妙義山みょうぎさん

群馬県の南西部にあり、赤城山・榛名山とともに上毛三山の一つに数えられている。那須火山帯浅間火山群の一つ。山全体が浸食を受けやすい輝石安山岩と凝灰角礫岩でできているので、石門群や大砲岩などの奇岩が多い。
 山は3峰に分かれ、安中市側から白雲山・金洞山・金鶏山と三角形を描くようにそびえる。白雲山は妙義神社の背後にあり、山の東側は峨々とした絶壁が連なり、山腹の「大」の字は妙義名物*。
 白雲山のピーク、相馬岳が最高峰1,104m。山の中腹を縫う道は比較的整備されている。金銅山腹には巨大な岩石でできた4つの石門や大砲岩があり、石門を巡る登山道の各所に階段・手すりが設けられている。第4石門付近は眺望がよい。金鶏山は他の2山にはおよばないが、屏風のような険しい岩肌が連なり、道路を立ちふさぐような姿である。
 山麓を縫って妙義紅葉ライン(県道196号)が通り、妙義山登山口、「妙義神社」、「道の駅みょうぎ」、妙義ふれあいプラザ 妙義温泉「もみじ湯」と「妙義ふるさと美術館」(妙義山パノラマパーク)、「さくらの里」、「中之嶽神社」などと結ばれている。
 さくらの里は4万7,000m2の敷地にソメイヨシノ・八重桜・フゲンゾウなど45種類、5,000本の桜が植栽されている。4月下旬~5月初旬が見ごろ。園内には群馬県の特産であるキノコの栽培から流通までの様子を解説・展示している「きのこ館」もある。

※現在、登山道の中間道は第4石門付近で落石があり通行不可。
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みどころ

妙義山は九州の耶馬渓、四国の寒霞渓と並んで日本三奇勝と言われ、奇岩怪石が林立する岩峰の山体。春は桜と新緑、秋は紅葉の名所でもある。
 特に東側から見る妙義山の山容に圧倒される。山麓にある「妙義パノラマパーク」からの眺めは岩峰が間近にせまり迫力がある。パノラマパークには「妙義ふるさと美術館」「もみじの湯」があり、四季折々の景色が楽しめる。またJR信越本線、上信越自動車道や国道18号からの眺めがすばらしく、国道18号の松井田周辺にある駐車エリアは絶好の写真撮影スポットである。
 中之岳登山口からは中之嶽神社、奇岩の大砲岩や四つの石門を巡る石門めぐりの登山・ハイキング道が整備されている。大砲岩はまさに大砲の形をした岩で、自然が作り出す造形の不思議に驚かされる。
 上毛かるたでは「紅葉に映える妙義山」とうたわれており、中腹の紅葉と山頂付近の岩峰の対比が見事である。(林 清)
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補足情報

*「大」の字:江戸時代、直接妙義神社に参詣できない人や中山道を通る人が遠くから参拝できるように、妙義神社の妙義大権現の”大”をかたどって作られたもの。
関連リンク しるくるとみおか(富岡市)(WEBサイト)
参考文献 しるくるとみおか(富岡市)(WEBサイト)
パンフレット 「妙義山のみどころ」 富岡市・富岡市観光協会
パンフレット 「妙義山周辺のみどころ」 富岡市・富岡市観光協会

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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