千丈渓せんじょうけい

島根県中央部、江の川の支流八戸(やと)川に合流する日和(ひわ)川上流、約5kmにわたる渓谷。
 3,500~4,000万年前の古第三紀と呼ばれる時代に起こった激しい火山活動によって噴出し堆積した流紋岩やデイサイト等の火砕岩で構成されており、岩質は硬く、亀裂が多く発達している。この亀裂に沿って河川の洗堀作用が進み、陸地の隆起に伴う上・下流域の段差形成も絡んで河川の両側に峡谷や滝が形成された。板状・方状の節理に富み、渓中には猿渡り・千畳敷・相生滝(あいおいのたき)・大淵・紅葉滝(もみじだき)・白藤滝(しらふじのたき)など、『千丈渓24景』といわれる景勝が連続する。
 なお、入口には駐車場があり、ここから流れを縫って遊歩道がつけられている。
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みどころ

約5kmに渡って続く県下有数の大峡谷で、深渕や瀑布、千畳敷と呼ばれる絶景などたくさんの見どころがある。中でも最奥部にある落差約40mの白藤滝はすばらしい。
 四季を通じて清らかな水の音、湿った空気など、渓谷独特の自然を楽しめるが、特に春の新緑、秋の紅葉は素晴らしく、探勝路は中国自然歩道のコースにもなっている。