烏帽子岳えぼしだけ

上田市、東御市の北東側にくっきりと見える、標高2,066mの双頭の山。浅間山から続く連峰の西側の最後部。緩やかな稜線の両端に二つの峰がとがっているので烏帽子*とよばれている。数万年前は湯ノ丸山とともに烏帽子火山群を成していた。そのためか、頂上北側は火口壁の名残でするどく切り立っている。
 山頂からは北アルプスのパノラマ、上信越の山々、眼下には千曲川の流れが見渡せ、菅平高原や志賀高原など、展望に恵まれている。
#

みどころ

上田市の上田城などから、目立った双頭峰(双耳峰)の山の姿が美しく眺められ、地元のシンボルのひとつとなっている。湯の丸スキー場(地蔵峠)から湯ノ丸山と烏帽子岳の連続登山が楽しめ、湯ノ丸山から見る烏帽子岳の姿はほれぼれするほど美しい。また、烏帽子岳山頂からは上田市や佐久市越えに北アルプスの峰々が遠望でき、天気が良ければ穂高連峰から白馬山までの山座同定(山の形と山の名前の特定)が楽しめる。
 登山口湯の丸スキー場への道には明治時代の湯道の道しるべとして、東御市から百体観音が所々に設置されており、その終点で秘湯と呼ばれている鹿沢温泉で温泉を楽しむことができる。ここは京都大学登山部の「雪山賛歌」発祥の地でもある。道路には走行すると雪山賛歌の曲が流れてくるメロディロード*がある。(林 清)
#

補足情報

*烏帽子:平安時代から和装での礼服着装の際に成人男性が被った帽子のこと。
*メロディロード:タイヤと路面の溝との接触で音が発生することを利用して様々な曲が流れてくる仕組み。
関連リンク 東御市(WEBサイト)
参考文献 東御市(WEBサイト)
上田市(WEBサイト)
「長野県の山」 山と渓谷社
「信州山歩き地図Ⅰ」 信濃毎日新聞社

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

あわせて行きたい