氷ノ山
標高1510mの須賀ノ山を中心に、兵庫県と島取県境一帯に鉢伏山・瀞川山・蘇武岳・妙見山・陣鉢山などの支脈をもつ山塊をいう。ただ、一般的には氷ノ山といえば、主峰の須賀ノ山を指すことが多く、白山火山帯に属しており、その山容は釣鐘型の溶岩円頂丘を示す。
須賀ノ山は、頂上付近に須賀ノ宮があったと伝えられており、須賀神を祭る神地の神籬(ひもろぎ)*1、磐境(いわさか)*2などの遺跡が5ケ所にわたって残されている。山頂近くの古生沼付近など、標高1,000m以上ではコケモモやイワカガミなどの高山植物も見られる。この須賀ノ山を中心として広がる斜面は、雪質もよく、霧氷や樹氷も美しく、関西では古くから山岳スキーのメッカとして親しまれてきた。スキー場は、須賀ノ山につづく鉢伏山の斜面一帯と、須賀ノ山の西斜面一帯に、設備の整ったゲレンデがある。山麓には氷ノ山の自然とふれあい、体験できる施設として、鳥取県側に「県立氷ノ山自然ふれあい館響の森」*3がある。
おもな氷ノ山への入口は、兵庫県側の山陰本線八鹿駅からと鳥取県側の若桜駅が起点となる。登山コースとしては、兵庫県側からは養父市奈良尾・福定から入る「ブン廻しコース」、養父市大段ヶ平から入る「大段ヶ平コース」などがあり、鳥取側からは若桜町氷ノ山キャンプ場上から入る「氷ノ越コース」などがある。これ以外にも登山コースはあるが、いずれのコースにおいても通行禁止区間が設定される場合も多いので、登山道の状況を事前に確認する必要がある。
須賀ノ山は、頂上付近に須賀ノ宮があったと伝えられており、須賀神を祭る神地の神籬(ひもろぎ)*1、磐境(いわさか)*2などの遺跡が5ケ所にわたって残されている。山頂近くの古生沼付近など、標高1,000m以上ではコケモモやイワカガミなどの高山植物も見られる。この須賀ノ山を中心として広がる斜面は、雪質もよく、霧氷や樹氷も美しく、関西では古くから山岳スキーのメッカとして親しまれてきた。スキー場は、須賀ノ山につづく鉢伏山の斜面一帯と、須賀ノ山の西斜面一帯に、設備の整ったゲレンデがある。山麓には氷ノ山の自然とふれあい、体験できる施設として、鳥取県側に「県立氷ノ山自然ふれあい館響の森」*3がある。
おもな氷ノ山への入口は、兵庫県側の山陰本線八鹿駅からと鳥取県側の若桜駅が起点となる。登山コースとしては、兵庫県側からは養父市奈良尾・福定から入る「ブン廻しコース」、養父市大段ヶ平から入る「大段ヶ平コース」などがあり、鳥取側からは若桜町氷ノ山キャンプ場上から入る「氷ノ越コース」などがある。これ以外にも登山コースはあるが、いずれのコースにおいても通行禁止区間が設定される場合も多いので、登山道の状況を事前に確認する必要がある。

みどころ
釣鐘型の美しい山容を擁し、最近では兵庫県側の養父市別宮の水を張った時期の棚田に映る山姿が人気を集めている。また、山麓にはスキー場、自然体験施設などがあり、多彩に楽しむことができる。氷ノ山(須賀ノ山)登山では、初級者から上級者までそれそれに応じ挑戦できる登山コースがある。兵庫県で一番、中国地方では二番目の高さを誇る山頂からは、360度の展望を誇り、天気に恵まれれば、遠く日本海や四国の山々まで望める。ただ、山名のごとく山容・高さ・立地から、冬山の厳しさ*4は備えており、上級者しか寄せつけないが、山麓から眺める白雪を被った山姿はことさらに美しい。

補足情報
*1 神籬:室内や庭などに常磐木を立てて神の宿っている所としたもの。古代では神霊が宿っていると考えられる山や岩石、巨木などの周囲に常磐木を植え、玉垣を結って神聖な地とした。
