佛通寺ぶっつうじ

JR三原駅から北西に約17km、仏通寺川沿いに佇み、周囲の自然環境と調和した寺院。日本屈指の参禅道場として知られる臨済宗佛通寺派の大本山。1397(応永4)年、小早川春平*が名僧 愚中周及*を迎えて創建した。小早川一族の帰依を受け、最盛期には山内に88寺、西日本に約3,000寺を数えたが、応仁の乱後、幾多の興亡の歴史を経て現在に至る。
 仏通寺川にかかる橋を渡ると、山門・鐘楼・法堂・大方丈・庫裡等が杉木立に囲まれて並ぶ。本堂である大方丈の前には枯山水の庭園が広がる。対岸の木々が生い茂る長い石段を登ると開山堂および地蔵堂がある。地蔵堂は唯一残る創建当時の建物である。
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みどころ

杉木立に凜と佇む美しい寺院で、紅葉・新緑の佛通寺とも呼ばれる。特に秋の紅葉は有名で、毎年11月には、2万人近くの参拝者で賑わう。寺院に向かう参道の木々と仏通寺川の水音が心地良い。佛通寺川は活龍水と呼ばれ、佛通寺本寺の結界とされており、境内に通じる橋、巨蟒橋(きょもうきょう)を渡ると身が引き締まる。枯山水の庭園は熊手の跡が美しい。開山堂・地蔵堂への参道は200段近い石段を登る。往時が偲ばれる素朴なたたずまいに心が落ち着く。
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補足情報

*小早川春平:南北朝時代から室町時代にかけて活躍した武将。三原市に居城・高山城を構えた沼田小早川氏の当主。
*愚中周及(ぐちゅうしゅうきゅう):南北朝時代から室町時代にかけて活躍した美濃国の出身の臨済宗の僧。
関連リンク 佛通寺(WEBサイト)
参考文献 佛通寺(WEBサイト)
三原市(WEBサイト)
一般社団法人三原観光協会「三原観光navi」(WEBサイト)

2025年02月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。