光岳てかりだけ

南アルプス最南端の山、標高2,592mで南西に露出する巨岩が日光を受けて光るのでこの名がある。長野県と静岡県の県境に位置し、長野県の飯田市遠山郷奥の易老渡が主な登山口。
 北部のイザルガ岳にかけて平坦地が連なり、お花畑のセンジガ原がある。周囲に群生するハイマツはわが国の南限である。
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みどころ

日本百名山のひとつであることと、ハイマツの南限、南アルプスの南の果て、これまで入山しにくかったことなどで、登山愛好家のひそかなあこがれの山である。
 深田久弥は日本百名山で「山名の魅力に惹かれることは稀ではないが、光岳もその一つだろう。光と書いて、テカリと読ませるところに味がある」と山の名前をほめている。独特な山である。
 おだやかな稜線の女性的な山で、広大な平原を持つ山でもある。イザルガ岳から聖岳・茶臼岳・上河内岳など南アルプス最南端の3,000m級の山々の眺望が望める貴重な山。(林 清)
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補足情報

*登山口の易老渡から6km手前に芝沢ゲートがあり、車両はここまで。徒歩での通行は可能。