三上山(近江富士)みかみやま(おうみふじ)

野洲市の南部にそびえる標高432mの小山で、近江富士*と呼ばれるごとく、円錐形の山容が美しく、湖東平野に君臨している。対岸の大津市側からは、琵琶湖越しに優しい姿を見せる。
 山麓にある御上神社のご祭神天之御影命(あめのみかげのみこと)が降臨した山といわれ、山頂には奥宮が祀られ、古代からの原始的な信仰の場である。俵藤太(たわらのとうた)が退治した百足(むかで)の住家との伝説もある。
 登山道は3つあり、いずれも登山口から約40分で山頂に達する。山頂には巨大な自然の岩石が露頭し、磐座となっている。山上からの琵琶湖・比叡・比良の展望がよい。
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みどころ

琵琶湖西岸の大津市側から電車や車で移動しているときには、近江富士の三上山が見えるとホッとし、湖南地域へ行くと、標高432mの決して高い山ではないが、どこから見ても存在感があり大きく見える。地域のシンボルの山である。
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補足情報

*近江富士:琵琶湖ができた際にその土で富士山が築かれ、残りの土で三上山が造られたという伝説もある。西行が「篠原や三上の嶽を見渡せば一夜の程に雪ぞつもれる」と詠んでいる。