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タイプ「山岳」

無意根山の写真

無意根山 ( 北海道 札幌市 / 北海道 京極町 )

札幌市の西側京極町との境界に位置する標高1,464mの山。アイヌ語の「ムイ・ネ・シリ」(箕・のような・山)が語源である。奥深い森林の上にやわらかく緩やかな楕円形の稜線を描き、椀状に見えるため「箕」の名前になったと思われる。  比較的古い火山による山岳地形で、高山植物が生育し展望にも優れているため、札幌市方面からの格好の日...

恵庭岳の写真

恵庭岳 ( 北海道 千歳市 )

恵庭岳は札幌市の南約30km、支笏湖の北西に位置する活火山で支笏湖岸に高くそびえる円錐形の火山、標高1,320m。山頂部は無数の裂け目があり噴煙が立ち昇っており、岩塔の幾つかは崩壊が進んでいる。1972(昭和47)年、札幌オリンピックの滑降競技のコースとして使用され、支笏湖へ飛び込むような景観に魅了された。その後、自然保護の観点か...

函館山の写真

函館山 ( 北海道 函館市 )

函館山は函館市街地の最南端にあり、津軽海峡に突出している。標高334m、周囲約9km、別名臥牛*(がぎゅう)山とも呼ばれている。函館山は大古の火山活動によって生まれた山であり、周辺の陸地とトンボロ*という現象で函館山直下の陸地が作り出され陸繋島*となった。山頂からは市街と港を一望でき、両側がくびれた市街地と両脇の海の形状が...

駒ヶ岳の写真

写真提供:七飯大沼国際観光コンベンション協会

駒ヶ岳 ( 北海道 森町 / 北海道 鹿部町 / 北海道 七重町 )

駒ヶ岳は北海道森町、鹿部町、七飯町にまたがる標高1,131mの成層火山*である。噴火により形成された鋭い山頂と美しい裾野の景観で、大沼公園を象徴する道内屈指の名山のひとつに挙げられる。  山頂部にある火口原は剣ヶ峰(けんがみね)、砂原岳(さわらだけ)、隅田盛(すみだもり)に囲まれ、眺める場所によってその山容は姿を変える。 ...

羊蹄山の写真

写真提供:ニセコ町

羊蹄山 ( 北海道 京極町 / 北海道 ニセコ町 / 北海道 俱知安町 / 北海道 真狩村 / 北海道 喜茂別町 )

渡島半島の基部にあたる後志火山群の一つで、その秀麗な円錐形の山容の成層火山*が富士山に似ているところから別名「蝦夷富士」と呼ばれ親しまれており、最高点は1,898mで喜茂別町にある。頂上からは日本海と太平洋を遠望でき、眼下にニセコ連峰などの山々が望める。  しりべしの語源は、アイヌ語で「しりへ」は後という意味で、「し」は「...

ニセコアンヌプリの写真

写真提供:ニセコ町

ニセコアンヌプリ ( 北海道 ニセコ町 / 北海道 倶知安町 / 北海道 蘭越町 / 北海道 共和町 / 北海道 岩内町 )

ニセコ連峰はニセコ比羅夫から日本海側の雷電峠までの東西約25km、南北15kmにわたる11の連なった山々。国道268号線の新見峠を境としてニセコ東山系*とニセコ西山系*に大別される。東山系の山の名はすべてカタカナ名、西山系はすべて漢字名となっている。山の名前が個別に付けられたのは、昭和初期に温泉の開発により入りやすくなり、夏の登...

夕張岳の写真

写真提供:夕張市

夕張岳 ( 北海道 夕張市 / 北海道 南富良野町 )

南富良野町の西端、夕張市との境界に位置し、標高は1,667.8m。夕張山地は日高山地とともに北海道には珍しく非火山性の構造山地*である。  登山口は西側の冷水からと東側の金山からの2か所。原生林を縫って登山道が開かれ、標高1,400mを超えた高山帯には夕張岳固有の植物が生育しており、豊かな自然環境を有することから、国の天然記念物に...

芦別岳の写真

芦別岳 ( 北海道 富良野市 / 北海道 南富良野市 / 北海道 芦別市 )

夕張山地の中心で標高1,727m、山頂部は富良野市と南富良野町の境界にある。富良野市の西端にそびえ、「北海の槍」とか「北海谷川岳」の別称をもつ尖峰の山頂部と数多くの岩稜や岩壁から成る山である。  山名の芦別はアイヌ語の「アシ・ベツ」で灌木の川を意味し、芦別岳から西に流れる芦別川からきていると言われている。  登山道は富良野市...

大雪山の写真

大雪山 ( 北海道 東川町 / 北海道 上川町 / 北海道 美瑛町 )

北海道の大屋根といわれる大雪山は独立峰ではなく、旭岳をはじめとしたお鉢平を囲む外輪山とそれらの南部に続くトムラウシ山までの東西約15km、南北約10kmにわたる火山群の総称であり、表大雪とも呼ばれ、大雪山国立公園の北部に位置する。  大雪山は約100万~3万年前にかけて複数の火山活動により形成され、中でも約3万4千年前の大規模な...

十勝岳連峰の写真

写真提供:環境省

十勝岳連峰 ( 北海道 美瑛町 / 北海道 上富良野町 / 北海道 富良野市 / 北海道 新得町 )

十勝岳連峰は、富良野盆地の東側に位置する。富良野岳からオプタテシケ山までの約30kmにわたり、火山性の山々が延々と連なる。最高峰の十勝岳を中心に起伏のある稜線が広がり、深く切れ込んだ谷や岸壁が連続している。  富良野側からの主な山は以下の通り。富良野岳(1912m)、上ホロカメットク山(1920m)、十勝岳(2077m)、美瑛岳(2052m)、美...

トムラウシ山の写真

写真提供:環境省

トムラウシ山 ( 北海道 新得町 / 北海道 美瑛町 )

十勝川の源流トムラウシ川の水源の山で標高2,141m。表大雪と十勝岳連峰の中間に位置し、独立峰ではないものの、他の山々の主峰から遠くひと際高く目立つ存在である。  トムラウシの語源はアイヌ語で「緑の藻の一種が群生するところ」からという説や、温泉鉱物の湧く沢の「水垢の多いところ」からという説など、諸説ある。  登山道は表大...

暑寒別岳の写真

写真提供:増毛町

暑寒別岳 ( 北海道 増毛町 / 北海道 雨竜町 )

暑寒別岳は札幌市北部、日本海に面した増毛山地の最高峰で標高1,492m。日本海に直面しているため積雪量も多く、春になっても白く輝く山である。  山頂からは西側の日本海や東側の雨竜沼湿原も望め、天気の良い日には大雪山や積丹なども間近である。  登山ルートは様々な方向から延びているが、一般的なルートは、増毛市街地からの2つのル...

利尻山の写真

利尻山 ( 北海道 利尻富士町 )

利尻島は直径約19km、周囲約60kmのほぼ円形の島であり、島全体が利尻山で構成されているため、まさに海上に浮かぶ山。隣の礼文島が平坦であるのに対し、円錐形の美しい山からなる島と対照的である。  利尻山は海抜1,721mの火山であるが、活動が早く終わっているため火口跡などは明らかでない。夏期以外は完全に雪と氷の山で、まったく人を...

斜里岳の写真

写真提供:きよさと観光協会

斜里岳 ( 北海道 斜里町 / 北海道 清里町 )

知床半島の付け根の清里町と斜里町の境界にあり、緩やかな円錐形の火山で標高1,547m。頂上からは国後島や阿寒の山々を望む。斜里の語源はアイヌ語の「サルン・ペッ」で葦原にある川の意。  登山道は北側の斜里コースと一般向きの西側の清里コースがある。裾野の広いピラミッド型が印象的。

羅臼岳の写真

羅臼岳 ( 北海道 羅臼町 / 北海道 斜里町 )

知床半島の中間部、羅臼町と斜里町の境界線上にある標高1,661mの山。特徴のあるドーム状の形状で、岩場あり雪渓ありと変化に富んでいる。高山植物*も豊富で、約200種にものぼる。  羅臼岳から硫黄山、知床岳への連山が知床半島に連なる。  羅臼の山の名*は「鹿や熊を捕獲、解体した後で臓腑や骨を葬った場所」という意味。  登山ルー...

樽前山の写真

樽前山 ( 北海道 苫小牧市 )

樽前山は北海道道央地方にある支笏湖の南側、苫小牧市の北西部に位置する三重式活火山で、標高は最高点の樽前ドームで1,041m。  江戸時代には大噴火を起こし、苫小牧から千歳市周辺に大量の火山灰と軽石を堆積させた。特に1909(明治42)年の爆発で頂上火口内に溶岩円頂丘*を生成したことで、その姿は一度目にしたら忘れられない独特の姿...

有珠山の写真

有珠山 ( 北海道 壮瞥町 / 北海道 洞爺湖町 / 北海道 伊達市 )

洞爺湖から内浦湾に至る地域での活火山の王者であり標高は733m。山頂部は成層火山*の上部が陥落して、直径1.8kmのカルデラ*となり、そのなかには3個の溶岩ドーム(大有珠、小有珠、有珠新山)に加え多数の潜在ドーム*を持っている  有珠山は、1663年以降、明らかになっているだけで9回、20世紀だけでも4回(1910(明治43)年、1944~194...

