霧降高原のニッコウキスゲきりふりこうげんのにっこうきすげ

赤薙山の南側に広がる標高1,200m前後の斜面一帯が霧降高原である。キスゲ平は赤薙山の中腹、標高1,300~1,600mにかけて広がる。
 キスゲ平では、100種類を超す花々が春から秋まで楽しめるが、その中でも6月中旬から7月にかけて咲くニッコウキスゲの群生は見事。霧降高原一帯に数々の滝や沢があり、ヤマツツジやニッコウキスゲなどの群生地があるが、とりわけ高原北部のキスゲ平は、ニッコウキスゲの大群落をなしている。ニッコウキスゲは全国の高原で見られるが、日光に多く自生していたことからニッコウキスゲという名がつけられたとされる。
 鹿の食害によりニッコウキスゲの本数が減ってしまったが、現在は柵が設けられるなどして保護されている。
 周辺には南東端に霧ノ降滝、北西側に雲竜渓谷があり、高原の中央を走る霧降高原道路沿いには大笹牧場やキャンプ場がある。
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みどころ

4月下旬からころ6月中旬ごろまで、ツツジ類の花が次々と咲き乱れ、ツツジの花が終わると間もなく、黄橙色のニッコウキスゲが一面に咲き乱れる。
 キスゲ平園地の天空回廊(総階段数/1,445段)には散策路が整備されている。なお、頂上(小丸山展望台)まで登頂し、合言葉を見つけた方は、インフォメーションで登頂記念証をプレゼントしている。(溝尾 良隆)
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補足情報

*霧降高原の動植物:ツツジ類・ニッコウキスゲの群生地として知られるが、高山植物の種類も多い。ハクサンイチゲ・イワインチン・クルマユリ・コバイケイソウなど。草原植物ではスミレ類・マツムシソウ・タムラソウ・シモツケソウなど。また霧降滝付近の樹林地帯には県鳥のオオルリをはじめ約120種もの野鳥が生息している。ツツジ類・ヤマツツジ・レンゲツツジ・コメツツジ・ドウダンツツジ・ホツツジ・トウゴクミツバツツジ・アカヤシオ・シロヤシオなど21種を数える。
*紅葉は10月中旬~11月上旬が見頃となる。
*リフト(スキー場の名残り)は2010(平成22)年に廃止・撤去された。現在は階段が整備されている。

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