盛岡冷麺もりおかれいめん

盛岡冷麺は、盛岡市に数多くの提供店があり、ご当地の食として有名。冷麺はもともと朝鮮半島北西部の平壌(ピョンヤン)で生まれたもので、朝鮮半島北東部の咸興(ハムフン)出身の移住者が1954(昭和29)年ごろ、故郷を懐かしみ盛岡市の店で提供したのが始まりといわれる。
 当初はゴムのような麺が驚かれてなかなか定着しなかったが、平壌のあっさりとした辛味のない冷麺と、咸興の辛味のある冷麺の味を合わせたことで独特な味わいとなり、現在の盛岡冷麺となった。
 盛岡冷麺の魅力は、小麦粉とでんぷんで作られたコシの強い麺のツルッとした食感にあり、牛骨や鶏肉などでダシをとった冷たいスープは、うま味が凝縮されてコクがある。キムチの辛さは、多くの店で3~5段階まで選べるようになっている。キムチの他にも、ゆで卵やきゅうり、牛すじ肉、スイカ、リンゴ、梨などのトッピングを用意している店がある。
 2000(平成12)年には名産・特産等の表示をすることが公正取引委員会から認められ、岩手県を代表する味の一つとなり、盛岡わんこそば、盛岡じゃじゃ麺とともに「盛岡三大麺」と呼ばれる。
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みどころ

比較的新しい食文化だが、一過性のブームに終わらず、1950年代から地域の名物になった。地元でも日常的に食され、愛されていることが、「食べてみたい」と来訪者に思わせる理由の一つだろう。盛岡といえば冷麺を連想できるほどで、盛岡を訪ねたら食べておかないと落ち着かない気分になる。
 提供する店が多く、店舗により麺や味付け、トッピングに個性があり、自分好みの味を見つける楽しみがある。盛岡には冷麺だけではなく、わんこそば、盛岡じゃじゃ麺があるので、なかなか決められないことがしばしば。事前にしっかりとリサーチするも良し、出会いを期待するのも良し、それぞれの旅のスタイルで味わってほしい。
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補足情報

*盛岡市は中華麺の購入額が全国の県庁所在地で一位になるなど、市民の食生活の中に麺料理が定着している。盛岡三大麺のうち、盛岡じゃじゃ麺は平うどんのような独特の麺に、特製の肉味噌とキュウリ、ネギをかけ、お好みでラー油やおろしショウガ、ニンニク、酢などをかけて食べる炒めみそうどん。麺と具を少しだけ残し、生卵を割り入れてから、「ちーたんたん(鶏蛋湯)」と注文すれば、おいしい玉子スープとしても楽しめる。わんこそばについては「資源名称:盛岡市のわんこそば」を参照)。
関連リンク 盛岡市(WEBサイト)
参考文献 盛岡市(WEBサイト)
モリオカ三大麺(盛岡三大麺普及協議会事務局)(WEBサイト)
盛岡観光情報(盛岡市観光文化交流センター、(公財)盛岡観光コンベンション協会)(WEBサイト)
いわての旅(公益財団法人 岩手県観光協会)(WEBサイト)
岩手県生めん協同組合(WEBサイト)

2023年06月現在

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