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タイプ「食」
北海道のカニ料理 ( 北海道 札幌市 / 北海道 函館市 / 北海道 稚内市 / 北海道 小樽市 / 北海道 紋別市 )
カニの漁獲量は北海道が1位で全国の20%を占めている。 北海道産のカニといえばタラバガニ、花咲ガニ、毛ガニ、ズワイガニなどがある。かつては豊富に獲れたカニも、今では高級品である。 ゆでたての肉をそのまま食べるのがポピュラーだが、ほかにも本場北海道ならではのさまざまなカニ料理がある。 人気のタラバガニは、北海道では...
ビール園のビールとジンギスカン ( 北海道 札幌市 )
JR札幌駅の東約1.5km、札幌駅北口から路線バスで10分程度でサッポロビール園まで到達できる。 サッポロビール敷地内のビール博物館とサッポロビール園の各種レストランに加え、周辺の大型ショッピングセンターと野球の屋内練習所を含めて全体でサッポロガーデンパークと地元では称している。 ビール博物館は明治のレンガ建築で、前身は...
札幌ラーメン ( 北海道 札幌市 )
札幌市内に2,000軒以上のラーメン店がある。札幌ラーメンは第2次世界大戦後、満州からの引揚者人たちが、札幌の繁華街すすきのあたりに屋台を出し工夫されたのが始まりといわれている。中でも味噌ラーメンは札幌が発祥の地である。「味の三平」の大宮守人が味噌のスープを考案し、西山製麺の西山孝之によってつるりとした喉越しの多加水熟成...
石狩鍋 ( 北海道 石狩市 )
ぶつ切りにした骨付きのサケの身や頭、豆腐、つきこんにゃく、キャベツやたまねぎ等の野菜類を昆布のだし汁で煮込み、白みそで味付けした石狩鍋は寒さが厳しい北国の代表的な冬の料理である。サケで有名な石狩川の河口にある石狩町(現石狩市)で生まれた料理と言われている。 昭和20年頃、石狩市でサケの地引網漁が注目されると、その漁...
函館のイカ料理 ( 北海道 函館市 )
海の幸に恵まれた北海道。中でもイカの漁獲量は国内屈指で、特に津軽海峡という豊かな漁場に恵まれた函館は、道内一のイカの産地*。イカを使った料理がふんだんに味わえる。 函館のイカは、一般的にはスルメイカのことをいい、北海道・東北地方ではこれを「マイカ」と呼んでいる。スルメイカは日本海を回遊する魚で、九州の西側、東シナ...
釧路の炉端焼き ( 北海道 釧路市 )
釧路港には、シャケ、サンマ、タラ、シシャモ、毛ガニと、1年を通じて旬の魚介類が水揚げされている。それら魚介類が、釧路最大の和商市場の店頭にところ狭しと並べられる。こうした新鮮な魚介類を味わうことができるのが炉端焼きである。肉類や魚介類は、炭火の遠赤外線で焼くと、うま味が増す。この炭火焼きを取り入れたのが、釧路発祥の炉...
釧路和商市場の勝手丼 ( 北海道 釧路市 )
JR根室本線釧路駅から旭橋通りを西へ200mほどのところに「釧路和商市場」*1がある。釧路は日本有数の漁獲量を誇る「釧路港」を有していることから、ここで水揚げされた魚介類が中心に並び、釧路市民の台所として長年親しまれている市場である。魚介類や水産加工物はもちろんのこと、鮭節、さんまジャーキーなどオリジナルな加工品も豊富。カ...
長万部のかにめし ( 北海道 長万部町 )
噴火湾北西部、函館本線と室蘭本線の分岐にある長万部、駅弁でおなじみの「かにめし」は長万部町の歴史・文化ともいえる特産品である。しかし毛ガニの歴史は浅く、一般に食べられるようになったのは戦後から。以前の内浦湾では刺網に毛ガニが引っかかることが多く、網を痛めるという理由で毛ガニは厄介者扱いだったという。 戦後の食材不...
十三湖のシジミ料理 ( 青森県 五所川原市 )
十三湖は青森県津軽半島北西部に位置する海水と淡水が混じり合った汽水湖*でヤマトシジミ*がよく採れる。漁獲量は2019(令和1)年の統計で十三湖は宍道湖に続き、全国第二位1,860tで約20%を占める(内水面漁獲量)。十三湖でのシジミ漁は、目合いサイズ12mm以上のものを漁獲しており、小さいサイズのシジミは湖に戻しているという。こうし...
