奥只見湖おくただみこ

奥只見ダム*によって只見川本流をせき止め、銀の採掘で知られる銀山平*のほとんどを沈めてできた人造湖。新潟県と福島県の県境にあたり、越後の荒沢連峰や会津駒ガ岳をはじめとする会津の山並みにはさまれて、紺碧の湖水が南北、東西に細長くのびる。静かな湖面に残雪や新緑、紅葉を映し、秘境の趣を感じさせる。ことに紅葉時はみごと。
 ダムの近くに奥只見電力館と、ツアーコースで知られる丸山スキー場がある。荒沢岳を目の前にする銀山平には、初めて当地に入ったという尾瀬三郎の像が立ちキャンプ場も開設されている。
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みどころ

戦後わが国の電源開発の中心的役割を担ったダムである。ダムサイトから、尾瀬国立公園の入り口となる「尾瀬口」まで40分のコースと、貸切バスの利用が多い銀山平までの40分のコース、さらに春・夏40分の周遊コース、秋30分の周遊コースを、それぞれ遊覧船で楽しむことができる。(溝尾 良隆)
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補足情報

*奥只見ダム:堰堤高157m、最大出力56万kwの地下発電所。1953(昭和28)年に着工し、1961(昭和36)年の完成。
*銀山平:1641(寛永18)年に銀の垂柱が発見され、高田藩が採掘を行った。後に幕命により鉱山町として、河村瑞賢を起用し支配させた。社寺を建立し遊女の姿も見え賑わったが、1706(宝永3)年坑内に水が入り崩れたため廃坑。