断魚渓だんぎょけい

大田市の南約40km、中国山地にある於保知(おほち)盆地*、その北東部の山間に刻む渓谷。江の川支流の濁川(にごりかわ)に浸食されてむき出しになった流紋岩の高低差100mほどの崖が、国道261号に沿って展開する。
 石英粗面岩の岩盤が渓谷いっぱいに露出し、流れは滝となり淵となって、嫁ガ淵(よめがふち)・一夜橋(いちやばし)・箕ノ腰(みののこし)・神楽淵(かぐらぶち)などの絶景をつくりだす。アユの遡上をもさえぎるという断魚の淵があり、「断魚渓」の名前の由来となっている。
 両岸の絶壁は直状の節理となり、ほとんど風化を受けていない。約3.6kmの渓谷沿いには遊歩道があり、絶壁の渓谷を眺めることができる。キャンプ場も隣接している。
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みどころ

奇岩怪岩が連なり、24カ所ある滝や深淵など迫力ある景観美がみどころである。四季を通して自然を満喫することができるが、特に滝の周りの木々が色づく紅葉シーンが最も美しく、景色を堪能できる。
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補足情報

*於保知(おほち)盆地:東西約8km、南北約4kmの盆地で、邑南町の中心地。盆地には、石見地方で生産される石州瓦の赤い屋根の家々、棚田をはじめとした田畑の他、かつてこの地域で行われた砂鉄の採集「鉄穴流し(かんなながし)」によってできた「鉄穴残丘(かんなざんきゅう)」が点在し、江戸時代から明治にかけて「たたら製鉄」が行われていたことを物語っている。春や秋の昼夜の気温差が大きい日の早朝と条件が揃った時には雲海が発生する。
*歩行者の危険防止のため、遊歩道の一部を通行止めにしており、復旧までの間は仮設道を利用する。(2024年1月現在)