いちご煮 ( 青森県 八戸市 / 青森県 階上町 / 岩手県 洋野町 / 岩手県 久慈市 )
いちご煮はウニやアワビの漁場である八戸沿岸で、漁師たちの豪快な浜料理として生まれたものでウニとアワビの吸い物である。 大正時代には料亭料理として供され、 お椀にきれいに盛り付けてお吸い物として出されるようになり、 現在では、ハレの席には欠かせない地域を代表する郷土料理になっている。その名の由来は、お椀に盛り付けたとき、...
盛岡市のわんこそば ( 岩手県 盛岡市 )
「盛岡じゃじゃ麺」「盛岡冷麺」と並び「盛岡三大麺」の一つとよばれる「わんこそば」は、掛け声とともに一口量のそばをテンポよく椀で供して食べた椀数を競う、岩手の名物そば料理。盛岡市、花巻市を中心に提供店が数多くある。 現在は、食したお椀の数を競い合う娯楽性をもつ食として有名だが、南部地方に伝わる、遠方からの客人にそば...
盛岡冷麺 ( 岩手県 盛岡市 )
盛岡冷麺は、盛岡市に数多くの提供店があり、ご当地の食として有名。冷麺はもともと朝鮮半島の北西部・平壌(ピョンヤン)で生まれたもので、朝鮮半島出身の移住者が1954(昭和29)年ごろ、故郷を懐かしみ盛岡市の店で冷麺を出したのが始まりといわれる。「盛岡わんこそば」、「盛岡じゃじゃ麺」と並び、「盛岡三大麺」とよばれる。 提供...
もち膳 ( 岩手県 一関市 )
岩手県一関市・平泉町は、江戸時代、現在の岩手県南部から宮城県及び福島県北部を治めた仙台藩の領内であり、仙台藩(伊達藩)の命により毎月1日と15日はもちをつき、神様に供え、平安無事を祈り休息日とする習慣があった。「もち暦」には季節の節目など年間60日以上ももちを食べる日が記されていた。以来、400年にわたり独特のもち食文化が受...
白石温麺 ( 宮城県 白石市 )
東北を代表する素麺に似た細く短い(9cm)麺である。 1689(元禄2)年、元禄時代に親孝行な若者、鈴木浅右衛門が病床の父親に油を使わずに作った麺を食べさせて病を治したというのが始まり。この親孝行の話が殿様に伝わり献上したところ、みちのくの人の温かい思いやりを愛で「温麺」と名づけられた。1739(元文4)年、鈴木家に御用温麺の製...
仙台市の牛たん ( 宮城県 仙台市 )
牛たん発祥の店は「味太助」といわれる。「味太助」の初代佐野啓四郎が、1948(昭和23)年、仙台市中心部に牛たん焼きの専門店を開き、全国にその味を広めた。佐野は山形県河北町出身。東京で料理の修行をしていたころ、フランス人シェフからシチューなどに使う牛たんの味を教わり、日本人好みの味付けに工夫を重ねた。戦時中は焼き鳥の屋台...
松島湾のカキ料理 ( 宮城県 松島町 / 宮城県 塩竈市 / 宮城県 東松島市 / 宮城県 七ヶ浜町 / 宮城県 利府町 )
秋の訪れとともに松島湾には多くの筏が浮かび、カキの養殖の季節となる。多数の島々があるにもかかわらず潮の流通もよく、波静かな湾は養殖に適し、およそ300年前からカキの養殖は始まったと言われているが、そのころは、カキが育ちそうな場所にカキ殻や子供の貝をまくという簡単な方法だった。今のようにカキ棚を使う養殖が始まったのは、19...
気仙沼のフカヒレ料理 ( 宮城県 気仙沼市 )
気仙沼でフカヒレが作られるようになったのは江戸時代とされる。当時は地元用でなく中国への輸出用で、金・銀・銅の代わりになるくらい貴重なものだった。気仙沼でサメの水揚げ量が多いのは、近海マグロの延縄漁業が盛んで、サメは、えさにつられてやってくるマグロを追ってきて、マグロとともにこの仕掛けに引っかかってしまうからである。...
秋田県北部地方のきりたんぽ鍋 ( 秋田県 鹿角市 / 秋田県 大館市 )
新米を炊いて突きつぶし、秋田杉の串に握り付け、炭火で焼目をつけたものが「たんぽ」。これを切って用いるところから「きりたんぽ」という。この「きりたんぽ」を鶏肉・ネギ・セリ・ゴボウ・キノコ類・蒟蒻などとともに薄く味つけして煮込む鍋物料理である。「たんぽ」の名は、蒲の立ち穂を鹿角地方の方言では「たんぽ」といい、その形状が...
