供:一般社団法人 唐津観光協会

見帰りの滝のアジサイ ( 佐賀県 唐津市 )

相知町の北方、伊岐佐の山間にある落差約100mの滝で、アジサイと紅葉期の景観は絶景となる。標高887mの作礼山に源を発する伊岐佐川にあり、昔から川魚も多く生息し、アユ釣りができる。滝と下流の周辺に約50種・4万株のアジサイが植えられており、1988(昭和63)年以降、毎年6月に「見帰りの滝アジサイ祭り」が催される。  滝のすぐ側に駐...

大興善寺の写真

大興善寺 ( 佐賀県 基山町 )

JR基山駅の北西4kmにある。717(養老元)年の開山で、のち円仁が中興して栄えた。境内には約5万本のツツジがあって、「つつじ寺」とも呼ばれ4月中~5月中旬がツツジの見頃である。  6月はアジサイ、新緑が美しい。また、11月中旬から下旬にかけて500本のもみじの紅葉も風情がある。

雲仙岳(平成新山・普賢岳)の写真

雲仙岳(平成新山・普賢岳) ( 長崎県 島原市 / 長崎県 雲仙市 )

島原半島の中央部にあり、雲仙市と島原市の境界に位置している。標高1483mの平成新山を主峰とし、西側に連なる普賢岳、妙見岳・国見岳を含めて雲仙岳と総称している。また、絹笠山や九千部岳を含めることもある。山麓に雲仙温泉が湧き早くから観光地として開け、瀬戸内海などとともにわが国岳最初の国立公園の指定をうけている。また、ミヤマ...

雲仙温泉の写真

雲仙温泉 ( 長崎県 雲仙市 )

長崎市内から車で約1時間30分、雲仙岳の南西麓、標高約700mに開ける高原温泉。古湯・新湯・小地獄に分かれ、1653(承応2)年に始まるといわれる古湯は無気味な噴煙を上げる雲仙地獄の北西付近にあって、繁華な旅館街を作っている。また、新湯は明治になって長崎に近いことから外国人の避暑地、高原リゾート*として開発され、雲仙観光ホテル...

人吉城の写真

人吉城 ( 熊本県 人吉市 )

人吉城は、JR肥薩線の人吉駅、くま川鉄道の人吉温泉駅から東南東へ約1.3km、徒歩で約20分の距離にある。球磨川と胸川の合流地点に位置する。球磨川と胸川を自然の堀とし、球磨川に迫る険しい地形を利用した要害で、国指定史跡となっている面積は216,000m2。  もと平頼盛の代官矢瀬主馬佑の山城であったが、1198(建久9)年、相...

祖母山の写真

祖母山 ( 大分県 豊後大野市 / 大分県 竹田市 / 宮崎県 高千穂町 )

大分・宮崎県境にそびえる標高1,756mの山。祖母傾山系の主峰であり、急峻な山相が特徴。火山活動によって形成された山であるため巨大な岩石が随所に見られる。ブナ・モミ・アカマツなどの原生林におおわれ、特別天然記念物に指定されているニホンカモシカや、イワナ、ムササビなどが生息する。祖母山周辺は銅や錫、マンガン、水晶など、鉱物...

耶馬渓の写真

写真提供:一般社団法人 中津耶馬渓観光協会

耶馬渓 ( 大分県 中津市 )

英彦山に源を発する山国川を中心に、東西36km、南北32kmに及ぶ地域を占め、本・羅漢寺・深・裏・奥・東・羽高・津民・南・椎屋の耶馬十渓に大別される。耶馬渓溶岩台地が浸食されたもので、頼山陽*が絶賛して以来、無数の岩峰が造形する南画的風景で名高い。5月の新緑や10・11月の紅葉期の景観は格別である。  みどころとして有名なのは、...

くじゅう連山の写真

写真提供:竹田市役所

くじゅう連山 ( 大分県 九重町 / 大分県 竹田市 )

玖珠郡九重町と竹田市久住町にまたがる連山で、阿蘇くじゅう*国立公園の中部に位置する。久住山(1,787m)を盟主として、大船山(たいせんざん)、星生山(ほっしょうざん)、三俣山(みまたやま)など1,700m級の山々が11峰、1,000m以上の山々が35峰連なり、“九州の屋根”と呼ばれている。  山群は大別して久住、大船、涌蓋(わいた)の3火...

