美山鍾乳洞みやましょうにゅうどう

郡上市郡上八幡地区から東に山をへだてた美山にある。立体迷路型の珍しいタテ穴式鍾乳洞で、深さ約80m・東西160m・南北130mの範囲に上下6段のホールやトンネルがある。全長2km以上のうち、一般観光洞は約800m。この付近一帯は美山洞穴群と呼ばれ、約2億5千万年前のペルム紀の海底で出来た石灰岩が多くあり、その中に数十の鍾乳洞が分布している。くねくねした洞内を上り下りして進むと、鍾乳石類に「希望のカメ」、「夢のシャンデリア」、「夢の宮殿」、「真珠の滝」などロマンチックな名称がつけられている。洞窟出口は最上部で、外に出た頂上展望台からは御嶽山を望め、恋人の聖地「しあわせの鐘」もある。
 他に、照明の無い洞窟探検専用の鍾乳洞があり、洞窟探検(ケイビング)が体験できる。(ガイド付き・要事前予約)
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みどころ

郡上市南東部は、古生代の石灰岩層に生じた断層が地下水によって溶解、拡大され生成された鍾乳洞が点在している。自然が2億年以上かけて作り上げた壮大なスケールと造形美、神秘さがある。地下水が上から下へゆっくりと石灰岩層を溶かして地中に段差をつけながら幾層にわたり、立体迷路のように洞窟が展開している。柔らかな曲線を描いた壁面や鍾乳石の洞穴を抜け進んで行くのは「胎内くぐり」の感がある。
 鍾乳洞内は一年中15~16℃で、夏は涼しく、冬は暖かい。洞内は階段が多く狭い所もあるが、全体的には思ったより通路が広く感じる。(中ほどの「月光殿」からは、途中にリタイアしたい人が入り口に戻れるルートも用意されている。)