白石温麺しろいしうーめん

白石の特産品で、東北を代表する麺の一つ。温麺はうーめんと読む。1689(元禄2)年、胃を病む父に、息子が油を使わない麺を作って食べさせたところ回復したことが発祥と伝わる。18世紀には、温麺が伊達藩から諸大名家への進物として使われていたことが文献にも残っている。
 三寸(約9cm)という短さが特徴で、原料は小麦粉と塩水のみ。現在も地元で日常的に愛されている。
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みどころ

さっぱりとした味で、たれ・つゆで食べても汁物として食べてもおいしい。素麺とちがい生地を伸ばす工程で油を塗布しないので、消化がよく独特の風味がある。2025年現在、製造販売元5軒、白石市内のレストラン・食堂でも白石温麺料理が提供されているが、代表的な店が「うーめんマップ」に掲載されている。温麺製造工場での見学が可能な場合もあるが、事前の問い合わせが必要である。
 生糸・和紙とともに「白石三白」の一つと称され、奥州白石温麺振興条例に基づいて、毎月7日は「白石温麺の日」に制定されている。2023(令和5)年には、江戸時代から続く伝統郷土料理として評価され、文化庁の100年フードに認定された。