*2 磐境:神を祭るため岩石で周囲をかこみ、神域としたところ。
*3 県立氷ノ山自然ふれあい館響の森:氷ノ山の自然を紹介する展示や展望ルーム、体験プログラム、遊戯施設、登山情報などが用意されている。入館は無料。体験プログラムは有料。
*4 冬山の厳しさ:兵庫県温泉津町出身の冬山単独行で知られる登山家で、新田次郎の小説「孤高の人」のモデルとなった加藤文太郎は、氷ノ山の単独行の冬山登山で遭難しそうになったという。加藤の著書「単独行」では、1932(昭和7)年3月(「孤高の人」の中では昭和8年12月)に氷ノ山の山頂から北に進んだ陣鉢山の先、三つヶ谷付近で悪天候の中、道に迷い「不注意にも雪庇をふみはずして小代谷側へ落ち、ひどく身体を叩き付けられた。高さは四メートルくらいのもので、その下はあまり急でなかったからちょっと流れただけで止った。しかしこの急な雪庇を登るのはつらかった。」としている。さらに、その後夜通し山中をさま迷いビバークしたのち、再び歩き出したが、腰かけて眠ってしまう。それでも「四、五時間もたった頃、僕は突然われにかえった。気がついてみると、やっぱり僕は三ツヶ谷の直下で倒れていたのだった。空はもうからりと晴れ上ってすばらしいお天気になり、暖かい太陽が斜め上に赫々と輝いていた。そのときの僕は嬉しさのあまりこおどりした」と記し、その後無事下山できたと遭難の経緯を記録している。
*2 磐境:神を祭るため岩石で周囲をかこみ、神域としたところ。
*3 県立氷ノ山自然ふれあい館響の森:氷ノ山の自然を紹介する展示や展望ルーム、体験プログラム、遊戯施設、登山情報などが用意されている。入館は無料。体験プログラムは有料。
*4 冬山の厳しさ:兵庫県温泉津町出身の冬山単独行で知られる登山家で、新田次郎の小説「孤高の人」のモデルとなった加藤文太郎は、氷ノ山の単独行の冬山登山で遭難しそうになったという。加藤の著書「単独行」では、1932(昭和7)年3月(「孤高の人」の中では昭和8年12月)に氷ノ山の山頂から北に進んだ陣鉢山の先、三つヶ谷付近で悪天候の中、道に迷い「不注意にも雪庇をふみはずして小代谷側へ落ち、ひどく身体を叩き付けられた。高さは四メートルくらいのもので、その下はあまり急でなかったからちょっと流れただけで止った。しかしこの急な雪庇を登るのはつらかった。」としている。さらに、その後夜通し山中をさま迷いビバークしたのち、再び歩き出したが、腰かけて眠ってしまう。それでも「四、五時間もたった頃、僕は突然われにかえった。気がついてみると、やっぱり僕は三ツヶ谷の直下で倒れていたのだった。空はもうからりと晴れ上ってすばらしいお天気になり、暖かい太陽が斜め上に赫々と輝いていた。そのときの僕は嬉しさのあまりこおどりした」と記し、その後無事下山できたと遭難の経緯を記録している。
関連リンク | 氷ノ山・鉢伏観光協会(WEBサイト) |
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参考文献 |
氷ノ山・鉢伏観光協会(WEBサイト) やぶ市観光協会(WEBサイト) 鳥取県立 氷ノ山自然ふれあい館 響の森(一般財団法人鳥取県観光事業団)(WEBサイト) 「単独行」 加藤文太郎 二見書房(引用は青空文庫による) 「孤高の人」下 新田次郎 新潮文庫202頁~ |
2025年03月現在
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