黒姫山くろひめやま

北信五岳*の1つ。信濃町の西部にそびえる姿から「信濃富士」とも呼ばれ、標高2,053mの二重式のコニーデ型火山。頂上は外輪山にあり、火口原を隔てて中央火口丘の小黒姫山と向かい合う。旧火口付近には小さい湖沼があり、中央に小さな火口丘がある。黒姫山の語源は中野市の高梨城主の娘「黒姫」にまつわる伝説*からと言われている。中腹にはスキー場があり、下部の緩斜面から上部の急斜面まで、まさにコニーデの典型的なスキー場である。
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みどころ

コニーデ型の美しい円錐形の独立峰であるので、一目で黒姫山と確認できる。
 山頂からは野尻湖を眼下に、戸隠・妙高・浅間・八ガ岳の山々などが望め、360度の眺望を欲しいままにできる。また外輪山を巡る展望コースや、大池や七ツ池と御巣鷹山の姿も美しく眺めることができる火口原へのコースも魅力である。
 8月~10月上旬には黒姫山の東斜面を利用したコスモス園には、20種100万本の世界のコスモスが咲き乱れ見事な景観である。
 戸隠牧場周辺の南側、一杯清水周辺の東南側から美しい姿を眺めることができる。方向によってスキー場が目に入るものの、野尻湖からの眺めも美しい。(林 清)
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補足情報

*北信五岳:新潟・長野県境にある5つの独立峰で飯山市から長野市の盆地から美しく眺めることができる。東側から見ると右から斑尾山(まだらおやま)、妙高山(みょうこうさん)、黒姫山、戸隠山(とがくしやま)、飯縄山(いいづなやま)と連なり、地元ではそれぞれの山の頭文字をとって「ま・み・く・と・い」と呼ばれている。
*黒姫伝説:戦国時代、若侍に姿を変えた大蛇は、ときの城主高梨政頼の一人娘黒姫に恋をした。そしてやっとのことで黒姫とこの山で暮すようになったが、毎日泣き暮す黒姫を見て、大蛇は自分の身を嘆き、黒姫とともに自害してしまった。それからはこの山を黒姫山と呼ぶようになったという。
関連リンク 長野県しなの町(一般社団法人信州しなの町観光協会)(WEBサイト)
参考文献 長野県しなの町(一般社団法人信州しなの町観光協会)(WEBサイト)
National Parks of Japan(環境省)(WEBサイト)
「長野県の山」 山と渓谷社
「信州ふるさと120山」 信濃毎日新聞社

2022年09月現在

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