火打山ひうちやま

妙高山の北西に連なり、標高2,462mは妙高火山群では最高峰で、長い稜線を引く不整三角形のやさしい感じの山容を見せる。しかし、高田平野以外、山容を山麓から望むところがないので、あまり知られていない山である。
 一般的な笹ヶ峰から山頂へのルートは変化があり、楽しい。ブナ林、岩塊が露出する十二曲がり、オオシラビソの樹林帯を過ぎると富士見平に出る。そして高谷地湿原、天狗の庭湿原に出て、種々の高山植物を楽しむことができる。山頂は広く、360度の眺望が楽しめる。日本海、北アルプス、富士山を遠く望み、雄大な妙高山、噴気を上げる荒々しい焼山が大迫力で眼前に迫る。
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みどころ

高谷地湿原では、泥炭層の集積が進んでいる。ハクサンコザクラ・コバイケイソウ・イワイチョウなど高山植物が多く、一帯では夏スキ-が楽しめる。紅葉もすばらしい。
 高谷池から少し登ると、紅葉の美しいロックガーデンに出て、緩やかに下ると天狗の庭になる。泥炭層の堆積にもかかわらず、大きな池塘を残す。夏は残雪の火打山を背景に、ハクサンコザクラやワタスゲが咲き乱れる。(溝尾 良隆)
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補足情報

*火打山という名称から火山と思うが、焼山、妙高山とは違って火山ではない。
*山名は、江戸時代の『越後野志』に、「数峰並んでいるのが、燧石(火打石)が立っているかのよう(文は、調査者)」と書かれている。
関連リンク 糸魚川登山ガイド(一般社団法人糸魚川市観光協会)(WEBサイト)
関連図書 深田久弥著『日本百名山』新潮社
参考文献 糸魚川登山ガイド(一般社団法人糸魚川市観光協会)(WEBサイト)
『分県登山ガイド 新潟県の山』山と渓谷社、2018年
小泉武栄編集『図説 日本の山-自然が素晴らしい山50選-』朝倉書店、2012年6月
深田久弥著『日本百名山』新潮社

0202年06月現在

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