碓氷峠鉄道施設うすいとうげてつどうしせつ

横川駅から鉄道文化むら、旧丸山変電所、峠の湯、めがね橋(碓氷第3橋梁)を経て熊ノ平まで、6kmの信越本線アプト式鉄道*時代の廃線跡「アプトの道」周辺の鉄道施設群。線路や枕木を取り除き、歩きやすい道として整備されており、第1号から第10号までのトンネル、めがね橋を含め3つの橋梁がある。
 旧丸山変電所は碓氷線電化のため、1912(明治45・大正元)年、国鉄が全国で初めて建設した純煉瓦造りの建物。めがね橋は1892(明治25)年、煉瓦造りの4連アーチ式の鉄道橋。
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みどころ

めがね橋は4連の美しい煉瓦造りで、橋の上を歩くことができ、また橋から降りて中山道からも仰ぎ見ることができる。ここが写真撮影の絶好ポイント。旧丸山変電所も美しい煉瓦造りで、当時の技術の粋を集めたもので鉄道の歴史を実感できる施設群となっている。
 横川から熊ノ平まで2時間くらいのトレッキングを楽しむことができ、中山道にはバス便もあるので気軽に周遊することができる。また、鉄道文化むらから峠の湯まで、土日などの限定ではあるがトロッコ列車が運行されており、列車からの車窓も楽しめる。
 鉄道敷の両側は自然豊かで、新緑や紅葉の頃はさらに魅力的である。峠の釜めし、温泉施設などと組合わせて楽しむことができるのでうれしい。(林 清)
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補足情報

*アプト式鉄道:スイスで開発された歯車式鉄道。急こう配の登山鉄道などに利用される。帯鋼板にのこぎり状の歯を刻んだもの2~3枚を、歯の位置が交互にずれるように組み合わせて左右のレールの中央に敷設し、これと車両下部の歯車をかみ合わせて駆動力を得るものである。ふつうの鉄道(粘着式)では滑ってしまうような急こう配でも上ることが可能で、信越本線横川~軽井沢間約8km(最急こう配67パーミル)で1893(明治26)年~1963(昭和38)年まで用いられた。
関連リンク 安中市(WEBサイト)
参考文献 安中市(WEBサイト)
安中市観光ガイドブック「峠の文京都市 群馬県安中」(安中市観光課)
パンフレット「碓氷峠の森公園交流館 天然温泉 峠の湯」(碓氷峠交流記念財団)

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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