坊ガツル湿原の写真

写真提供:長者原ビジターセンター

坊ガツル湿原 ( 大分県 竹田市 )

くじゅう*の山々に囲まれた標高1,200~1,300m付近に位置する湿原。2005(平成17)年、長者原のタデ原湿原とともにラムサール条約*に認定された。希少な植物の宝庫でもある。

白水ダムの写真

白水ダム ( 大分県 竹田市 )

JR豊後竹田駅の南西約11kmの里山にある。水に恵まれない周辺地域の安定水源として、1934(昭和9)年着工、1938(昭和13)年に完成した石造りのダム。正式名称は「白水溜池堰堤水利施設一溝」という。  設計は小野安夫技師によるもので、堰堤下の岩盤が弱いため、水圧を抑える工夫がされている。右岸は「武者返し」と呼ばれる曲面流路、左岸...

高崎山のサルの写真

高崎山のサル ( 大分県 大分市 )

大分・別府両駅のほぼ中間に位置する標高628mの高崎山に約1,200頭(2018(平成30)年12月現在)の猿が生息する。一帯は猿の生息地として国立公園に指定され、保護されている。公園の中央部に設けられた餌をまく寄せ場を中心に集まる。  もともとは、1952(昭和27)年に高崎山一帯の猿による農作物の被害を守るため餌付けしたもの。1955(昭...

両子寺の写真

両子寺 ( 大分県 国東市 )

国東半島のほぼ中央にそびえる両子山の南中腹にある。718(養老2)年の創建と伝える六郷満山中山本寺(山岳修行の根本道場)で、江戸時代には杵築城主松平氏の祈願所となり、六郷満山の総持院として隆盛を誇った。  現在の本堂である護摩堂は明治の再建だが、堅固な石垣や奥の院本堂・総門・仁王像などに往時がうかがえる。境内は紅葉の名...

西椎屋の滝の写真

写真提供:一般社団法人 宇佐市観光協会

西椎屋の滝 ( 大分県 玖珠町 )

日本の滝百選の一つ。安心院町と玖珠町との境にある。駅館川上流の渓谷にかかり、落差86m、幅6m。岩壁を豪快に落下するさまが見事。近くにある東椎屋の滝、福貴野の滝とともに「宇佐の三滝」と言われている。

九重“夢”大吊橋の写真

九重“夢”大吊橋 ( 大分県 九重町 )

2006(平成18)年10月30日にオープン。長さ390m、高さ173m、幅1.5m。歩道専用として日本一の高さを誇る吊橋。橋からは、日本の滝百選にも選ばれた震動の滝(雄滝)や雌滝を望み、眼下には筑後川の源流域を流れる鳴子川渓谷の原生林が広がる。遠くに、三俣山や涌蓋山など雄大なくじゅう連山*が横たわり、360度の大パノラマが絶景。

霧島山の写真

霧島山 ( 宮崎県 えびの市 / 宮崎県 小林市 / 宮崎県 都城市 / 鹿児島県 霧島市 )

宮崎県と鹿児島県にかけて広がり、最高峰は標高1,700mの韓国岳(からくにだけ)。獅子戸岳(ししこだけ)、新燃岳(しんもえだけ)、中岳(なかだけ)、高千穂峰(たかちほのみね)、白鳥山(しらとりやま)、甑岳(こしきだけ)など20以上の山からなる火山群の総称である。やわらかな山容に神秘的な火口湖を複数抱いているのも特徴で、大浪...

大崩山の写真

写真提供:延岡市 北川総合支所

大崩山 ( 宮崎県 延岡市 )

祖母傾国定公園(そぼかたむきこくていこうえん)を代表する山のひとつで、大崩山系の主峰。延岡市北西部にある祝子川(ほうりがわ)温泉から、1時間ほど歩いた場所が登山道の入り口である。標高は1,644m。大崩山系は火山活動によって形成された地下岩脈が、隆起侵食によって現れた山々だ。大崩山を筆頭に、鉾岳、比叡山、矢筈岳、行縢山など...

