寸又峡すまたきょう

大井川の支流、寸又川の中流域に位置します。標高は約550m。寸又峡は寸又川が曲流しながら下方浸食作用を進め穿入蛇行(せんにゅうだこう)*1した峡谷。上流域では、深く刻まれ谷の両岸の絶壁から大小無数の滝が落ち込み、清流が奔流している。
 電源開発も古くから行われ、寸又川に沿いダムが点在する。渓谷の奥には寸又峡温泉*2があり、ここを起点にハイキングコースが整備されている。プロムナードコース(約4.3km)は、大間ダム湖に架る「夢のつり橋」(高さ8m長さ90m)と森林鉄道の軌道跡のアーチ式橋梁「飛龍橋」(高さ70m長さ72m)の2つの橋を結び、途中、紅葉の眺望が良い尾崎坂展望台にも立ち寄る。
 寸又峡温泉から下流側には吊り橋「猿並橋」(高さ11m長さ96m)などを巡る起伏の少ないグリーンシャワーロードコース(約3km)も設定されている。
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みどころ

大間ダム湖は気象条件によるが、湖水のエメラルドグリーンが際立ち、両側の山肌はモミ・ツガ・スギや広葉樹におおわれているため、紅葉期*3、新緑期は、ひときわ色が冴え絶景。スリル満点の「夢のつり橋」や「飛龍橋」からの眺望もよい。
 また、尾崎坂展望台から、奥大井県立自然公園の広大な森林地帯を眺望することができる。
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補足情報

*1 穿入蛇行(せんにゅうだこう):国土地理院では「蛇行状に屈曲する谷の中を流れる河川を指す。隆起ないし侵食基準面の低下のため、曲流していた川が下方侵食を復活し、曲流を保ちながら河床を基盤岩中に深く掘り込んで生じる」と定義をしている。
*2 寸又峡温泉:1962(昭和37)年に開湯された温泉。渓流からは少し離れ、四方を山に囲まれた静かな環境にある。アルカリ性単純硫黄泉。町営の露天風呂もある。温泉付き宿泊施設は8軒。  
*3 紅葉期:紅葉のシーズンは10~11月で、11月上旬が最盛期。
関連リンク 川根本町(WEBサイト)
参考文献 川根本町(WEBサイト)
川根本町まちづくり観光協会(WEBサイト)
国土交通省国土地理院(WEBサイト)

2023年10月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。