昭和新山の写真

昭和新山 ( 北海道 壮瞥町 )

洞爺湖の南、有珠山の東麓にあり、標高は395m。茶褐色の岩肌から白煙を噴出し、どこから見てもすぐわかる独特な山容をもっている。  1943(昭和18)年12月28日の夕刻、突然地震があり、地割れとともに麦畑や松林が隆起、数百回の爆発が繰り返された。それから約2年間、噴煙・降灰・泥雨・雷電を伴う数回の爆発によって、畑地は約300mも押し...

幌尻岳の写真

写真提供:平取町役場 観光商工課

幌尻岳 ( 北海道 新冠町 / 北海道 平取町 )

幌尻岳は、日高山脈の最高峰で、標高2,052mの奥深い健脚向きの山。夏には一面高山植物のお花畑となるカール*状大地や豊富な動植物群、山頂からは幾重にもなる日高山脈の山並みが一望できるなど、魅力あふれる山として人気がある。  登山口は額平川コース(平取町)、新冠コース(新冠町)、チロロ林道コース(日高町)があるが、いずれも...

然別火山群の写真

写真提供:鹿追町役場ジオパーク推進課

然別火山群 ( 北海道 士幌町 / 北海道 上士幌町 / 北海道 鹿追町 )

大雪山国立公園南東部、然別湖を囲む南・北ペトウトル山、東・西ヌプカウシヌプリ、天望山、白雲山などの約30-1万年前に活動を繰り返した火山群。  主峰は然別湖の北西に位置する北ペトウトル山で標高1,421m。南ペトウトル山は然別湖の西にあり標高1,348m。然別湖の南に位置する山は、西から西ヌプカウシヌプリ1,251m、東ヌプカウシヌプリ1...

ニペソツ山の写真

写真提供:上士幌町観光協会

ニペソツ山 ( 北海道 新得町 / 北海道 上士幌町 )

東大雪の糠平湖北西に位置し、石狩連峰の最高峰標高2,013mの急峻な山容を持つ独立峰。溶岩の積み重なった岩場にエゾナキウサギ*が生息し、時折岩の隙間から姿を現すことがある。  2016年の台風被害により杉沢コースに至る林道が消失したため、現在は幌加温泉コースの登山道のみ利用可能となっている。  語源はアイヌ語の「ニペシ・オツ...

雌阿寒岳の写真

雌阿寒岳 ( 北海道 釧路市 / 北海道 足寄町 )

釧路市阿寒湖の南西部に位置し、標高1,499mの活火山。阿寒カルデラが陥没した反動でカルデラ壁上に噴出した火山である。頂上付近は多くの小火山や火口が集まり複雑な形状をしている。  山麓付近はエゾマツなどの原生林、7合目以上には高山植物が見られる。  登山道は3か所あるが、西側の雌阿寒温泉とオンネトー湖畔からが一般的である。

雄阿寒岳の写真

雄阿寒岳 ( 北海道 阿寒町 )

釧路市阿寒湖の東に位置し、標高1,370mの円錐形をした山である。阿寒湖南西部の雌阿寒岳に対して、その山容のするどさから雄阿寒岳と呼ばれ、アイヌ語ではピンネシリ(=雄山)という。  阿寒カルデラ*陥没の反動により、カルデラ中心部に噴出した中央火口丘が山頂であり、輝石安山岩・橄欖(かんらん)石*などの溶岩流で構成されている...

アトサヌプリ火山群の写真

写真提供:一般社団法人摩周湖観光協会

アトサヌプリ火山群 ( 北海道 弟子屈町 )

アトサヌプリは屈斜路カルデラ*の中央部に形成されたアトサヌプリ火山群*中の標高508mの山で、別名硫黄山とも呼ばれている。現在も活発に火山活動が続いている山、独特な景観を生み出している。  この地域は、かつて硫黄の採掘で栄えたものであり、この地に鉄道を敷設させるとともに川湯温泉の発展につなげていったという歴史をもつ。た...

八甲田山の写真

八甲田山 ( 青森県 青森市 / 青森県 十和田市 / 青森県 黒石市 )

青森県の中央、青森市と十和田湖の中間に構える火山で、那須火山帯*に属し、奥羽山脈北端の堂々とした群峰である。1,585mの大岳を最高峰とし、高田大岳、赤倉岳、さらにその南側に連座する櫛ヶ峰、駒ヶ峰、乗鞍岳、横岳などの火山群の総称である。山体を覆うブナやアオモリトドマツの自然林、山稜部の高山植物や湿原など、すぐれた植物相を...

岩木山の写真

岩木山 ( 青森県 弘前市 / 青森県 鰺ヶ沢町 )

津軽平野の南西方にあり鳥海火山帯に属する二重式火山。津軽富士と呼ばれる円錐形の独立峰、標高1,625mの青森県最高峰である。山頂部は中央に岩木山、北に巌鬼山、南に鳥海山の3峰に分かれている。  岩木山は火山でありその活動の大部分は第四紀洪積世*に行われたと言われているが、最後の爆発は1863(文久3)年であり新しい火山といえる。...

岩手山の写真

写真提供:八幡平市

岩手山 ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 八幡平市 / 岩手県 雫石町 )

盛岡市の北西約22km、十和田八幡平国立公園の南西部に大きくすそ野を広げる成層火山*。那須火山帯*に属し、第四紀に噴出したものといわれる。少なくとも7回の大規模山体崩壊が発生し、その崩壊堆積物が山麓を広く覆っている。山体崩壊の回数は国内の活火山の中で最多である。東西2つの火山群のうち、西岩手の方が古く、その火口原には八ツ...

姫神山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

姫神山 ( 岩手県 盛岡市 )

いわて銀河鉄道(IGR)渋民駅の東8km、登山口まで自動車で約25分、北上川をはさんで岩手山と相対して位置する。岩手山、早池峰山と並び、霊山として知られている。外山早坂高原県立自然公園内にあり、姫神自然観察教育林になっている。  標高は1,123.8m、なだらかな裾野を引く円錐形の山容で、登山が容易で日帰りのハイキング地として人気...

栗駒山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

栗駒山 ( 岩手県 一関市 / 宮城県 栗原市 / 秋田県 東成瀬村 )

奥羽山脈のほぼ中央に位置し、岩手・宮城・秋田の3県にまたがる1,626mの山で、岩手県側では須川(すかわ)岳、秋田県側では大日(だいにち)岳とも呼んでいる*。那須火山帯*に属し、複雑な山容の休火山で、かつては八万地獄、毒気地獄などと呼ばれ、この山に入った者は生きて帰ることがないといわれた。現在でも北斜面中腹にはたくさんの硫...

早池峰山の写真

写真提供:花巻市

早池峰山 ( 岩手県 花巻市 / 岩手県 宮古市 / 岩手県 遠野市 )

早池峰山は標高1,917mの山で、山頂は花巻市、宮古市、遠野市の3つの市の境界となっている。北上山地の最高峰で、東に剣ヶ峰、西に中岳・鶏頭山・毛無森へと1,500m前後の山稜が続き、全長は東西16kmにわたっている。  北上山地は、早池峰山を境に北部と南部に分かれ、その成り立ちは異なる。北部北上山地は、古生代石炭紀と中生代ジュラ紀の...

焼石岳の写真

焼石岳 ( 岩手県 奥州市 / 西和賀町 西和賀町 )

JR東北本線水沢駅から西に約28km。岩手県南西部に位置し、奥州市と和賀郡西和賀町の境にある火山。標高1,547m。奥羽山脈中部に属し、栗駒国定公園の一部である。焼石連峰の主峰で南に横岳、獅子ヶ鼻岳、西に三界山、北に牛形山、東に経塚山などがある。  山名は薬師岳から転化したという説と、山頂周辺に焼けたような黒い岩の積み重なった...

森吉山の写真

森吉山 ( 秋田県 北秋田市 )

秋田県の中央部の東、米代川に合流する阿仁川の上流にそびえる形の整った成層型楯状火山*1といわれ、那須火山帯*2に属している。森吉山はカルデラ*3内の中央火口丘である最高峰向岳(標高1,454m)を中心に、一ノ腰(標高1,264m)、前岳(標高1,308m)、カンバ森(標高1,187m)、ヒバクラ岳(標高1,326m)小池ヶ原(標高1,280m)の外輪山から...

秋田駒ヶ岳の写真

秋田駒ヶ岳 ( 秋田県 仙北市 / 岩手県 雫石町 )

秋田駒と呼ばれる、田沢湖の北東にある火山である。頂上部は楕円形の大きな火口があり火口内にある火口丘を女岳(めだけ)と呼び、外輪山に男岳(おだけ)と標高1,637mの最高峰男女(おなめ:女目とも)岳がそびえている。那須火山帯*1に属し、近年では1970(昭和45)年9月に女岳でマグマ噴火があり、約4カ月で噴火は停止したものの、その後...

蔵王山の写真

蔵王山 ( 山形県 上山市 / 宮城県 川崎町 )

奥羽山脈の南部に位置し、山形・宮城両県にまたがる南北約30kmの火山群の総称である。蔵王山という固有の山はなく、最高峰の熊野岳*をはじめとする多くの峰の連なりであり、蔵王連峰ともいう。那須火山帯に属し、旧火山群の南蔵王と新火山群の中央・北蔵王*に分けることができる。古来、刈田嶺(かつたみね)と呼ばれていたが、天武天皇の...

朝日連峰の写真

写真提供:朝日町役場

朝日連峰 ( 山形県 朝日町 )

朝日連峰は、山形・新潟の県境に大朝日岳(1,871m)を主峰として、南北60km、東西30kmにわたって標高1,500m以上の山並み*が連なり、地質的には花崗岩と中古生層から成る褶曲山塊だ。周氷河地形や雪食地形*が見られ、大朝日岳の主稜線の東西で地形が大きく異なる非対称山稜を形成している。多雪地帯で植生は森林帯と高山帯の中間となる亜高...