稲庭うどん ( 秋田県 湯沢市 )
稲庭うどんは奥羽本線湯沢駅から南東へ約15kmの皆瀬川沿いの稲庭町(湯沢市)で生まれた手延べの平たい乾麺である。なめらかな舌ざわりと、つるつるとしたのどごしが特徴の麺。 稲庭うどんの始まりについては諸説あるが、1814(文化11)年にこの地を訪れた紀行家菅江真澄の「雪の出羽路」では「稲庭郷中町驛」の項で「名産御用乾饂飩とし...
しょっつる鍋(ハタハタ鍋) ( 秋田県 秋田市 / 秋田県 男鹿市 )
しょっつるとは、魚を材料にした塩汁(塩魚汁)のことで、塩汁がなまったともいわれている。同様のものは、古来から「醤(ひしお)」*1と呼ばれ、材料となる魚の種類は違うものの、石川県では「いしる」、香川県では「いかなご醤油」などとして全国各地にある。秋田県では、ハタハタ*2やイワシなどの魚と塩を桶に仕込み重石をのせて、1年以上...
山形板そば ( 山形県 村山市 )
そば自体は、日本においても他の雑穀として混ぜ粥状にしたり、餅状にしたそばがきにしたりして、古代から食されてきた。現在の細長い麺の形になったのは、江戸初期の頃に「そば切り」が考案されたからだといわれている。その後、各地でその風土や文化に合わせ、そばの打ち方、つなぎ、出汁、付け合わせ、食べ方、そして、それに応じた器など...
芋煮会 ( 山形県 全県 )
芋煮会は、河原で天高く晴れわたった秋の空のもと、サトイモ*、牛肉、コンニャク、ネギなどをしょうゆベースの出汁で煮て食べる行事。日本海岸側の庄内地方では牛肉のかわりに豚肉を使用し、うまみを出すために酒粕をいれ味噌仕立てで煮るなど、山形県内においても材料や出汁の違いは見られる。 起源は諸説あるが、 もっとも代表的なもの...
山都そば ( 福島県 喜多方市 )
JR磐越西線山都駅から北西へ約10km、喜多方市山都町の山懐に入った宮古地区*は古くから良質なソバの産地として知られていた。この良質なソバを活用し、1984(昭和59)年から当時の山都町商工会の主導により「むらおこし」としてブランド化に取り組んだのが「山都そば」である。* 「山都そば」の特色は、製粉の歩溜まりを約70%とし甘皮...
喜多方ラーメン ( 福島県 喜多方市 )
喜多方には良質な水*があり、優良な米作りの地域であることから、古くから酒・味噌・醤油などの醸造業が栄えてきた。喜多方ラーメンは、その良質な水によって麺が作られ、茹でられ、伝統の醤油・味噌などによってラーメンスープの味のベースが作られている。麺の特徴はコシが強い「熟成多加水麺」*の平打ち麺を多くの店が使用している。ス...
あんこう鍋 ( 茨城県 北茨城市 / 茨城県 日立市 / 茨城県 ひたちなか市 / 茨城県 大洗町 / 茨城県 水戸市/他 )
深海魚でグロテスクな姿をしたアンコウ*は日本の近海の各地で獲れ、現在、水揚げが圧倒的に多いのは山口県の下関港で、茨城県の平潟、大津、久慈、那珂湊などの各港を合わせても及ばない。しかし、栄養たっぷりの黒潮で育ち、冬に南下する冷たい親潮で脂がのった肝が肥大化する常磐沖のアンコウは、絶品だとされる。 日本においてはアン...
宇都宮餃子 ( 栃木県 宇都宮市 )
戦前、宇都宮から大陸に渡った兵士たちが帰国し、餃子で商売を始めると、宇都宮にあった第十四師団の兵士たちがこぞって食べ、一般の人たちに広まったという説がある。昭和20年代後半に餃子をメニューに載せた店が現われ、30年代に餃子を提供する店が次々と出てきた。年々その数はふえ、市民が餃子を食べる習慣が他市町と比べ、抜きんでてい...
下仁田のこんにゃく・下仁田ネギ ( 群馬県 下仁田町 )
こんにゃくは東南アジア原産のサトイモ科の植物で、球茎を食用として利用する。こんにゃくの生産は群馬県が9割を占めており、その中でも下仁田ではこんにゃく芋の栽培に適した土地であったこと、製粉技術があったことから下仁田名産になったといわれる。 下仁田ネギは白根が特に太く、生では辛いが加熱すると柔らかくなりとろみが増し甘く...
