高瀬渓谷たかせけいこく

大町市の西部の山間部、高瀬川に沿って連なる大町ダム・七倉ダム・高瀬ダムの連続する3つのダムと、葛温泉周辺の渓谷である。
 最大の高瀬ダムは七倉ダムと共に発電を目的として1979(昭和54)年に竣工。高さ176m、総貯水量7,620万m3の規模。七倉から高瀬ダムまでの東電管理道路は一般車通行止めとなっており、シーズン中はタクシーのみゲートから先の高瀬ダムまで行ける。
 高瀬ダムは、烏帽子岳船窪などの入・下山口で、烏帽子岳から槍ヶ岳への裏銀座コースの起点ともなる。また、野口五郎岳や水晶岳の登山口となる湯俣温泉までは高瀬ダムから徒歩で2時間半ほど。シーズンの雨量によって湯俣温泉まで入れないこともある。
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みどころ

高瀬ダムは高さ176mと黒部ダムより10m低いが、日本第2位の高さで迫力があり、石を積み上げたロックフィルダムとしては日本第1位の高さ。その姿は目を奪われるほどの美しさ。また形状のことなる大町ダム、七倉ダムと連続するダムの姿がおもしろい。
 高瀬川の水量の多さとエメラルドグリーンの湖水面が美しく、特に紅葉時期には色彩のコントラストが素晴らしい。
 高瀬ダムの堤体からトンネルを抜けて不動沢の吊り橋をわたり、濁り沢の滝に至る散策や、上流部にある湯俣温泉まで2時間半程度のトレッキングも魅力的。近くにある国の天然記念物の噴湯丘も見どころの一つ。シーズンの雨量によって湯俣温泉まで入れないこともある。また下流部の葛温泉も露天風呂からの新緑・紅葉・雪景色などの眺望がすばらしい。(林 清)
関連リンク 信濃大町なび(一般社団法人大町市観光協会)(WEBサイト)
関連図書 「湖水誕生」(昭和60年曽野綾子著)
参考文献 信濃大町なび(一般社団法人大町市観光協会)(WEBサイト)

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。