鳥海山の写真

写真提供:遊佐町役場

鳥海山 ( 山形県 遊佐町 / 秋田県 )

秋田と山形との県境にそびえる鳥海山は標高2,236mで、東北地方では福島県の燧ヶ岳(標高2,356m)についで2番目に高い山。鳥海山の山域は、地形的には、東部の出羽丘陵山地、中部から西部の独立峰をなす鳥海火山で形成されており、西は日本海に直接落ち込み、南西部は庄内平野が広がる。鳥海火山は成層火山で日本有数の規模を誇り、おおまかに...

飯豊山(飯豊連峰)の写真

飯豊山(飯豊連峰) ( 山形県 小国町 / 福島県 / 新潟県 阿賀町 )

山形、福島、新潟の3県にまたがる飯豊連峰の総称。標高2,128mの大日岳を最高峰に、飯豊本山とも呼ばれる飯豊山(標高2,105m)など、2,000m級の山々*が約20kmにわたって連なる。花崗岩と中古生層から成る褶曲山地で、氷河地形、周氷河地形及び雪食地形*が見られ、稜線の東西で地形が大きく異なる非対称山稜を形成している。植生も雪田群落な...

神室山の写真

写真提供:新庄市

神室山 ( 山形県 新庄市 / 山形県 金山町 / 秋田県 湯沢市 )

山形・秋田の県境にあり、栗駒国定公園の一角を占める。神室山(1,365m)を主峰に、黒森(1,057m)、水晶森(1,097m)、前神室山(1,342m)、天狗森(1,302m)、最高峰の小又山(1,367m)、火打岳(1,237m)などの山々が連なる。壮年期の隆起山塊で、多雪地帯で気候が厳しいことから、稜線は非対称に削ぎ落とされ、急峻な山容をみせる...

葉山(村山)の写真

写真提供:寒河江市

葉山(村山) ( 山形県 村山市 / 山形県 寒河江市 )

村山市西端に位置し、北は大蔵村、南は寒河江市との境にあたる。麓の村山平野側からみると、連なる稜線と山容は馬蹄型になっており、火山であった面影を残す。山麓から山頂近くまでブナの原生林が見られ、県の天然記念物に指定されているトガクシショウマをはじめ、ドウダン、チングルマ、ハクサンシャクナゲ等の高山植物の群生地もある。山...

燧ヶ岳の写真

写真提供:尾瀬檜枝岐温泉観光協会 

燧ヶ岳 ( 福島県 檜枝岐村 )

尾瀬沼の北にそびえる山で、尾瀬ヶ原・尾瀬沼の原型をつくり出した火山である。花崗岩を基盤として北は成層火山、南は小さい火口湖を抱く鐘状火山の様相を示しており、山頂は三角点のある爼嵓(まないたぐら)、最高峰(標高2,356m)の柴安嵓(しばやすぐら)、ミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳の5峰からなっている。  登山道はブナ・オオシ...

会津駒ケ岳の写真

写真提供:尾瀬檜枝岐温泉観光協会 

会津駒ケ岳 ( 福島県 檜枝岐村 )

檜枝岐村の北西にある会津駒ケ岳*は標高2,133m。隆起平原が浸食されて生成された山なので、麓から尾根に向かい急坂が続くが、山頂部や尾根筋は平たん部も多く残されている。雪解け後には山頂付近に駒ノ大池が現れ、中門岳に伸びる稜線には池塘が点在し、7月上~中旬にかけハクサンコザクラなどの高山植物が咲く。頂上付近には北方的なオオシ...

吾妻連峰の写真

写真提供:福島市商工観光部観光交流推進室

吾妻連峰 ( 福島県 北塩原村 / 山形県 米沢市 )

福島市の西部から山形県境に広がる山塊で、最高峰2,035mの西吾妻山(にしあづまやま)をもつ西吾妻と、東大巓などの中吾妻、いまだに噴煙をあげる一切経山(いつさいきようざん)を含む東吾妻に大別され、火山群としても東吾妻火山、中吾妻火山、西吾妻火山の3つにくくることができ、東西20km、南北12kmの200km2を超える広大な面...

磐梯山の写真

磐梯山 ( 福島県 猪苗代町 / 福島県 磐梯町 / 福島県 北塩原村 )

福島県の中央部、猪苗代湖の北に位置する磐梯山*は、主峰の大磐梯(標高1,816m)、櫛ガ峰(標高1,636m)、赤埴山(標高1,430m)の3つの山体から成る成層火山。山頂部では櫛ヶ峰、赤埴山そして大磐梯に囲まれた標高約1,400mのところに、長径500mほどの低地沼ノ平を抱える。  磐梯山の火山活動の歴史は、約70万年前から開始されたと思われ、...

安達太良連峰の写真

写真提供:二本松市観光連盟

安達太良連峰 ( 福島県 二本松市 / 福島県 猪苗代町 )

二本松市街の西約15kmに位置する安達太良連峰は、吾妻山と土湯峠で分かれて南へ9kmにわたって延びる火山連峰である。乳首山と呼ばれる標高1,700mの安達太良山*を主峰に、南端の和尚山(標高1,601m)、主峰から北に向かって鉄山(標高1,709m)、箕輪山(標高1,728m)、鬼面山(標高1,482m)など200~500mの円錐形をした火山が連なり、主峰の...

那須岳(茶臼岳)の写真

那須岳(茶臼岳) ( 栃木県 那須町 / 栃木県 那須町 / 福島県 西郷村 )

広大な関東平野の北端に関東と東北とを分けるように連なるのが、那須火山帯に属しその名の起こりとなった那須火山群である。那須岳は、その火山群の主峰茶臼岳をさす場合と、茶臼岳とその左右に連なる三本槍岳・朝日岳・南月山・黒尾谷山など、いわゆる那須五岳をさす場合とがある。  那須火山群は新生代第三紀から第四紀にかけてできたも...

男体山の写真

写真提供:(一社)日光市観光協会

男体山 ( 栃木県 日光市 )

中禅寺湖の北岸に円錐形の雄大な山容を見せてそびえ立つ、日光火山群中の雄峰。高さ2,486m。中禅寺湖の水面上からの高さは約1,200mほどで、裾野は長く、大きく、日光市街近くにまで達する。頂上北側に直径約800mの爆裂火口跡があり、山頂からは放射状に薙(なぎ)と呼ばれる涸れ谷が発達しているほか、北側には固まった溶岩が尾根状になり戦...

女峰山の写真

写真提供:栃木県

女峰山 ( 栃木県 日光市 )

霧降高原から赤薙山、女峰山と回る登山が多く、両山は一つの火山体を成している。  女峰山は2,010mの赤薙山よりも2,483mと高いうえに、尖った頂きと雄大な裾野を引く成層火山である。女体山ともいわれ男体山・太郎山とともに古くから崇拝され、信仰登山が盛んであった。展望がすばらしく、峰修行の遺跡も多い。

至仏山の写真

至仏山 ( 群馬県 片品村 )

尾瀬の南西にそびえる山で、標高2,228m、燧ケ岳とともに尾瀬を代表するシンボリックで雄大な山。至仏山の名前は渋沢沿いにしか登る道がなく、その「しぶっさわ」から来たのではないかともいわれている。  尾瀬ヶ原から見ると南北の稜線がなだらかな線を描き、ほぼ左右対称の女性的なピラミッド型である。しかし西側は対照的に、岩壁の厳し...

日光白根山の写真

日光白根山 ( 群馬県 片品村 / 栃木県 日光市 )

金精峠の南西、栃木・群馬両県境にそびえる活火山で標高2,578m、那須火山帯に属する。第3紀に噴出した流紋岩の上に、小規模の火山活動をくり返して、橄欖(かんらん)石や輝石安山岩から成るドーム状の奥白根山ができたといわれる。また奥白根の溶岩が北西に流れて丸沼・菅沼、東に流れて五色沼などの堰止湖を造りだした。  この山の名前は...

武尊山の写真

武尊山 ( 群馬県 川場村 / 群馬県 みなかみ町 / 群馬県 片品村 )

群馬県北部にそびえるコニーデ型火山*。みなかみ町と片品村、川場村の境界に位置し、標高2,158mの沖武尊が主峰である。  山の名は日本武尊(やまとたけるのみこと)*の故事にちなんでついたといわれ、沖武尊山頂と前武尊に日本武尊の銅像が立っている。北アルプスの穂高岳と「ほたか」の発音がおなじため、上州武尊(じょうしゅうほたか...

白根山(草津白根山・本白根山)の写真

白根山(草津白根山・本白根山) ( 群馬県 草津町 )

上信越国境部にそびえ、本白根山(2,171m)と北側にある逢ノ峰(2,110m)、草津白根山(2,160m)からなる成層活火山である。文献に初めて現われる1783(天明3)年から現在まで、しばしば噴火活動を繰り返し、爆発のたびに草津の湯温が激変、また火山弾が火口付近に降り注いだこともあった。  草津白根山山頂部は一木一草もないむき出しの岩...

荒船山の写真

荒船山 ( 群馬県 下仁田町 / 長野県 佐久市 )

下仁田町の南西端、長野県境に接し頂上周辺が平らな形状の山。山頂は南側にある経塚山で1,423m。  かつて溶岩が平らな地面に流れて固まり、その後の隆起と侵食によって一番固い溶岩台地が残ったため長い平らな稜線をもつ不思議な形をした山ができたという。  下仁田ジオパークの見どころのひとつにもなっており登山道中では、溶岩噴出前...