峠の釜めし ( 群馬県 安中市 )
1885(明治18)年、信越線横川駅の開業時に「おにぎり2個とたくあん」を販売した荻野屋。その後、急勾配の碓氷峠を越えるため横川駅でED42形電気機関車の連結が必要で、その停車待ち時間に「あたたかくて家庭的で楽しい弁当が食べたい」という旅行者の要望から1958(昭和33)年に販売を開始したのが峠の釜めし。 1962(昭和37)年には自動...
なめろう(アジのたたき) ( 千葉県 いすみ市 / 千葉県 御宿町 / 千葉県 勝浦市 / 千葉県 鴨川市 / 千葉県 南房総市 )
九十九里浜や外房の沿岸漁業では、イワシやアジの水揚げが盛んに行われている。そのアジの鮮度を身上とする房総半島沿岸部の郷土料理の代表が、なめろう(アジのたたきなます)である。 調理方法は、まず取りたてのアジの皮をむき、少々味噌を加えながら包丁でたたく。たたくのは、とても忙しい漁師たちが船の上で魚を食べやすくするため...
横浜中華街の中華料理 ( 神奈川県 横浜市 )
約500m四方の区画の中に600以上の店がひしめきあう日本最大のチャイナタウン。 横浜港が開港した当時、貿易を目的に多くの西洋人が日本を訪れたが、彼らは日本語が分らず、また日本人も西洋の言葉や商売に対する知識がなかった。そこで両者の仲介役として活躍したのが中国人たちだった。中国の西洋商館で働いていた中国人は、西洋の言葉を...
三崎のマグロ料理 ( 神奈川県 三浦市 )
三崎港に水揚げされたマグロを素材にした料理。三崎の漁港は地形の良い港に適していて、早くから沖合、沿岸漁業の拠点として発達してきた。漁船の近代化、大型化により昭和初期よりマグロ類の水揚げでは全国有数の遠洋漁業基地として知られるようになった。三崎港には世界各地でとれたマグロが集まり、種類は本マグロをはじめとして数多い。1...
へぎそば ( 新潟県 小千谷市 / 新潟県 十日町市 )
小千谷市と魚沼市を中心とした魚沼地方が発祥とされる小千谷ソバ。織物の糊付けに用いる海藻の「布海苔(ふのり)」をつなぎに使用しており、なめらかで独特のコシの強さが特徴。「へぎ」と呼ばれる四角い板状の器に一口程度に小分けして丸める「手振り」で盛りつけられるので、へぎソバと呼ぶが、独特な盛り付けから、「手振りソバ」ともい...
村上の鮭料理 ( 新潟県 村上市 )
川煮、がじ煮(雅味煮)、しょう油ハラコ(腹子)、子皮煮、酒びたし、氷頭(ひず)なます、飯(いい)ずし、すっぽん煮、ナワタ汁、塩引き……。いずれも、新潟県の村上ではぐくまれ、今も口にすることのできるサケ料理である。サケの本場の北海道にも見られないこれだけのサケ文化が生まれたのには次のような背景がある。 村上市を流れる...
越前がに料理 ( 福井県 越前町 / 福井県 坂井市 / 他 他 )
福井県では、越前町、三国町、敦賀市、小浜市の4つの港で、2019(平成31・令和元)年、404tが水揚げされた。そのうち73%が越前町で、同町では小型底引き網漁船を40隻以上保有する。小型船の場合、1時間ほどの航行のすぐ前の越前沖が漁場となる。漁場の地形が100m~、150m~、200m~、と段々畑のようになっていて、カニや魚にとって生息しや...
越前おろしそば ( 福井県 福井市 / 福井県 大野市 / 福井県 勝山市 / 福井県 鯖江市 / 福井県 他 )
福井県嶺北地方で主に食されるソバ。福井県のソバの歴史は、戦国武将朝倉孝景が兵糧として栽培させたのが始まりと言われる。当時は醤油やだし汁がなかったので、蕎麦掻のようにして食べた。その後、1601(慶長6)年に福井藩家老本多富正が麺状のソバを伝え、大根おろしを添える食べ方が始まった。現在のソバに大根おろし、鰹の削り節、きざみ...
ほうとう ( 山梨県 甲府市 / 山梨県 甲州市 / 山梨県 笛吹市 / 山梨県 富士河口湖町 / 山梨県 身延町 )
独特の麺を味噌仕立ての汁で煮込む山梨県の郷土料理のひとつ。「ほうとう」に使う麺は、うどんとは異なり、塩を加えずに麺を打ち、ねかさずにそのまま切って味噌仕立ての汁で煮込む。このため、麺の煮崩れがおこりやすく、汁にとろみがつくのが特徴。具にはジャガイモ・ナス・ネギなどのたくさんの野菜を入れることが多く、とくに冬に旬とな...
