大河内山荘庭園
京福電鉄嵐山本線「嵐山駅」から徒歩約15分。百人一首で有名な小倉山の南面に、映画俳優の大河内傅次郎*が約30年をかけて造り上げた別荘庭園。敷地面積は約2万m2に及ぶ。時代劇スターとして一世を風靡した傅次郎は、いずれ傷んで見られなくなる映画フィルムに対し、消えることのない美を追求すべく、1931(昭和6)年、34歳のときこの庭の造営に着手。庭師の広瀬利兵衛とともに、広大な敷地にこつこつと木を植え、石を据え、1962(昭和37)年に64歳でなくなるまで作庭を続けた。
別荘の中心施設である大乗閣は1941(昭和16)年の完成。書院造、寝殿造、数寄屋造などを融合させた建物で、数寄屋師の笛吹嘉一郎*の代表作。この大乗閣は、園内に立つ持仏堂、茶室「滴水庵」などともに国の登録有形文化財となっている。
また敷地内には大河内傅次郎資料館もある。時代劇俳優としての傅次郎の活躍ぶりを写真やパネル等で解説するほか、戦前から戦後間もなくにかけての日本映画の歴史も紹介している。
別荘の中心施設である大乗閣は1941(昭和16)年の完成。書院造、寝殿造、数寄屋造などを融合させた建物で、数寄屋師の笛吹嘉一郎*の代表作。この大乗閣は、園内に立つ持仏堂、茶室「滴水庵」などともに国の登録有形文化財となっている。
また敷地内には大河内傅次郎資料館もある。時代劇俳優としての傅次郎の活躍ぶりを写真やパネル等で解説するほか、戦前から戦後間もなくにかけての日本映画の歴史も紹介している。

みどころ
嵐山駅を出て嵯峨野の「竹林の小径」を抜けて行くと入口がある。広大な回遊式庭園には多数の松、桜、楓などが植えられ、秋は紅葉がすばらしい。山の斜面にあるため眺望も随所で楽しめる。頂上付近にある月香亭からは、眼下に洛西の町が広がり、双ヶ岡、比叡山や東山連峰を一望。茶室「滴水庵」から少し上ったところの嵐峡展望台からは保津川対岸の嵐山や、その中腹に立つ大悲閣(千光寺)を眺められる。
園内には苔庭や枯山水庭園などもあり、飛石を並べた園路も趣深い。
園内には苔庭や枯山水庭園などもあり、飛石を並べた園路も趣深い。

補足情報
*大河内伝次郎:1898~1962年。映画俳優。当初、室町次郎の名で新国劇の舞台に立つ。1926(大正15)年日活大将軍撮影所に入社。同年のデビューと同時に注目を浴び、翌年には「忠治旅日記」三部作など多数の映画に出演。以来、時代劇スターとして戦前、戦後を通し独特の台詞回しで人気を博した。特に丹下左膳は適役とされた。晩年は名脇役として活躍。
*笛吹嘉一郎:1898~1969年。数寄屋建築の匠。表千家の茶室に深く関わり、正統な茶室や書院造を多数手がけた。代表作に大河内山荘大乗閣のほか、大徳寺玉林院の茶室「洞雲庵」などがある。
*笛吹嘉一郎:1898~1969年。数寄屋建築の匠。表千家の茶室に深く関わり、正統な茶室や書院造を多数手がけた。代表作に大河内山荘大乗閣のほか、大徳寺玉林院の茶室「洞雲庵」などがある。
関連リンク | 京都市観光協会 京都観光Navi(WEBサイト) |
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参考文献 |
京都市観光協会 京都観光Navi(WEBサイト) 京都府観光ガイド(WEBサイト) 文化遺産オンライン(WEBサイト) 公益財団法人京都市都市緑化協会(WEBサイト) |
2025年05月現在
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