谷川岳の写真

谷川岳 ( 群馬県 みなかみ町 / 新潟県 湯沢町 )

群馬・新潟の県境にある谷川岳は標高1,977m、オキノ耳とトマノ耳*の2つのピークを持つ。  太平洋側と日本海側を分ける脊梁山脈にあたり、北西の季節風が吹きつける豪雪地域である。そのため、新潟県側は穏やかだが、群馬県側は雪崩による浸食作用のため荒々しい山相をなし、東側斜面にはマチガ沢・一ノ倉沢・幽ノ沢などの急峻な谷が湯桧曽...

榛名山の写真

榛名山 ( 群馬県 高崎市 / 群馬県 東吾妻町 / 群馬県 渋川市 )

妙義山・赤城山とともに上毛三山の一つ。那須火山帯に属する複式火山である。火口原は東西4km、南北2km。ほぼ中央に中央火口丘の榛名富士と火口原湖の榛名湖があり、これを取り巻いて相馬山(そうまさん)・烏帽子岳・鬢櫛山(びんぐしやま)・掃部ヶ岳(かもんがたけ)・天目山などの外輪山が並ぶ。最西端にある掃部ヶ岳が最高峰1,449mであ...

赤城山の写真

赤城山 ( 群馬県 前橋市 / 群馬県 渋川市 / 群馬県 沼田市 / 群馬県 桐生市 )

関東平野の北西端にそびえ、榛名山・妙義山とともに上毛三山の一つとして知られる二重式火山。赤城山という単独の山はなく、最高峰1,828mの黒檜山をはじめとする外輪山と中央火口丘の地蔵岳を合わせた総称。赤城山は成属火山*で、1251(建長3)年の第4次爆発を後に火山活動を中止した。外輪山と地蔵岳の間には、大沼と小沼が静かに水をたた...

妙義山の写真

写真提供:富岡市

妙義山 ( 群馬県 富岡市 / 群馬県 安中市 / 群馬県 下仁田町 )

群馬県の南西部にあり、赤城山・榛名山とともに上毛三山の一つに数えられている。那須火山帯浅間火山群の一つ。山全体が浸食を受けやすい輝石安山岩と凝灰角礫岩でできているので、石門群や大砲岩などの奇岩が多い。  山は3峰に分かれ、安中市側から白雲山・金洞山・金鶏山と三角形を描くようにそびえる。白雲山は妙義神社の背後にあり、山...

両神山の写真

両神山 ( 埼玉県 小鹿野町 )

標高1,724m。深田久弥選定の日本百名山の一つ。平らな山稜をつなぐ秩父の山々のなかで、ギザギザの特色ある岩稜を刻むこの山は遠くからでも一目でわかる。  古く日本武尊(やまとたけるのみこと)*が足跡をしるし、役行者も登山したと伝わり、修験の山としても信仰されおり、以前は白装束、手甲脚絆で登る信者も多かった。伊弉諾・伊弉再...

大山の写真

写真提供:伊勢原市観光協会

大山 ( 神奈川県 伊勢原市 )

丹沢山地南東端にあるピラミッド状の山で、高さは1,252m、相模平野や武蔵野台地からその姿を望むことができる。別名「雨降山」と呼ばれ、雨乞いに霊験があるとされる。古くから有名な山岳信仰の山で、今も先達を先頭に白い行衣の信者たちが「さんげ さんげ 六根清浄」と唱えながら山頂をめざす光景が見られる。  山頂に阿夫利神社本社、中腹...

箱根火山後期中央火口の写真

箱根火山後期中央火口 ( 神奈川県 箱根町 )

富士火山帯に属する箱根火山は、伊豆半島の基部に噴出したカルデラ火山(外輪山、前期中央火口丘、後期中央火口丘)である。このうち、後期中央火口丘部分(最後の噴火により構成された火山群)については、最高峰である1,438mの神山を中心に、二子山、駒ヶ岳、冠ヶ岳、早雲山、台ヶ岳などが囲む。  歴史的にみると、箱根火山が活動を始め...

雪倉岳の写真

写真提供:一般社団法人糸魚川市観光協会

雪倉岳 ( 新潟県 糸魚川市 / 富山県 朝日町 )

新潟県と富山県との境界にある飛騨山脈後立山連峰にある標高2,611mの山。大きく根を張り、おおらかな山体を横たえる。山名は、積雪期に雪の間にところどころ岩が見え、その岩を地元猟師らは「倉」と呼んでいたことから、雪*と倉の山という意味で「雪倉岳」と呼ばれるようになったという。

焼山の写真

写真提供:一般社団法人糸魚川市観光協会

焼山 ( 新潟県 糸魚川市 / 新潟県 妙高市 )

糸魚川市と旧妙高村にまたがる、釣鐘状のトロイデ型、標高2,400m。約3000年前に活動が始まった若い火山で、新潟県唯一で活火山で、長い間、登山禁止であったが、2018(平成30)年11月15日付けで、立入り規制は解除された。山の大部分は火山体でなくフォッサマグナ由来の第三紀層である。山頂部は森林限界の高山帯で、日本におけるライチョウ...

米山の写真

写真提供:柿崎観光協会

米山 ( 新潟県 上越市 )

標高993mの海岸線にある独立峰で、遠くからも目立つ山容は実に堂々としている。山頂には避難小屋や一等三角点があり、円錐型秀麗な山容を見せる。  712(和銅5)年泰澄大師によって開山と伝えられ、山頂には日本三薬師に数えられる米山薬師が祀られており、柿崎側の麓には別当寺密蔵院護摩堂がある。山毛欅に囲まれた登山道の随所にお地蔵...

巻機山の写真

写真提供:南魚沼市産業振興部商工観光課

巻機山 ( 新潟県 南魚沼市 )

標高1,967m。割引岳・巻機本山・牛ヶ岳を含め巻機山と総称され、新潟と群馬の県境に優雅な山容を見せる。山名は当地方の産物である機織りと関係があり、頂上一帯は御機屋と呼ばれ、機織りの伝説がある。山麓には機織りの女神の巻機権現が祀られている。五合目までは「井戸の壁」といわれる樹林帯の急登であるが、五合からのブナ林、六合目の...

八海山の写真

写真提供:南魚沼市産業振興部商工観光課

八海山 ( 新潟県 南魚沼市 )

標高1,778m。JR上越線の六日町駅と浦佐駅の途中の車窓から、岩塊を積み上げたように鋸の目状のゴツゴツした山容を見せる。八海山は薬師岳・大日岳・入道岳(最高峰)の総称。岩場が多く、山頂付近は八ツ峰とも呼ばれる。古くから信仰を集めてきた山で、山麓三地区にはそれぞれ八海山神社里宮がある。六合目女人堂は、女人禁制の時代、女性は...

火打山の写真

写真提供:一般社団法人糸魚川市観光協会

火打山 ( 新潟県 糸魚川市 / 新潟県 妙高市 )

妙高山の北西に連なり、標高2,462mは妙高火山群では最高峰で、長い稜線を引く不整三角形のやさしい感じの山容を見せる。しかし、高田平野以外、山容を山麓から望むところがないので、あまり知られていない山である。  一般的な笹ヶ峰から山頂へのルートは変化があり、楽しい。ブナ林、岩塊が露出する十二曲がり、オオシラビソの樹林帯を過...

白山の写真

白山 ( 石川県 白山市 )

富士山・立山と並ぶ三名山の一つ。火山としては比較的小規模だが、白山火山帯の主峰として、山域は石川・富山・岐阜・福井の4県にまたがっている。万年雪を頂いた優美な姿は、古くから信仰の対象として仰がれ、越のしらね、しらやまと古歌*に詠まれてきた。最高峰は御前峰*(2,702m)で、北西の大汝(おおなんじ)峰*(2,684m)、北東の剣...

荒島岳の写真

写真提供:大野市

荒島岳 ( 福井県 大野市 )

隣の石川県出身の深田久弥*が『日本百名山』に選んだ福井県唯一の山であり、四季を通じて全国からの登山者が訪れる。  1,523m。山の歴史は古く、泰澄大師の開山と伝えられ、風土記には「蕨生(わらびょう)山」、延喜式には「阿羅志摩我多気」と書かれていて、古くから信仰の山として崇められ、山頂には祠が祀られている。  白山火山帯...

大菩薩嶺の写真

写真提供:甲州市観光協会

大菩薩嶺 ( 山梨県 甲州市 / 山梨県 丹波山村 )

JR中央本線塩山駅から北東10kmほど先に、なだらかなカヤトの原の尾根が目立つ山がある。これが大菩薩嶺*(標高2057m)であり、連なる峰々と合わせ大菩薩連嶺とも呼ばれている。山頂からカヤトの原の尾根を南に下ると、介山荘がある大菩薩峠(標高1897m)となる。大菩薩峠から南に突き出た山陵は南大菩薩嶺と呼ばれ、小金沢山・牛奥雁ケ腹摺...

茅ヶ岳の写真

写真提供:北杜市観光課

茅ヶ岳 ( 山梨県 北杜市 / 山梨県 甲斐市 )

JR中央本線を松本方面に向かい甲府の市街を抜けると、右手奥に茅ヶ岳*(標高1704m)が裾野の広い山容を見せる。甲府盆地から望むと複数のピークが連なり、八ヶ岳と間違えられることも多く、「ニセ八ツ」ともいわれている。1971(昭和46)年に「日本百名山」の著者である作家・登山家の深田久弥が急死した山としても知られる。登山口*には深...

