松江の奉書焼き
濡らした奉書紙*にスズキを包んで蒸焼きにしたもので、冬に産卵のため宍道湖へ上るスズキを使うのが本来の奉書焼きである。
漁場を視察中の松江藩主松平治郷(不昧)が、漁師がスズキを焼いて食べているのを見て所望され、灰がついたままでは失礼だと奉書にくるんで献上したことに始まる。
市内のおもな旅館や料亭のコース料理などに入り、地元では郷土料理として伝えられる。
漁場を視察中の松江藩主松平治郷(不昧)が、漁師がスズキを焼いて食べているのを見て所望され、灰がついたままでは失礼だと奉書にくるんで献上したことに始まる。
市内のおもな旅館や料亭のコース料理などに入り、地元では郷土料理として伝えられる。
みどころ
シンプルな料理で、ほとんど味付けをしない。一尾丸ごと蒸し焼きにする場合は大きさにもよるが、40分~1時間ほどかかる(一尾丸ごとの場合は要予約)。ネギなどの薬味とともにポン酢、醤油などをつけて食べる。奉書紙を使用することで余分な油が吸収され、身の脂っこさもなくなるほか、焼いた奉書紙の香ばしい香も口の中に広がる。
料理自体はあくまでも店で食べるものであって、家庭料理としては捉えられていない。
スズキは宍道湖七珍*のひとつであり、733年に編纂された出雲国風土記にも記されており、古くから出雲地方で親しまれている名魚である。
料理自体はあくまでも店で食べるものであって、家庭料理としては捉えられていない。
スズキは宍道湖七珍*のひとつであり、733年に編纂された出雲国風土記にも記されており、古くから出雲地方で親しまれている名魚である。
補足情報
*奉書紙:上質な和紙で、当時、重要な文書や公的書簡などを伝達するために使用された。
*七珍:スズキ・モロゲエビ・ウナギ・アマサギ・シラウオ・コイ・シジミの7つで、「すもうあしこし」と覚える。
*地名「松江」とスズキ:江戸時代、松江藩士によって書かれた「雲陽大数録」によると、当時の松江が中国大陸の杭州の西湖のほとりにある「淞江」(ずんごう)の景観と近かったこと、また、名産であったスズキと「松江鱸魚」が似ていたことから「松江」という地名になったとある。
*七珍:スズキ・モロゲエビ・ウナギ・アマサギ・シラウオ・コイ・シジミの7つで、「すもうあしこし」と覚える。
*地名「松江」とスズキ:江戸時代、松江藩士によって書かれた「雲陽大数録」によると、当時の松江が中国大陸の杭州の西湖のほとりにある「淞江」(ずんごう)の景観と近かったこと、また、名産であったスズキと「松江鱸魚」が似ていたことから「松江」という地名になったとある。
関連リンク | 郷土料理ものがたり(WEBサイト) |
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参考文献 |
郷土料理ものがたり(WEBサイト) うちの郷土料理(農林水産省)(WEBサイト) |
2024年02月現在
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