清泉寮ソフトクリーム ( 山梨県 北杜市 )
JR小海線清里駅から北西へ約2km、標高約1400mの高原にある清泉寮*は、240万m2の広大な敷地に清里聖アンデレ教会、宿泊施設、レストラン、売店、清泉寮ジャージー牧場、ポール・ラッシュ記念館、山梨県立八ヶ岳自然ふれあいセンター、清泉寮やまねミュージアムなどの施設が点在する。そのレストラン、売店*では清泉寮ジャージー...
戸隠そば(信州そば) ( 長野県 長野市 )
「信濃では月と仏とおらがそば」と一茶の句にもあるように、そばは信州の代表的な名産である。 そばは白い清楚な花を夏と秋に咲かせる。いわゆる夏そばと秋そばで一年に二回収穫される。白い花が咲いたのち黒い皮におおわれた種実ができる。この種実をひいて、胚乳部を出し、これを粉にしたのがそば粉で、つなぎに小麦粉を入れて作る。 ...
小布施の栗菓子 ( 長野県 小布施町 )
小布施町は長野県の北部に位置し、西部に千曲川、南部に松川、北部に篠井川と三方を川に囲まれ、半径2km以内にすべての集落が入る長野県で1番小さな町。北信五岳・北アルプスを望むことができ、果樹栽培が盛んで特にリンゴと栗が代表的産物。葛飾北斎ゆかりの地で、栗の木レンガが敷き詰められた路地や、整えられた町並みが美しい。 小布...
信州上田の松茸料理 ( 長野県 上田市 )
長野県の松茸収穫量*は日本一、中でも上田市は県内でも有数の松茸の産地である。市内の山にはアカマツが多く、かつて燃料として積極的に松葉利用が行われた結果、松茸が生育しやすい環境が広がっていった。収穫時期ともなると直売所では松茸の販売が盛んで、多くの人々が旬の味覚を求めてやってくる。山間には、松茸小屋*がオープンし、松...
飛騨の朴葉みそ料理 ( 岐阜県 高山市 )
乾燥させた朴(ほお)の葉の上に味噌をのせ、ネギ、シイタケ、漬物など好みの具と一緒に、ゆっくり焼きながら食べる飛騨地方の郷土料理。朴葉の風味が味噌などにしみこんだ素朴な味わいである。ご飯のおかずに合うほか、酒の肴にも良い。 元々は寒さの厳しい飛騨で、囲炉裏(いろり)の炭火に金網をのせ、朴葉を敷き、凍った漬物や土に埋...
浜松のうなぎ料理 ( 静岡県 浜松市 )
浜名湖では江戸時代*1から良質の天然ウナギが獲れたが、養殖ウナギは、東京のウナギ業者服部倉次郎が1900(明治33)年に舞阪に移転し、湖内の細ウナギの育成に成功したのが始まりである。昭和初期にはシラスウナギ*2からの育成が可能になり、昭和40年代に至ると、飼料の開発や加温施設の普及が進み、南岸一帯に養鰻池*3の造成が急速に拡大し...
丸子のとろろ汁 ( 静岡県 静岡市 )
丸子の宿はJR東海道本線・東海道新幹線静岡駅の西南7km、国道1号に沿った地域で東海道五十三次の宿駅があったところ。鞠子とも書いた。とろろ汁の丸子として古くから*1知られ、『東海道中膝栗毛』*2の中では弥次さん、喜多さんが立ち寄り、歌川広重は『東海道五十三次』の画題として取り上げ、芭蕉の句*3にも詠み込まれている。 これらの...
三島のウナギ ( 静岡県 三島市 )
三島は、富士山の伏流水、湧水や狩野川支流など豊富な良水に恵まれ、古くからウナギの棲息が確認されてきた。三嶋大社の境内の神池に大量のウナギが棲んでいたともいわれる。 江戸期の俳人上島鬼貫の『鬼貫句選』では、「眞砂はその白玉にうるほひ、御池は水の面青み立て、底おぼつかなくすごし。雜『 ちはやぶる苔のはへたる神鱣(ウナギ...
桜えびの料理 ( 静岡県 静岡市 )
由比港は、東海道本線、国道1号線、東名高速道路などの大動脈が、北側から迫る山と南側の駿河湾に挟まれた狭隘な海岸線に集まるところに、ひっそりとある。駿河湾でしかとれない桜えび*1の存在は、江戸時代*2から知られていたものの、桜えび漁*3が広まったのは、1894(明治27)年に2艘一組でアジの網引き漁をしていた際に、偶然、網が深く入...
