岐阜県
印刷する東海道・山陽新幹線が通じ、岐阜羽島駅があるほか、JR東海道線、高山本線や、名古屋鉄道、長良川鉄道、明知鉄道、樽見鉄道が走る。高速道路では、名神高速道路、中央自動車道、東海北陸自動車道、東海環状自動車道が通じている。
県北部の飛騨地域は、御嶽山、乗鞍岳、奥穂高岳など、標高3000mを超える山々が連なる。一方、南部の美濃地域は濃尾平野に木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れ、特に長良川中流域は「日本の名水百選」に選ばれるほど美しい清流としてしられる。古くから「飛騨の山、美濃の水」という意味で「飛山濃水」の地と呼ばれてきた。県の大部分は、山岳・高原・丘陵地などによって占められており、低地平野部は美濃の南西部に限られている。
歴史的には西日本と東日本を結ぶ回廊にあたるとともに、東海方面と北陸方面を結ぶ通路にあたる地域で、壬申の乱(672)や関ヶ原の戦い(1600)など数々の歴史上の大事件が繰り広げられた所でもある。美濃・飛騨の2国から成り立っているが、市町村変更で、長野・福井両県の一部と越境合併している地域もある。また、平成の大合併においても、2005年(平成17)中津川市に長野県山口村が越境合併している。県名は、織田信長が井ノ口を岐阜と改称した中心都市の岐阜にちなんでつけられたといわれている。
岐阜県各地では、1年を通じて、地域の自然条件に応じたさまざまな農産物の生産が行われている。県南西部の平地では暖かい気候を生かして、稲作が盛んに行われる。また、中濃、東濃、飛騨地域の山間地から高冷地にかけては、夏の涼しい気候を生かした、夏秋トマト、ほうれんそう、夏大根などの野菜の栽培が盛ん。山地を利用して、肉用牛、乳用牛の飼育も行われています。また、水産業では、鮎漁を中心にした河川での漁業や、にじます、あまごなどの養殖漁業が中心である。このほか、岐阜県では古くからものづくりが盛んに行われ、製造業は岐阜県の中心的な産業となっており、ファッション、陶磁器、家具・木工、刃物、紙、プラスチック、食品などの特色ある地場産業がある。伝統工芸品では、飛騨春慶塗・一位一刀彫、美濃焼、美濃和紙、岐阜提灯が伝統的工芸品産業として指定されているほか、和傘などがある。
日本を代表する雄大な山岳美を誇世界遺産の白川郷、小京都 高山、日本三名泉で有名な下呂温泉、長良川鵜飼、関ヶ原の合戦跡地などの観光スポットがある。また、県内各所には温泉が湧出するほか、北アルプスを中心とする中部山岳国立公園を初めとする15か所の自然公園がある。また、高山祭の屋台行事をはじめとする、中世以来の古式ゆかしい伝承を残しているまつりがおこなわれている。