西山(八丈富士)にしやま(はちじょうふじ)

八丈島は東京の南287kmに位置し、北西部の標高854.3mの西山(八丈富士)と、南東部の標高701mの東山(三原山)の2つの火山が接合して形成されたひょうたん型の島である。八丈島へは、羽田空港から航空機で1時間程度、東京・竹芝客船ターミナルから夜発の大型船で10時間20分でアクセスできる。西山は1万年前に誕生した伊豆諸島最高峰となる円錐状の成層火山で、水はけのよい玄武岩からなり川はない。登山道が整備されており山頂まで登ることが可能で、頂上部には直径約400m、深さが約50mの火口があり、その周囲を一周する「お鉢めぐり」ができる。内側の中央火口丘の麓に立つ浅間神社まで下りることができ、その奥には直径約80m、深さ約60mの小穴と呼ばれる陥没地が見える。
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みどころ

富士山と同じく成層火山で、左右対称に裾の広がる姿は整っており、洋上からも目立つ山である。島内においてもシンボル的な山であり、特に島の南東部をぐるりと周る道路沿いから、市街部越しに見る姿は八丈島を象徴する景観である。
 山頂へは山の中腹を巻くように通る鉢巻道路上にある登山口付近の駐車スペースに車を止めて、外輪山めがけてほぼ直登することになる。外輪山にたどり着いたところが分岐点と言われる場所で、ここを起点に外輪山上を歩いて火口を一周するお鉢周りができる。時計回りに歩き、所要時間は約1時間。途中、標高854.3mの山頂を通る。外輪山からの展望は、八丈全島と外洋を眼下におさめて雄大である。ただし、晴天であっても風が強いことが多いので、装備には配慮すること。
 分岐点から火口内部にむかって外輪山を下ったところに浅間神社がある。