白龍園はくりゅうえん

叡山電鉄鞍馬線二ノ瀬駅から南東へ徒歩7分、古くからの霊域とされる安養寺山の麓に広がる日本庭園。特に苔の美しいことで知られる。1962(昭和37)年、京都の老舗アパレル会社「青野株式会社」の創業者・故青野正一氏が、縁あって当時荒れていたこの山を手に入れた。当地の歴史と信仰を知った青野氏は復興を決意し、1963(昭和38)年、不老長寿の神「白髭大神」と、商売繁盛の神「八大龍王」を祀る神社を山中に建立。「白」「龍」の2文字を取って白龍神社、また一帯を白龍園と名付けた。その後も造園業者に頼ることなく、青野氏をはじめ、社員や家族、地元の人々の手で山を開き、道を通し、石段を積み、木々を植え、四季折々に美しい庭園を造り上げた。そして、今日に至るまで手入れが続けられ、さらなる整備が進められている。一般に公開されるようになったのは2012年からで、現在も引き続き春と秋に限定公開*されている。
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みどころ

桜やツツジ、紅葉に、緑色の苔の美しさが映える庭園である。特に苔は見事で、美しさを保つため毎日丹念に手入れされている。園内には5つの東屋があり、それぞれに違った景色が楽しめる。なかでも白龍神社の参道入口に立つ茶室風の「龍吟亭」は、二ノ瀬の山々を借景として素晴らしい眺めが広がる。これらの東屋も青野氏らが、ひとつひとつの材木なども吟味して建てたもので、味わいのある憩いの場となっている。
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補足情報

*限定公開:事前予約制で各回50名限定(先着順)
関連リンク 白龍園(WEBサイト)
参考文献 白龍園(WEBサイト)

2025年05月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。