日間賀島のたことふぐの料理 ( 愛知県 南知多町 )
日間賀島は知多半島の師崎港から2.4km、高速船でわずか10分、0.77km2の小さな島。ここに599世帯、1,686人が生活する(令和6年2月末現在:南知多町)。かつては半農半漁であったが、いまは漁業と観光の島である。登録漁船は550隻で、愛知県で漁業が最も盛んな地域である。タコ、なまこ、シラス、貝、ノリ、そしてフグなどが水揚げ...
なごやめし ( 愛知県 名古屋市 )
なごやめしとは、グルメ激戦区として知られる名古屋市の名物料理を指す造語である。全てが名古屋発祥の料理というわけではない。全国的に知られ、豆味噌(赤味噌)ベースの料理が自然発生的に生まれた。 1973(昭和48)年、屋台街の営業が禁止され、2000(平成12)年代まで名古屋の食文化は停滞する。2001(平成13)年ころ、名古屋の外食...
一宮のモーニング ( 愛知県 一宮市 / 愛知県 名古屋市 / 愛知県 豊橋市 )
モーニング発祥の地とされる一宮の街で多く見かける喫茶店。朝の時間帯はドリンク代のみでトーストやゆで卵、サラダなどが付く「モーニングサービス」がある。その起源はガチャマン景気*に沸いた昭和30年代前半(1955~1959年)、「はたや」さんが商談を重ね、頻繁に喫茶店を訪れていた。そこで人の好いマスターが朝のサービスとして、コー...
松阪牛のすき焼き ( 三重県 松阪市 )
日本三大和牛のひとつに挙げられる美しい霜降り肉が松阪牛である。1935(昭和10)年、全国規模での肉牛コンテスト・全国肉用畜産博覧会で最高の「名誉賞」を受賞したことがきっかけで全国に認知された。1958(昭和33)年には、松阪地方の出荷業者と東京の食肉業者によって「松阪肉牛協会」が創設、松阪肉流通の基礎を築くとともに、高級肉と...
桑名のハマグリ料理 ( 三重県 桑名市 )
桑名で獲られる「ハマグリ」は、地元では「地(じ)はまぐり」と呼ばれ、伊勢湾の海水と木曽三川から流れ込む栄養豊富な川水が混じり合う豊かな漁場で育まれる内湾性の「ハマグリ」であり、全国でも珍しくなった日本古来の「ハマグリ」種である。特に「焼き蛤(はまぐり)」は十返舎一九の「東海道中膝栗毛」でも紹介されるなど、江戸時代か...
赤福餅 ( 三重県 伊勢市 )
伊勢神宮の門前町・おはらい町通りに本店を構える老舗和菓子屋・赤福の餅菓子である。1707(宝永4)年の創業以来、300年以上にわたって伊勢神宮の名物として続いている。本店は1877(明治10)年に建てられたもので切妻造・妻入りとなっている。 あんにつけた三筋は五十鈴川のせせらぎをイメージしたものと言われており、店内で味わう赤福...
松江の奉書焼き ( 島根県 松江市 )
濡らした奉書紙*にスズキを包んで蒸焼きにしたもので、冬に産卵のため宍道湖へ上るスズキを使うのが本来の奉書焼きである。 漁場を視察中の松江藩主松平治郷(不昧)が、漁師がスズキを焼いて食べているのを見て所望され、灰がついたままでは失礼だと奉書にくるんで献上したことに始まる。 市内のおもな旅館や料亭のコース料理などに...
出雲そば ( 島根県 出雲市 )
出雲地方に本格的にそばが広まったのは、1638(寛永15)年、そば処の信州松本から松平直政が出雲松江藩主として着任した際に、そば職人を連れてきたことが始まりと言われている。 出雲そばは、そばの実と甘皮まで全て挽いた「挽きぐるみ」*と呼ばれるそば粉を使用しているため、色が濃く香りと風味が強いのが特徴。 そばの品種は、早...
香川の讃岐うどん ( 香川県 (全県) )
香川県といえば何をさておき「讃岐うどん」と言われるほど有名。コシと言われる麺のシコシコ・モチモチした食感が最大の特徴で、この麺の食感という共通の価値観を除けば、メニューはバリエーションに富み、食べ方の自由度も高い。また、スープやたれのことを「つゆ」と呼ばず、分量や濃淡を問わず「だし」と呼び、ベースにイリコ(煮干し)...
宇和島鯛めし ( 愛媛県 宇和島市 )
「魚どころ」といわれる愛媛県にあっても、産卵期の鯛のおいしさは格別である。一般的に鯛めしといえば、鯛とお米を出汁で炊き込んだものを想像するが、宇和島鯛めしは、特製のたれに新鮮な鯛の刺身と生卵を混ぜ、海草などの薬味と共に熱々のご飯にかけて食べる料理である。宇和島の人々が誇る郷土料理の一つであり、鯛を使った豪華版卵かけ...