白根三山の写真

写真提供:南アルプス市観光施設課

白根三山 ( 山梨県 南アルプス市 / 山梨県 早川町 )

南アルプス*は、甲斐駒・鳳凰山系、白根山系、赤石山系の3つの大山系によって構成される。このなかでも、最も標高が高い白根山系が白根三山と呼ばれる。日本において富士山に次ぎ標高が高い北岳(3193m)、同じく第3位の間(あい)ノ岳(3190m)、そして農鳥岳(3026m)からなる。  北岳は東側斜面の北岳バットレスと呼ばれる山頂から落ち...

鳳凰三山の写真

写真提供:韮崎市観光協会

鳳凰三山 ( 山梨県 韮崎市 / 山梨県 北杜市 / 山梨県 南アルプス市 )

南アルプス*は、甲斐駒・鳳凰山系*、白根山系、赤石山系の3つの大山系によって構成される。甲斐駒ヶ岳から南東へ延びる尾根上に鳳凰山系の地蔵ヶ岳(標高2764m)、観音岳(標高2840m)、薬師岳(標高2780m)があり、鳳凰三山と呼ぶ。いずれも花崗岩で構成され、山頂付近は風化が激しいが、白砂や灰白色の岩とハイマツの取り合わせが映える...

富士山の写真

富士山 ( 山梨県 富士吉田市 / 静岡県 御殿場市 )

静岡県と山梨県にまたがり、日本でもっとも高い成層(円錐)火山である。富士火山帯の主峰でフォッサマグナ*1上に位置し、ユーラシアプレート、北米プレート、フィリピン海プレートの三重の会合点にあり、プレートの押し合いでできた割れ目からマグマが噴き上げ形成したといわれている。山域は東西約35km、南北約38kmに及び、山頂には直径約8...

瑞牆山の写真

写真提供:北杜市観光課

瑞牆山 ( 山梨県 北杜市 )

甲府盆地の北、奥秩父の山並みの一角を占める。花崗岩の岩峰の群立する独特な山容を示し、ゆるやかな山体の多い奥秩父では特異な存在感を見せるのが標高2,230mの瑞牆山*だ。とくに西麓の黒森集落やみずがき山自然公園からはその雄姿がよく眺められる。  登山コースは、JR中央本線韮崎駅から25kmほど北にある瑞牆山荘から入り、富士見平で...

恵那山の写真

恵那山 ( 長野県 阿智村 / 岐阜県 中津川市 )

長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる、中央アルプス最南端の標高2,191mの山。  恵那山の名前は天照大神の胞衣(えな)を山頂に納めたからという。古くからの信仰の山で頂上には恵那神社奥宮本社が祀られている。また、恵那山の姿が船を伏せた形に見えるので舟覆山(ふなふせやま)とも呼ばれていた。  山頂にもトウヒやコメツガなど...

甲斐駒ヶ岳の写真

甲斐駒ヶ岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 北杜市 / 山梨県 南アルプス市 )

南アルプスの北端に位置し長野県と山梨県の県境にある。一般的には日本の数ある駒ヶ岳*の中で甲斐駒と呼ばれ、JR中央本線から巨大なピラミッド型の雄姿が見られる。標高2,967mと駒ヶ岳の中では最高峰である。  岩登りで知られる鋸岳や坊主山・摩利支天・駒津峰などを四方に従えたこの山は堂々たる姿をしている。特に摩利支天は山梨県側か...

仙丈ヶ岳の写真

仙丈ヶ岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 南アルプス市 )

長野県と山梨県の県境にあり、北沢峠の南西に甲斐駒ヶ岳と対峙し3,033mとそびえ立つ。隣の花崗岩のピラミッドの甲斐駒ヶ岳とは対照的に女性的な山で、南アルプスでも特にスケ-ルが大きく南アルプスの女王といわれている。仙丈の名前は高さが千丈もあるからではないかと言われている。  山頂近くには薮沢(やぶさわ)・大仙丈沢カール・小...

塩見岳の写真

塩見岳 ( 長野県 伊那市 / 静岡県 静岡市 )

南アルプスのほぼ中央、長野県伊那市と静岡県静岡市の県境にあり標高は3,052m、漆黒の山体にずんぐりした頂をのせている。東側には大井川源流の谷が深く切れ込み、北は絶壁、西には天狗岩と呼ぶジャンダルムがあり、近づくとかなりきびしい表情である。  塩見の名前は、山頂から太平洋が見えるからという説もある。しかし塩見岳の山麓に塩...

鳥甲山の写真

写真提供:(C)阿部 宣彦

鳥甲山 ( 長野県 栄村 )

長野県北端の栄村の山深い秘境の秋山郷、この地の西に位置する標高2,037mの岩山。南北に尾根を伸ばし東側は切れ落ちた絶壁であり、登山にはワイヤーロープや梯子が連続するので注意が必要。  第2の谷川岳と呼ばれる男性的な山で、鷲が翼を広げたような山姿が特徴。

白砂山の写真

白砂山 ( 長野県 栄村 / 群馬県 中之条町 / 新潟県 湯沢町 )

白砂山は、長野県・新潟県・群馬県の3県の境にそびえる奥深い山で、標高2,140m。かつては秘境の名峰として知られていたが、野反湖周辺が開発され、登山道*が整備されてからは登りやすくなった。距離が長く、アップダウンを繰り返すため体力に自信のある人向け。山頂までは片道4時間を要する。

蓼科山の写真

蓼科山 ( 長野県 茅野市 / 長野県 立科町 )

八ケ岳連峰の北八ヶ岳の北端に位置し、標高は2,531m。地形的には北八ヶ岳の中の1つとしてとらえられているが、北横岳からの縦走の対象となりにくいこと、独立峰的な山容で評価が高いことなどから単独の山として取り上げている。  円錐形の山、コニーデ型*の上にトロイデ型*火山が噴出したもので、中腹の深い森林帯に対し、露岩の多い山頂...

八ヶ岳の写真

八ヶ岳 ( 長野県 原村 / 長野県 富士見町 / 長野県 茅野市 / 長野県 南牧村 / 山梨県 北杜市 )

八ケ岳連峰*の中で、夏沢峠を境に北八ケ岳と南八ケ岳に分かれる。南八ケ岳は標高2,899mの主峰赤岳をはじめ横岳、硫黄岳、権現岳、編笠山と荒々しい男性的な岩山が連なる。北八ケ岳は白樺、カラマツの森林や草原が広がり、女性的なやさしさと豊かさを秘めている。  成因は約300万年前、本州を南北に縦断する大地溝帯(フォッサマグナ)のほ...

金峰山の写真

金峰山 ( 長野県 川上村 / 山梨県 甲府市 )

奥秩父主脈の西端、長野県と山梨県の県境に位置し、標高2,599mと標高でこそ北奥仙丈岳(2,601m)におよばないものの、奥秩父の主峰ともいうべき堂々たる山である。山頂には五丈岩(ごじょういわ)*がどっかと腰をすえている。  奈良県吉野の金峰山から始まるとされる金峰山信仰。この山も古くから修験道の盛んな山で、古文書類にも「金峰」...

乗鞍岳の写真

乗鞍岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

長野県松本市と岐阜県高山市の県境、北アルプスの南端にあるコニーデ型の山。馬の鞍に似て複数の峰とその峰間のなだらかな尾根の姿から、その名がついたといわれている。  乗鞍スカイライン(岐阜側)*や乗鞍エコーライン(長野側)*で2,702mの畳平までバスが入り、容易に頂上をきわめられる。剣ケ峰を盟主として3,000m級の恵比須岳・大...

五龍岳の写真

五龍岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 黒部市 )

長野県大町市と富山県黒部市の県境にあり、鹿島槍ケ岳の北に岩峰を連ねてそびえる男性的な姿の岩山。標高は2,814m。遠見尾根をのばしているため山麓からは望みにくいが、唐松岳からの五龍岳は堂々として立派である。  越中からは餓鬼岳、信州からは割菱ノ頭などと呼ばれていた。五龍の名は戦国時代の武田氏の菱型の紋章「御菱」からという...

岩菅山の写真

岩菅山 ( 長野県 山ノ内町 )

志賀高原の北方の最奥、岩菅火山群の主峰で標高2,295m。スキーコースの多い志賀高原の中では手つかずの自然が残る山として貴重である。原生林におおわれた雄大な山体で広大な展望が開ける。なお、山頂の北東稜線には志賀高原の最高峰の裏岩菅山(2,341m)がある。  山頂には岩菅神社があり、信仰登山のむかしを偲ばせる。登山口はリフトや...

甲武信ヶ岳の写真

甲武信ヶ岳 ( 長野県 川上村 / 山梨県 山梨市 / 埼玉県 秩父市 )

奥秩父主脈のほぼ中央に位置する標高2,475mの山で、甲州(山梨)、武州(埼玉)、信州(長野)の境にあるのでこの名が付けられている。また、山容が拳に似ているため拳岳の字もあてられる。  この山を中心に尾根は3つに分かれ、また、千曲川、荒川、笛吹川が源流を発する重要な山でもある。山頂近くまで原生林が覆うが、山頂からの展望は開...

国師ヶ岳の写真

国師ヶ岳 ( 長野県 川上村 / 山梨県 山梨市 )

甲武信ヶ岳と金峰山の間にあるピーク。高さは2,592mと高いが、頂上直下まで森林帯に覆われている。国師の名は甲州の名刹恵林寺(えりんじ)を創立した夢窓国師の修行伝説からだといわれる。  一般的な縦走路からは外れるが、この山頂の南西方には奥秩父の最高峰北奥千丈岳*(2,601m)がある。  西方の大弛峠(おおだるみとうげ)*には...

