神代植物公園じんだいしょくぶつこうえん

京王線調布駅から北へバスで約15分、深大寺の北に接する約51万m2の広大な敷地に、約4,800種、10万本の樹木が植えられている。この公園はもともと街路樹の苗畑だったところを、戦後、神代緑地として公開した後、東京都が4年の年月と約4億円をかけて整備し、名称も神代植物公園と改め、都内唯一の植物公園として1961(昭和36)年に開園した。武蔵野の面影が残る雑木林をところどころに残しながら、園内はばら園・つつじ園・うめ園・はぎ園をはじめ、植物の種類ごとに30ブロックに分かれ、景色を眺めながら植物の知識が得られるようになっている。また、日本に古くから伝わる園芸品種を多く集めている。1984(昭和59)年に完成した大温室は2016(平成28)年にリニューアルされ、都内屈指の1,300種のコレクションを有している。珍しい熱帯の植物が集められ、冬も彩り鮮やかな花々を観賞できる。また、正門左手の植物会館は1986(昭和61)年に改築したもので展示室・集会室を備えている。
 植物公園の左手西側には、無料の植物多様センター*が、右手やや離れて水生植物園*がある。いずれも無料である。
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みどころ

ウメ・サクラ・ボタン・ツツジ・紅葉と四季の花々を楽しめるが、春と秋に約400種類、約5,200本もバラが咲き誇るばら園と、池の周辺に植えられた約270種類、1万2,000株のつつじ園は人気が高い。2009(平成21)年に世界バラ会連合優秀庭園賞を受賞した。大温室のベゴニアの種類の多さ・大きさ・色彩の豊かさには感動する。
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補足情報

*植物多様性センター:植物多様性やその保全の大切さや、東京の絶滅危惧植物について学ぶことが出来る。植物のさまざまな情報を提供する「情報館」と、奥多摩・武蔵野・伊豆諸島のゾーンに分けて植物を野外展示する「学習園」がある。
*水生植物園:深大寺周辺から流れてくる水が集まる湿地帯に、木道などを整備して公開したもの。池と水路には、アシやマコモなどの水辺の植物が自生する。
関連リンク 公益財団法人東京都公園協会(WEBサイト)
参考文献 公益財団法人東京都公園協会(WEBサイト)

2025年06月現在

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