大洲のいもたき ( 愛媛県 大洲市 )
「大洲のいもたき」とは、藩政時代から伝わる里芋などのブツ切りを、鉄鍋で煮込む郷土料理のことである。粘り気が強くホクホクとした食感の里芋、鶏肉を中心に、乾しいたけ、こんにゃく等を入れて煮込んだ、醤油ベースのほんのり甘い味が特徴となっている。 「大洲のいもたき」の歴史は、農民が集まる行事「お籠もり」から始まり、農民が...
高知の皿鉢料理 ( 高知県 高知市 / 高知県 土佐市 )
海、山、里の物を少量ずつ盛った口取り肴=「組物(くみもの)」や刺身=「なま」、すしを「皿鉢」(口径一尺二寸(約36cm)以上の浅い皿でサワチ、サアチ、サラチ等と呼ぶ)に盛りつけたもので、1つの器の料理をわけあって食べる。県下では冠婚葬祭はじめ各種宴会の定番料理で、高知市内で専門家が手がけるほか、家々での祝宴時等に調理され...
カツオのたたき ( 高知県 高知市 / 高知県 )
土佐の「たたき」はカツオ。節におろして塩をふって三面を燻す、あるいは燻した後で平作りにつくって塩をふり、タレをつけて。薬味はショウガ、ニンニク、オニオンスライスが定番。近年はタレでなく塩と薬味で食べさせる「わら焼き塩たたき」がより高知らしい食べ方として振る舞われていて、飲食店では「塩たたきか、そうでないほうか」を選...
呼子イカの活き造り ( 佐賀県 唐津市 )
呼子といえばイカ。玄界灘は対馬海流で育ったケンサキイカの好漁場で、多くの水揚げがある。透明度抜群の「イカの活き造り」を目当てに多くの人が訪れる。40年ほど前に、地元の料理店がイカの活き造りを出したのがきっかけとされる。それまでも刺身では出してはいたが、生きたままのイカをさばくことはしなかったという。呼子にある10数店舗...
有明海の魚料理 ( 佐賀県 佐賀市 / 佐賀県 白石町 / 佐賀県 鹿島市 / 佐賀県 太良町 )
有明海の干満の差は最大約6m。沖合5~7kmに渡って広大な干潟が出現する。熊本県、佐賀県、福岡県、長崎県にまたがる有明海には無数の河川が流れ込み、栄養豊富な海とされ、豊かな海の幸が育まれる。 珍しい魚介類が多いのも特徴で、ハゼ科のムツゴロウは、日本では有明海と八代海の一部にしか生息していない。食べ方としては蒲焼が一般的...
具雑煮 ( 長崎県 島原市 )
正月の雑煮は各地でいろいろと違うが、島原地方の雑煮は具だくさんで、山の幸、海の幸がいっぱい盛り込まれていて、豊かな島原の産物を集大成化したようなものとなっている。島原の乱の時、一揆軍で考案*されたと伝えられており、これをもとに初代糀屋善衛エ門が生み出したのが具雑煮の始まりと伝えられ、2代目より屋号を姫松屋に改め現在に...
かんざらし ( 長崎県 島原市 )
「かんざらし」は、古くから島原市一帯で作られてきた伝統のスイーツである。原料となる餅米のくず米を冷たい大寒の日前後に石臼で水びきし、その沈殿物を乾燥させて米粉(白玉粉)を作っていたことから、「寒ざらし*」と呼ばれるようになったのが由来とされている。昔は、シロップに使われる砂糖・ハチミツは贅沢品であり、お客様をもてな...
ちゃんぽん・皿うどん ( 長崎県 長崎市 )
長崎を代表する麺料理。明治時代、長崎の中華料理店「四海樓」の創業者が、中国人留学生のために安くて栄養のある料理を提供したいと考案したのがちゃんぽんの始まり。 肉、キャベツ、もやし、蒲鉾、海鮮などのたくさんの具材を強火で炒めたところに、鶏ガラや豚骨でとったスープを加え、唐灰汁(とうあく)を使った麺を投入する。唐灰汁...
卓袱料理 ( 長崎県 長崎市 )
長崎においては中国(唐風)料理は近世以前から中国貿易の進展とともに伝わっていたが、1635年(寛永12)年から中国貿易が長崎港に限定され、さらに1689(元禄2)年に唐人屋敷(現・長崎市館内町)が完成すると、中国人の往来が制限されたため、この地が中国(唐風)料理の日本における本場となった。この中国(唐風)料理を供する際に、日本...