雨飾山の写真

写真提供:一般社団法人 小谷村観光連盟

雨飾山 ( 長野県 小谷村 / 新潟県 糸魚川市 )

長野・新潟の県境にあり、妙高火山群につづく頚城(くびき)山塊に属している。雨飾山は「猫の耳」と呼ばれる双耳峰が特徴である。  2,000m弱の高くはない山だが、好天の日には日本海が望まれ、布団菱(ふとんびし)とよばれる大岩壁が美しい姿を見せる。また山頂には石仏があり、羅漢上人(らかんしょうにん)*が石を刻みそれをコツコツ...

常念岳の写真

常念岳 ( 長野県 松本市 / 長野県 安曇野市 )

梓川の渓流を間にして穂高連峰・槍ケ岳と相対する常念山脈の主峰。標高は2,857m。花崗岩よりなる山頂は、ピラミッド型をしており、南北に長くバランスのとれた稜線をのばしている。山頂に立てば、穂高連峰・槍ケ岳の山並みをはじめJR大糸線沿いの町々まで360度の展望が開ける。  蝶が岳から大天井岳への縦走コースのほか東側安曇野の一の沢...

焼岳の写真

焼岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

上高地大正池の西にそびえるトロイデ型活火山*。標高2,455m。北アルプスの活火山で、たえず水蒸気を上げ、山頂付近は山肌をあらわにし、木も草も生えていない。南峰と北峰からなり、最高峰は南峰である。  1915(大正4)年の噴火では、梓川をせき止め、大正池を出現させ、1962(昭和37)年の噴火では焼岳小屋を倒壊させた。以来、山頂1km...

穂高岳の写真

穂高岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

北アルプスの南部に連なり、東に梓川、西に蒲田川の清流が流れる。上高地から梓川の上流へ向かうと、つねに穂高連峰が左側にそびえている。わが国第3位の高峰、奥穂高岳(3,190m)を中心に北の涸沢岳3,103m・北穂高岳3,106m、吊尾根*で結ばれる南東の前穂高岳3,090m、南西の西穂高岳2,909mからなり、総称して単に穂高岳と呼ばれている。 ...

黒姫山の写真

黒姫山 ( 長野県 信濃町 )

北信五岳*の1つ。信濃町の西部にそびえる姿から「信濃富士」とも呼ばれ、標高2,053mの二重式のコニーデ型火山。頂上は外輪山にあり、火口原を隔てて中央火口丘の小黒姫山と向かい合う。旧火口付近には小さい湖沼があり、中央に小さな火口丘がある。黒姫山の語源は中野市の高梨城主の娘「黒姫」にまつわる伝説*からと言われている。中腹には...

赤石岳の写真

赤石岳 ( 長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

赤石山脈すなわち南アルプスの南部にあり、赤石山脈の盟主で巨体をすえる。浸食が著しく、険しい尾根を四方に張り重量感があり、その存在感から赤石山脈の名にふさわしい。山名はこの地域の岩石に含まれるラジオラリヤ板岩*が赤紫色からである。山頂は広く、カール状の地形が散見される。  昔の信仰登山のなごりをとどめる石や鉄製の剣が...

荒川三山の写真

荒川三山 ( 長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

塩見岳と赤石岳の間、前岳・中岳・東岳を荒川岳、荒川三山と総称している。南アルプス南部の主要山岳の縦走路の大半は南北方向であるが、この荒川三山は東西方向にならんでいる。前岳(3,068m)・中岳(3,084m)は巨大な一つの山塊だが、標高3,141mの東岳は南アルプスの中でも北岳、間の岳につぐ3番目の高峰。  最高峰の東岳は独立して重厚...

光岳の写真

光岳 ( 長野県 飯田市 / 静岡県 川根本町 / 静岡市 静岡市 )

南アルプス最南端の山、標高2,592mで南西に露出する巨岩が日光を受けて光るのでこの名がある。長野県と静岡県の県境に位置し、長野県の飯田市遠山郷奥の易老渡が主な登山口。  北部のイザルガ岳にかけて平坦地が連なり、お花畑のセンジガ原がある。周囲に群生するハイマツはわが国の南限である。

空木岳の写真

空木岳 ( 長野県 大桑村 / 長野県 駒ヶ根市 )

中央アルプスの木曽駒ヶ岳、宝剣岳の南方にあり、標高2,864mの山。高さでは木曽駒ヶ岳に劣るが、スケールの大きい風貌は中央アルプスでも第一級で、山頂もどっしりとして広く、展望はすばらしい。  東側には空木平が広がり、中央部にお花畑がある。山の名は山麓にあるウツギの木からだという説と、カールに残る雪形がウツギの花に似ている...

南駒ヶ岳の写真

南駒ヶ岳 ( 長野県 大桑村 / 長野県 飯島町 / 長野県 駒ヶ根市 )

中央アルプスの主要山脈の南に位置し、空木岳に寄り添うように立ち、2つのピークを持つどっしりした山容で、2,841mの山。中央アルプスの縦走では木曽駒ヶ岳から空木岳までが一般的で、南駒ヶ岳まで足をのばす人は少ない。樹林帯の多い周辺の山々の中でも、頂上付近や尾根筋は白い花崗岩とハイマツによって明るく開放的な山で、岩場の山として...

鹿島槍ヶ岳の写真

鹿島槍ヶ岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 / 富山県 黒部市 )

長野県大町市と富山県立山町・黒部市の県境にあり、標高2,889m、後立山連峰*の中央に位置している。北峰と南峰のピークが吊尾根で結ばれた双耳峰の優美な山容で、後立山連峰の盟主ともいわれている。かつてはこの山周辺一帯の山域を後立山と呼んだというが、山麓の鹿島集落から取って鹿島槍ヶ岳の名になったといわれる。  鹿島槍ヶ岳への...

烏帽子岳の写真

烏帽子岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市街の西方19km、大町市と富山県富山市との県境に位置する。北アルプス後立山連峰*の南につづく尾根の一峰で、標高2,628m。槍ケ岳への裏銀座コース*の起点である。  頂上部は烏帽子*状のとがった岩峰が立ち、その形から山の名が付けられたといわれる。烏帽子岳という名の山は日本全国でも数多く50座以上、烏帽子山を含めると9...

爺ケ岳の写真

爺ケ岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 立山町 )

長野県大町市と富山県立山町の県境にあり、鹿島槍ヶ岳の南に3つのピークを持つ山。春、種まき爺さんの雪形*が現れるところから爺ケ岳と呼ばれ、大町付近からその姿が望める。安曇野の人々はこの雪形が現れると種まきを行ったといわれる。  山頂部は北峰、三角点2,670mの中央峰と南峰が立ち、稜線はハイマツでおおわれている。  登山は大...

槍ヶ岳の写真

槍ヶ岳 ( 長野県 松本市 / 長野県 大町市 / 岐阜県 高山市 / 長野県 安曇野市 )

北アルプスの中央部、穂高連峰の北方にそびえ標高3,180m。高さでは奥穂高岳に及ばないが、天に向かって尖峰を突き上げ、キリリとひきしまった山容は、日本アルプスの王者と仰がれている。尾根も雄大で、北は険しい北鎌尾根がつづき、東は大天井岳、南は穂高連峰、西は三俣蓮華岳へと延びている。  山体の標高2,500m以上の部分は、洪積世氷...

戸隠山の写真

戸隠山 ( 長野県 長野市 )

「天岩戸神話」*を秘めた戸隠山は、凝灰質の集塊岩からなり、戸隠高原北西部に屏風のようにそそり立つ連峰のうちの一つである。  この地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山であり、連峰は西岳と、八方睨から五地蔵山までの表山、それに高妻山・乙妻山の裏山の3つの山塊からなる。一般には戸隠山といえば表山を指す。表山は平安時代...

高妻山の写真

高妻山 ( 長野県 長野市 )

長野市の北部地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山である。戸隠連峰は長野市善光寺の北西部、飯縄山の西に位置し、北から乙妻山・高妻山の山域、戸隠山を中心とした山域、西岳の山域からなる。  高妻山は戸隠連峰の最高峰2,353mで、戸隠山の岩峰と好対照のピラミッド型の山である。戸隠山の表山に対し裏山ともいわれている。  ...

浅間山の写真

浅間山 ( 長野県 軽井沢町 / 長野県 御代田町 / 長野県 小諸市 / 群馬県 嬬恋村 / 群馬県 長野原町 )

長野・群馬県境にある日本を代表する活火山で、標高2,568m。白い噴煙を上げる浅間山の雄姿は古来から名高い。成層火山でいくつかの噴火跡の山塊が集中し、その総称を浅間山という。全体はなだらかな女性的な山相で、南・北に広大な裾野が延びて草木や樹木が茂り、標高2,300m以上は裸地となっている。また中腹から山麓にかけてはわが国でも有...

四阿山の写真

四阿山 ( 長野県 上田市 / 長野県 須坂市 / 群馬県 嬬恋村 )

群馬県嬬恋村と長野県上田市、須坂市の東との境にある臼状火山で四阿火山の主峰、標高2,354m。北面に中央火口丘をともなうカルデラがあり、根子岳も外輪山をなす。南西の広大な裾野に菅平高原が広がる。草地の根子岳に比べて、頂上付近までモミやツガなどの樹林が多く、ツツジの群落も見られる。  四阿山の名は公園や庭園などに眺望、休憩...

