仙台市の牛たんせんだいしのぎゅうたん

牛たん発祥の店は「味太助」といわれる。「味太助」の初代佐野啓四郎が、1948(昭和23)年、仙台市中心部に牛たん焼きの専門店を開き、全国にその味を広めた。佐野は山形県河北町出身。東京で料理の修行をしていたころ、フランス人シェフからシチューなどに使う牛たんの味を教わり、日本人好みの味付けに工夫を重ねた。戦時中は焼き鳥の屋台を引いて花巻市や白石市など転々としていたが、戦後間もないころ仙台にやってきて、友人のアドバイスにより牛たんと牛のしっぽ(現在のテールスープの素材)に工夫を重ねたのが牛タンの始まりで、牛たん一筋で店を続けていった。
 市内には約100の専門店があると言われるが、仙台牛たん振興会が発行している「牛たん焼きお店マップ」には26店の料理と場所が紹介されている。
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みどころ

牛たん焼き定食は、白菜やキュウリの浅漬け、青唐辛子のみそ漬けなどの付け合わせがついた牛たん焼き、テールスープ、麦飯のセットが定番。仙台駅構内の3階には複数の店舗が軒を連ねる「牛たん通り」があり、隣接する商業施設にも牛たんを提供する飲食店が入っている。宮城・仙台旅行の仕上げに牛たんを堪能するのもよい。