由布岳ゆふだけ

標高1,584mの双耳峰。鶴見岳とともに別府市の背景をなすトロイデ型(鐘状)の秀峰で、豊後富士とも呼ばれている。10月下旬には潅木や草が微妙に色づき、冬は霧氷が美しい。山頂は東西2峰からなり、眺望は雄大で、初夏にはミヤマキリシマ、夏にはミヤマオダマキ、シコクフウロウなどの高山植物が花咲く。
 主要な登山道は正面登山口で、車でのアクセスもしやすく、駐車場も整備。綺麗なトイレもあり快適である。
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みどころ

古代から山岳信仰の対象であった。また『豊後風土記』には「柚富峰」として記され、『万葉集』には「木綿山」として詠われ、こうした時代的な古さも、この山の価値を高めている。特徴的な山容から豊後富士の愛称で親しまれ、大分県下では高い人気を誇る。
 JR由布院駅に降り立つと、真正面に、真ん中に少し窪みをもった由布岳が出迎えてくれる。川べりからの眺め、田園越しの眺め、あるいは線路越しの眺め、どこから見ても美しい山容である。山頂からの眺望もすばらしく、由布院盆地、九重連山、別府湾などを望める。初夏のミヤマキリシマ、厳冬期には霧氷も見られ、眺望に加え、こうした四季折々で特徴的な風景に出会えることも、この山の魅力となっている。