白馬三山の写真

白馬三山 ( 長野県 白馬村 / 富山県 朝日町 / 富山県 黒部市 / 新潟県 糸魚川市 )

北アルプス北東部、主峰白馬岳(しろうまだけ)(2,932m)とその南に杓子岳(しゃくしだけ)(2,812m)、白馬鑓ケ岳(はくばやりがたけ)(2,903m)の3つのピークが並び、白馬三山と呼ばれている。白馬岳(しろうま岳)の名前の由来は、春になると雪解けで岩が露出し、黒い「代掻き馬」の雪形が現れることから「代掻き馬」→「代馬」→「しろう...

唐松岳の写真

唐松岳 ( 長野県 白馬村 / 富山県 黒部市 )

唐松岳は標高2,696mで、北アルプスの連峰の中ではあまり目立つ山ではなが、山頂はやさしいピラミッド型のピークであり、後立山のなかでは女性的な山容をしている。   唐松岳の北には不帰(かえらず)のキレット*をはさんで白馬三山と対峙している。また南には五竜岳、鹿島槍ヶ岳と稜線が続いている。  唐松岳の中腹にはパウダースノー...

聖岳の写真

聖岳 ( 長野県 飯田市 / 静岡県 静岡市 )

長野県と静岡県の県境にあり、日本アルプス中で最も南にある3,000m峰である。登山口は長野県側では飯田市の遠山郷奥の易老渡先、便ヶ島からと、静岡県大井川上流の椹島からとがあるが、いずれも山深く3泊は見ておきたい。  宗教的な山名だが、語源はヘズル、肘を曲げたようなうねうねした川のヒジリ沢からか、登山道がまがりくねって登るこ...

鷲羽岳の写真

鷲羽岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市と富山県富山市の県境にあり、黒部川源流付近、三俣蓮華岳の北東にピラミッド型の雄姿を見せている。標高2,924m。  1697(元禄10)年に鷲ノ羽ヶ岳という記述が残っている。ただしこれは隣の三俣蓮華岳だったらしく、山の取り違えで現在の山名になったという。鷲が翼を広げた姿に似ているのでこの名がついたという説もある。

三俣蓮華岳の写真

三俣蓮華岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 / 岐阜県 高山市 )

北アルプスの中央部にあり、長野・富山・岐阜3県の境になっている。標高は2,841m。北東部は烏帽子岳方面から後立山連峰*へ、西は黒部五郎岳方面から立山連峰へ、南は槍ケ岳へと稜線がのび、縦走路の重要な分岐点である。  山の名前は、信州・美濃・越中の三国の境であり(三俣)、大きく広がった姿が蓮の花のよう(蓮華)ということからと...

野口五郎岳の写真

写真提供:大町市観光協会

野口五郎岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市と富山県富山市との県境にあり、北アルプスのほぼ中央に位置する。標高2,924mで本格的な登山を楽しむことができる山である。北方の白馬三山から続く尾根上にある。この稜線は南の三俣蓮華岳方面まで続き、そこで槍ヶ岳方面と薬師岳方面の稜線に分かれている。  高瀬ダムから烏帽子岳、野口五郎岳経由で槍ヶ岳までの登山ルート...

鋸岳の写真

鋸岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 北杜市 )

長野県伊那市と山梨県北杜市の県境にあり、甲斐駒ヶ岳の北西に連なる鋸岳。標高は最高峰第一高点が2,685mであるが、小ギャップ・鹿窓・大ギャップ、第二高点、などなど鋸十峰が続き、名前のごとく鋸状のピークが形成されている。  甲斐駒ヶ岳の支脈としての認識が強いこと、また登山の難易度や崩壊の危険性が高いことから、この鋸歯状の山...

御嶽山の写真

御嶽山 ( 長野県 木曽町 / 長野県 王滝村 )

乗鞍火山帯の南端、長野・岐阜の県境にそびえる独立峰の活火山である。北アルプスに含まれてはいるが、独立峰として我が国最大級の山頂の広がり、裾野を持っている。最高峰の剣ヶ峰を中心に、継子(ままこ)岳・摩利支天(まりしてん)・継母(ままはは)岳が並び、一ノ池、二ノ池、火口原である賽の河原、さらに北へ三・四・五ノ池の噴火口...

針ノ木岳の写真

針ノ木岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 立山町 )

後立山連峰*の南端にあり標高2,821m、重量感のある整ったピラミッド型の山容である。山頂の東にはかつて信州と越中を結んだ針ノ木道*が通る針ノ木峠があり、北面は大雪渓で東に蓮華岳がそびえている。  黒部湖を隔てて立山連峰や五色ケ原と対峙する。  登山ルートは扇沢から針ノ木雪渓を登り、針ノ木峠経由の東側ルートと、黒部湖から...

烏帽子岳の写真

烏帽子岳 ( 長野県 上田市 / 長野県 東御市 )

上田市、東御市の北東側にくっきりと見える、標高2,066mの双頭の山。浅間山から続く連峰の西側の最後部。緩やかな稜線の両端に二つの峰がとがっているので烏帽子*とよばれている。数万年前は湯ノ丸山とともに烏帽子火山群を成していた。そのためか、頂上北側は火口壁の名残でするどく切り立っている。  山頂からは北アルプスのパノラマ、...

黒斑山の写真

黒斑山 ( 長野県 小諸市 / 群馬県 嬬恋村 )

標高2,404mで浅間山第一外輪山の最高峰。山頂へは車坂峠から約2時間ほど。浅間山噴火警戒レベル2*以上の時は、この黒斑山に登頂することで浅間山に登頂したものとされる。しかし、近づいてみると浅間山の外輪山で、湯の平を間に挟み、まったくの別山の様相を見せる。  浅間山の絶好の展望台であり、西側の高峰山から湯の丸山方面の展望も...

北八ケ岳の写真

北八ケ岳 ( 長野県 佐久穂町 / 長野県 茅野市 / 長野県 小海町 / 群馬県 南牧村 )

八ヶ岳の硫黄岳の北にある夏沢峠から大河原峠までを北八ヶ岳とし、又は北八ヶ岳に蓼科山を加えて北八ヶ岳と呼ぶ場合もある。前者の範囲では南から根石岳、高峰の天狗岳をはじめ、中山・丸山・茶臼山(ちゃうすやま)・縞枯山(しまがれやま)・横岳*・大岳などであり、2,500m前後の山を連ねている。  南の八ケ岳が荒々しい男性的な岩山で...

伊吹山の写真

写真提供:日本自動車道株式会社(伊吹山ドライブウェイ)

伊吹山 ( 岐阜県 関ケ原町 / 滋賀県 米原市 )

標高は1,377m、岐阜・滋賀の県境にそびえる山で、伊吹山地の南端を占める。古事記や日本書記に記され、日本武尊(やまとたけるのみこと)*の伝説がある。平安時代から修験者が集まる山岳修行の山でもあった。深田久弥選定の日本百名山の一つ。  全山石灰岩*からなり、大部分が小潅木を交えた草原、さらに伊吹百草の名があるほどの薬草の...

笠ヶ岳の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

笠ヶ岳 ( 岐阜県 高山市 )

新穂高温泉の北西にそびえる独立峰。標高は2,898mで、県境を接しない山としては岐阜県内の最高峰である。どこから見ても笠を伏せたような姿をしている。古くから信仰の対象とされた山で、江戸時代に円空(えんくう)上人(1632~1695年)が開山し、文政年間(1818~1829年)には播隆(ばんりゅう)上人が、山頂に阿弥陀(あみだ)仏を奉納し...

天城山の写真

天城山 ( 静岡県 東伊豆町 / 静岡県 伊豆市 / 静岡県 伊東市 / 静岡県 河津町 )

伊豆半島の中央部に位置する富士火山帯の連山で、伊豆半島を北の口伊豆(北伊豆)と南の奥伊豆(南伊豆)に分ける。噴出した溶岩流や火山灰が堆積してできたいわゆる成層火山で、火口は東南側が欠けた直径6.5kmの爆発カルデラをなし、外輪山は最高峰の万三郎岳(1,406m)、その東の万二郎岳(1,300m)、箒木山(1,024m)、南の三筋山(822m)...

大室山の写真

大室山 ( 静岡県 伊東市 )

JR伊東線伊東駅の南約8kmにある標高580mの火山。天城火山群の北に位置する伊豆東部火山群の中でも最大のスコリア丘*1である。一木もない草山で、頂上には、約4000年前の噴火でできた直径約300m、深さ70mの火口があり、1周約1kmの遊歩道が整備されている。  遊歩道からの展望は広く、南に大島をはじめとする伊豆七島、北に富士山、さらに箱...

大谷崩の写真

大谷崩 ( 静岡県 静岡市 )

静岡市の最北、山梨県境にあるのが標高1,999.7mの大谷嶺(おおやれい)。この山の南斜面には山体崩壊で形成された大谷崩れ(おおやくずれ)があり、日本三大崩れ*1のひとつといわれる。  山体崩壊のあった北側尾根上には線状凹地*2が発達し、緩やかな稜線を作っている。この山体崩壊は宝永地震*3(1707年)によってできたと記録されており...

大山の写真

写真提供:鳥取県

大山 ( 鳥取県 大山町 )

大山(だいせん)は鳥取県米子市の東約10kmにある標高1,729mの山で、中国地方の最高峰である。鳥取県西部の旧国名を付けて伯耆大山(ほうきだいせん)と呼ばれる他、富士山に似た山容から伯耆富士や出雲富士とも呼ばれる。日本百名山に選定されている。  大山へのアクセスはバス・車が基本となる。山陰側の観光拠点である大山寺集落と桝水...