五島手延べうどん ( 長崎県 新上五島町 )
五島手延べうどん*は、島の特産である食用の椿油を塗布しながら、棒状の生地を2本の箸にかけて引き延ばしては束ねる作業を繰り返して紐状の細い麺にしていき、この過程でしっかりと熟成を重ねたあと、乾燥させる。この伝承の技を受け継ぐ麺匠の腕によって、コシが強く、切れにくい手延べうどん特有の麺へと仕上がっていく。この手延べうどん...
佐世保バーガー ( 長崎県 佐世保市 )
明治期以降、旧日本海軍の基地が置かれ軍港都市として急速に発展した佐世保は、戦後になるとアメリカ海軍の基地が置かれ、様々なアメリカ文化がもたらされた。そのひとつが「ハンバーガー」。1950(昭和25)年頃、米海軍基地から、直接レシピを聞いて作り始めたのが佐世保バーガーのはじまり。佐世保は日本における「ハンバーガー伝来の地」...
城下かれい ( 大分県 日出町 )
日出城址下の海中に淡水が湧き、城下かれいはそこで育つマコガレイ。泥臭み少なく、丸々として頭部が小さいなど、他地域のものとは異なる特徴を持つ。 江戸時代は一般の人々が口にすることができなかった殿様魚で、参勤交代の際には将軍家へ干物を献上。閏年には端午の節句に間に合うよう、江戸まで生きたまま運んだといわれる。 調理...
関あじ・関さば料理 ( 大分県 大分市 )
瀬戸内海と太平洋の水塊がぶつかりあう豊後水道は、潮流が速い上に、餌となる生物が豊富に発生。とりわけ大分市佐賀関付近は海底地形が非常に起伏に富んでいるため、好漁場となっている。当地で一本釣りによりとれたマアジ・マサバを「関あじ」「関さば」と呼び、そのうまさ、歯ごたえのよさから、高級魚として重宝されている。関あじの旬は3...
冷や汁 ( 宮崎県 宮崎市 / 宮崎県 他 )
起源は鎌倉時代とされ、『鎌倉管領家記録』には「武家にては飯に汁かけ参らせ候、僧侶にては冷や汁をかけ参らせ候」とあるのが初見といわれる。僧侶が全国に流布したとされ、それが廃れたのちに、宮崎をはじめ地域によって残ったものが現在に続くと考えられる。焼いたアジなど近海魚の身をほぐし、炒りゴマや焼き味噌をよくすり合わせ、そこ...
宮崎の地鶏炭火焼 ( 宮崎県 宮崎市 / 宮崎県 他 )
適度な大きさに切った宮崎の地鶏を、塩やコショウで味付けして炭火で一気に焼き上げる調理法。強火で、炭のすすで真っ黒になるよう仕上げるのが特徴。定かではないが、宮崎では古くからある調理法とか。もともと、非常に美味であった県の在来種「地頭鶏」が繁殖や飼育の難しさから1943(昭和18)年に天然記念物になったことを受け、あらたに...
きびなご料理 ( 鹿児島県 薩摩川内市 / 鹿児島県 阿久根市 / 鹿児島県 出水市 / 鹿児島県 南さつま市 / 鹿児島県 枕崎市 )
キビナゴは鹿児島県の沿岸に広く分布しており、昔から人々の食卓にのぼってきた。鹿児島県は現在、キビナゴを市場に流通させている数少ない地域の一つだ。身がやわらかいので手開きにして、刺身を酢味噌で食べたり、南蛮漬けがポピュラー。
鹿児島の黒豚料理 ( 鹿児島県 鹿児島市 / 鹿児島県 他 )
およそ400年前に、島津家久により琉球から移入されたのがかごしまの黒豚の起源とされる。明治初期にはイギリスから、肉質の良いバークシャーが導入され、以来、品種改良が進められてきた。昭和30年代半ばに経済効率のよい白豚が導入されて、一時期、黒豚頭数が激減したが、生産者をはじめとする関係者の努力で徐々に回復。今では全国的にもっ...
沖縄の豚肉料理 ( 沖縄県 那覇市 / 沖縄県 名護市 / 沖縄県 石垣市 / 沖縄県 宮古島市 / 沖縄県 他 )
沖縄では豚肉料理の種類がたいへん豊富だ。顔や耳の皮、足、内臓など使う部位も多様で、鳴き声以外はすべて食べるといわれるほど。昭和の初めごろまでは、多くの屋敷で豚を飼っており、豚は大変身近な家畜だった。年の瀬に豚を屠って、正月にはさまざまな料理を食べ、塩漬けにして長く保存したという。豚肉料理のバリエーションの豊かさは、...