鹿川渓谷の写真

鹿川渓谷 ( 宮崎県 延岡市 )

市の北西、日之影町(ひのかげちょう)との境を流れる綱ノ瀬川上流のさらに支流、鹿川沿いに続く渓谷。祖母傾(そぼかたむき)国定公園の中心に位置し、源流は鬼の目山。付近の山々同様に花崗岩質が特徴で、渓谷の中には花崗岩の一枚岩でできた大小のなめ滝が点在する。県道214号線を10数km進んだ先にある。

高千穂峡の写真

高千穂峡 ( 宮崎県 高千穂町 )

五ヶ瀬川水系の本流である五ヶ瀬川が阿蘇火山活動で噴出した火砕流を浸食してできた深いV字形の峡谷。浸食された峡谷は、平均で約80mの高さがあり、東西約7kmに渡って続く。1934(昭和9)年には「五箇瀬川峡谷」として国の名勝・天然記念物に、 1965(昭和40)年には祖母傾国定公園(そぼかたむきこくていこうえん)の一部に指定された。峡谷...

曽木の滝の写真

写真提供:伊佐市曽木の滝観光案内所

曽木の滝 ( 鹿児島県 伊佐市 )

幅210m、高さ12mの壮大なスケールを誇る滝。二度の火山の噴火によって火砕流が堆積。そこに湖ができ、川内川の浸食によって湖の端が削られてできたといわれている。

藺牟田池の写真

写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

藺牟田池 ( 鹿児島県 薩摩川内市 )

飯盛山の噴火でできた火口部に水がたまってできた火山湖で、直径約1km、周囲は約4kmの円形をしている。飯盛山をはじめとする6つの外輪山に囲まれている。最大水深は約3mと火口湖*としては浅い。湖の北西部は泥炭層が堆積し、低層湿原になっている。珍しい浮島*があり、泥炭形成植物群落*として天然記念物の指定を受けている。  湖岸に沿...

開聞岳の写真

写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

開聞岳 ( 鹿児島県 指宿市 )

薩摩半島の最南端に位置する標高924mの独立峰。縄文時代からたびたび噴火を繰り返してきた活火山で、885(仁和元)年の噴火で今の姿になり、現在は活動を停止している。日本百名山*のひとつ。山全体が樹木におおわれていて、その美しい円錐形の山容から薩摩富士ともよばれる。崖となって落ちる海側とは対照的に、陸側はゆるやかな裾野が広が...

霧島温泉郷の写真

写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

霧島温泉郷 ( 鹿児島県 霧島市 )

霧島連山の南麓に広がる温泉郷。新湯(しんゆ)・湯之谷・関平(せきひら)・栗川(くりかわ)・野々湯・丸尾・林田・硫黄谷・殿湯(とのゆ)の9つの温泉を総称したもので、硫黄泉を中心に、個性豊かな湯が楽しめる。硫黄谷温泉は単純硫黄温泉、新湯温泉は乳白色で古くから皮ふ病に効くといわれている。また、関平温泉は飲泉としても人気があ...

紀元杉の写真

写真提供:ネイチャーガイドオフィス まなつ

紀元杉 ( 鹿児島県 屋久島町 )

標高約1,200mの町道淀川線(通称安房林道)にあり、屋久島で唯一、車窓から見ることができる屋久杉。樹高19.5m、胸高周囲8.1m、推定樹齢約3000年。ヒノキ、ヤマグルマ、アセビ、ヤクシマシャクナゲ、ナナカマドなどの植物が紀元杉に着生し、大きく育っている。根張りを保護するため、周囲は木製デッキが整備されている。

仲間川のマングローブ(西表島)の写真

仲間川のマングローブ(西表島) ( 沖縄県 竹富町 )

仲間川は、島の中南部、御座(ござ)岳から密林を蛇行して東海岸まで流れる、西表島で第二の川。河口付近には大富集落がある。日本最大規模のマングローブが広がる下流域から、ヒカゲヘゴやイタジイなどの亜熱帯性植物が繁茂する上流まで、流域一帯が緑濃い自然の姿をとどめている。森の巨人たち100選に選ばれた迫力ある板根をもつ「仲間川の...