野口五郎岳のぐちごろうだけ

長野県大町市と富山県富山市との県境にあり、北アルプスのほぼ中央に位置する。標高2,924mで本格的な登山を楽しむことができる山である。北方の白馬三山から続く尾根上にある。この稜線は南の三俣蓮華岳方面まで続き、そこで槍ヶ岳方面と薬師岳方面の稜線に分かれている。
 高瀬ダムから烏帽子岳、野口五郎岳経由で槍ヶ岳までの登山ルートを裏銀座*コースと言い、表銀座コース*とともに登山家のあこがれの縦走路である。この裏銀座コースはほぼ2,500m以上の尾根で続いている。
 野口五郎岳の名前は、野口は長野県大町市にある集落の名に由来し、五郎は大きな石が転がっている場所を指すゴーロという言葉から。北アルプスでは黒部五郎岳もよく知られ魅力的な山である。
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みどころ

ずっしりとした山容でそびえるのが野口五郎岳。東は高瀬川、西に東沢の谷が深々と流れている。水晶岳、赤牛岳の稜線と平行して走り、南側でこの尾根と合流する。
 山頂付近はなだらかな斜面だが、ゴロゴロした花崗岩と風化砂礫とでまぶしいくらい明るく、白い砂とハイマツのコントラストが美しい。また砂礫に咲く高山植物も目を楽しませてくれる。
 山頂からの眺望はすばらしく、2つのピークを持つ水晶岳が間近に見え、また槍ヶ岳の鋭く尖った穂先がまぶしい。(林 清)
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補足情報

*裏銀座コース: 烏帽子岳から野口五郎岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳を経て槍ヶ岳に至る縦走コース。登山中、槍ヶ岳の姿を眺めながらの縦走であり、表銀座コース同様、槍ヶ岳の山頂に達したときの達成感と振り返って見える長い縦走路に感激する。
*表銀座コース: 安曇野市の中房温泉から燕岳を登り、大天井岳から槍ヶ岳に至る縦走路を表銀座という。裏銀座コースと同様、槍ヶ岳を目指す縦走路で登山者に人気がある。
関連リンク 信濃大町なび(一般社団法人大町市観光協会)(WEBサイト)
参考文献 信濃大町なび(一般社団法人大町市観光協会)(WEBサイト)
「信州山岳ガイド」(信濃毎日新聞社)(WEBサイト)
「甲信越百名山」 山と渓谷社

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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