耶馬渓やばけい

英彦山に源を発する山国川を中心に、東西36km、南北32kmに及ぶ地域を占め、本・羅漢寺・深・裏・奥・東・羽高・津民・南・椎屋の耶馬十渓に大別される。耶馬渓溶岩台地が浸食されたもので、頼山陽*が絶賛して以来、無数の岩峰が造形する南画的風景で名高い。5月の新緑や10・11月の紅葉期の景観は格別である。
 みどころとして有名なのは、まずは本耶馬渓。山国川沿いの青の洞門*付近から守実温泉までの渓谷で、儒者であり、詩人でもあった頼山陽はおもにここを探勝した。青の洞門をはじめ、競秀峰、擲筆峰などがあり、また、大分交通旧耶馬溪線の廃線跡を利用した約20kmのサイクリングロードなども。
 深耶馬渓は、山国川の支流山移川の渓谷。本耶馬渓とは趣が異なり、せまい谷の両側に絶壁や石柱が屏風のように連なって壮観。中心は一目八景。深耶馬渓温泉や鴫良温泉もある。
 また、伊福を中心にして全長8kmにわたる裏耶馬渓も見事。伊福には温泉もあり、田園風景と調和した南画風景が味わえる。後藤又兵衛の墓や青少年旅行村などもあり、さらに南に立羽田連峰や池ノ尾、鶴ガ原などの景勝地がある。
 英彦山と耶馬渓を結ぶルートにある奥耶馬渓は、守実温泉から英彦山豊前坊までの約16kmに渡り、山林の中に深い峡谷が続き、魔林峡や天然記念物の猿飛の甌穴群などの景勝地がある。
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みどころ

一目八景や競秀峰など、エリア内に点在するダイナミックな奇岩群は、それぞれが非常に個性的な景観である。羅漢寺や青の洞門、近くにある耶馬渓橋など、景勝地以外のみどころも多いのも、お勧めしたいポイント。廃線跡を利用した約20kmのサイクリングロードもいい。5月の新緑、秋の紅葉時期は一度は見ておきたい美しさ。ゴツゴツした絶壁の岩肌が、緑や赤に彩られ、格別の景観となる。
 耶馬渓と言っても、エリアがかなり広範にわたっているので、観光で訪れる際は車で巡ると効率的だ。また、ある程度エリアを決めて観光しないと回りきれないので、注意が必要である。
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補足情報

*青の洞門:僧・禅海が苦節30年かけて独力で岩石を彫ったと伝わる手彫りのトンネル。
*頼山陽:1780~1832年。江戸時代後期の儒者・詩人・歴史家。『日本外史』の著者。
関連リンク 一般社団法人中津耶馬渓観光協会(WEBサイト)
参考文献 一般社団法人中津耶馬渓観光協会(WEBサイト)

2020年04月現在

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