三瓶山の写真

写真提供:大田市観光協会

三瓶山 ( 島根県 大田市 )

大田市街の南東約14km、出雲・石見の国境にそびえる鐘状火山群。最高峰は男(お)(親(おや))三瓶で1,126m、ほかに女(め)(母(はは))三瓶(953m)・子三瓶(961m)・孫三瓶(903m)などの6峰が、室の内*と呼ばれる火口を環状に囲んでいる。『出雲国風土記』*では国引きの柱となり、佐比売山(さひめやま)と記されているが、史上に...

剣山の写真

剣山 ( 徳島県 三好市 / 徳島県 那賀町 / 徳島県 美馬市 )

徳島県西部に位置し、四国の屋根といわれる剣山地の主峰。標高1,955mは四国では石鎚山(いしづちさん)に次ぐ高峰であり、西日本で2番目に高い山である。古くから山岳信仰の山として昭和初期まで女人禁制が堅守されていた。名前の由来*は壇ノ浦の戦に敗れた平家の落武者が、祖谷にのがれる際、安徳天皇の剣を隠したことによるという。山名に...

飯野山の写真

飯野山 ( 香川県 丸亀市 / 香川県 坂出市 )

丸亀市と坂出市にまたがる飯野山は、標高422m、讃岐平野のほぼ中央に立つ独立峰である。周囲は約6kmに及び、どの方角から見ても円錐形*で、なだらかな裾野が美しい。穏やかな山容は別名「讃岐富士」と呼ばれ、地元の人々に親しまれている。瀬戸内海国立公園に含まれており、コナラ、クヌギ、ヤマザクラなどを中心とした広葉樹が多く、風景林...

笹ヶ峰の写真

笹ヶ峰 ( 愛媛県 西条市 / 高知県 いの町 )

標高1,860m、愛媛県西条市と高知県いの町の境に位置し、笹ヶ峰から瓶ヶ森、石鎚山に続く尾根の姿は秀麗で「伊予の三名山」と呼ばれており、これらの石鎚山系は四国の背梁山地を形成している。メインの登山口である笹ヶ峰西条側登山口まではマイカーでアクセスすることができる。  日本二百名山および四国百名山の一つに数えられ、山名はな...

石鎚山の写真

石鎚山 ( 愛媛県 西条市 / 愛媛県 久万高原町 )

西日本最高峰の石鎚山は標高1,982m、四国の屋根であり、西条市と久万高原町の境に位置する日本百名山の一つである。主峰の天狗岳を中心に、弥山、南尖峰の三山からなり、東西に石鎚山系の山々が連なって四国の背梁山地を形成している。  富士山、立山、白山、大峰山、釈迦ヶ岳、大山とともに、日本七霊山の一つにも数えられる信仰の山とし...

皿ヶ嶺の写真

皿ヶ嶺 ( 愛媛県 東温市 / 愛媛県 久万高原町 )

皿ヶ嶺は石鎚山系の西部に位置し、皿ヶ嶺連峰県立自然公園に指定されている。山名は山頂の近くに皿のような平坦地があることに由来しており、標高は1,271mである。動植物の宝庫といわれており、特に、山野草の宝庫で四季折々の植物を観賞できる。山頂から、久万高原町や石鎚連峰を望むことができる。  山麓から中腹までは自動車で通行可能...

雲仙岳(平成新山・普賢岳)の写真

雲仙岳(平成新山・普賢岳) ( 長崎県 島原市 / 長崎県 雲仙市 )

島原半島の中央部にあり、雲仙市と島原市の境界に位置している。標高1483mの平成新山を主峰とし、西側に連なる普賢岳、妙見岳・国見岳を含めて雲仙岳と総称している。また、絹笠山や九千部岳を含めることもある。山麓に雲仙温泉が湧き早くから観光地として開け、瀬戸内海などとともにわが国岳最初の国立公園の指定をうけている。また、ミヤマ...

由布岳の写真

写真提供:由布市

由布岳 ( 大分県 由布市 )

標高1,584mの双耳峰。鶴見岳とともに別府市の背景をなすトロイデ型(鐘状)の秀峰で、豊後富士とも呼ばれている。10月下旬には潅木や草が微妙に色づき、冬は霧氷が美しい。山頂は東西2峰からなり、眺望は雄大で、初夏にはミヤマキリシマ、夏にはミヤマオダマキ、シコクフウロウなどの高山植物が花咲く。  主要な登山道は正面登山口で、車で...

祖母山の写真

祖母山 ( 大分県 豊後大野市 / 大分県 竹田市 / 宮崎県 高千穂町 )

大分・宮崎県境にそびえる標高1,756mの山。祖母傾山系の主峰であり、急峻な山相が特徴。火山活動によって形成された山であるため巨大な岩石が随所に見られる。ブナ・モミ・アカマツなどの原生林におおわれ、特別天然記念物に指定されているニホンカモシカや、イワナ、ムササビなどが生息する。祖母山周辺は銅や錫、マンガン、水晶など、鉱物...

英彦山の写真

写真提供:添田町役場

英彦山 ( 福岡県 添田町 / 大分県 中津市 )

福岡県田川郡添田町と大分県中津市山国町の県境に広がる。北岳・中岳・南岳の3つのピークがあり、標高は1,199m。かつては出羽の羽黒山、熊野の大峰山と並ぶ日本屈指の霊場、修験場として栄え、最盛期の江戸時代には、俗に「彦山三千八百坊」といわれ、3,000人の衆徒と坊舎が800を数えたと伝えられている。山中には修験場を思わせる、数多くの...

くじゅう連山の写真

写真提供:竹田市役所

くじゅう連山 ( 大分県 九重町 / 大分県 竹田市 )

玖珠郡九重町と竹田市久住町にまたがる連山で、阿蘇くじゅう*国立公園の中部に位置する。久住山(1,787m)を盟主として、大船山(たいせんざん)、星生山(ほっしょうざん)、三俣山(みまたやま)など1,700m級の山々が11峰、1,000m以上の山々が35峰連なり、“九州の屋根”と呼ばれている。  山群は大別して久住、大船、涌蓋(わいた)の3火...

霧島山の写真

霧島山 ( 宮崎県 えびの市 / 宮崎県 小林市 / 宮崎県 都城市 / 鹿児島県 霧島市 )

宮崎県と鹿児島県にかけて広がり、最高峰は標高1,700mの韓国岳(からくにだけ)。獅子戸岳(ししこだけ)、新燃岳(しんもえだけ)、中岳(なかだけ)、高千穂峰(たかちほのみね)、白鳥山(しらとりやま)、甑岳(こしきだけ)など20以上の山からなる火山群の総称である。やわらかな山容に神秘的な火口湖を複数抱いているのも特徴で、大浪...

大崩山の写真

写真提供:延岡市 北川総合支所

大崩山 ( 宮崎県 延岡市 )

祖母傾国定公園(そぼかたむきこくていこうえん)を代表する山のひとつで、大崩山系の主峰。延岡市北西部にある祝子川(ほうりがわ)温泉から、1時間ほど歩いた場所が登山道の入り口である。標高は1,644m。大崩山系は火山活動によって形成された地下岩脈が、隆起侵食によって現れた山々だ。大崩山を筆頭に、鉾岳、比叡山、矢筈岳、行縢山など...

開聞岳の写真

写真提供:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

開聞岳 ( 鹿児島県 指宿市 )

薩摩半島の最南端に位置する標高924mの独立峰。縄文時代からたびたび噴火を繰り返してきた活火山で、885(仁和元)年の噴火で今の姿になり、現在は活動を停止している。日本百名山*のひとつ。山全体が樹木におおわれていて、その美しい円錐形の山容から薩摩富士ともよばれる。崖となって落ちる海側とは対照的に、陸側はゆるやかな裾野が広が...

桜島の写真

桜島 ( 鹿児島県 鹿児島市 )

鹿児島湾(錦江湾)を隔てて鹿児島市街の対岸約4kmにある火山島。桜島一周は約36km、車で約1時間。島といっても1914(大正3)年の噴火で大隅半島と陸つづきになっている。一つの山に見えるが、中央に北岳(1,117m)・中岳(1,060m)・南岳(1,040m)が南北に並ぶ成層火山*で、南岳は現在も活動を続け、断続的に黒い噴煙をあげて灰を降らせて...

宮之浦岳の写真

写真提供:ネイチャーガイドオフィス まなつ

宮之浦岳 ( 鹿児島県 屋久島町 )

標高1,936m。1,800mを越える山々が連なり「洋上のアルプス」とよばれる屋久島の最高峰であることはもとより、九州最高峰でもある。最南の日本百名山。  女性的な山容で、淀川登山口から登山道が整備されており、屋久杉の森、花之江河(はなのえごう)を抜け、標高1,700m前後で樹林帯を抜けると、その後はヤクザサとシャクナゲと花崗岩の巨...

永田岳の写真

写真提供:ネイチャーガイドオフィス まなつ

永田岳 ( 鹿児島県 屋久島町 )

九州一の宮之浦岳(1,936m)の北西に聳える、九州第二の高さを誇る標高1,886mの山。女性的な宮之浦岳とは対照的に花崗岩が露出した男性的な山容で、特に西側は岩壁で、深く永田川源流に落ち込んでいる。ローソク岩など切り立った岩峰が特徴で、南西側の大川(おおこ)源流には、屋久杉原生林や鹿之沢湿原が広がっている。新日本百名山のひと...