可児市は、県中南部の新興都市。北は美濃加茂市、御嵩町、坂祝町、東は土岐市、南は多治見市、西は愛知県犬山市に接する。
 JR太多線、名古屋鉄道広見線、国道21号、41号、248号が通じる。また、御嵩町境に東海環状自動車道が通り、可児御嵩インターチェンジがある
 中心地区は広見。可児盆地を市域とし、兼山地区(旧兼山町)は御嵩町を挟んだ飛地となっている。北部は概ね平坦。北端部には日本ラインとして名高い木曽川が流れ、北西部にそびえる鳩吹山のふもとで可児川が合流している。東部は浅間山をはじめ広く丘陵地となっており、多くのゴルフ場のほかに住宅団地が点在している。南部には住宅団地や工業団地が広がっているほか、西部の丘陵地では西可児駅を中心として住宅団地の開発が進んでいる。
 1982年(昭和57)市制施行。2005年(平成17)御嵩町を挟んで北方に位置する兼山町を編入。飛騨川・木曽川の合流点として交通の要所となった地であり、戦国時代には明智光秀出生地の明智(長山)城や森蘭丸出生城「美濃金山城」など多くの山城が築かれた。江戸時代には市内を東西に中山道が横断し、木曽の渡しとともに川湊が開かれるなど、現在の可児市の基礎が形成された。市東部の丘陵は、志野、織部を代表とする桃山茶陶の発祥の地として知られ、明治まで美濃焼の主要生産地だった。明治以降は、製糸業の導入とともに発展。
 輸送用機械、生産用機械、はん用機械、パルプ・紙、金属製品、電気機械などの生産が行われる。また、農業では水稲、苗木栽培などが盛んである。
 国指定史跡の長塚古墳、銅たく発掘の地など多くの遺跡が分布。可児郷土歴史館をはじめ、人間国宝荒川豊蔵の志野焼などの作品や収集品を展示する豊蔵資料館などがある。1995年と2005年には花フェスタが開催され、花フェスタ記念公園がつくられている。

観光資源一覧

美濃焼の写真

写真提供:(一社)岐阜県観光連盟

美濃焼 (岐阜県 多治見市 / 岐阜県 土岐市 / 岐阜県 瑞浪市 / 岐阜県 可児市 )

美濃の南東部(主に多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市)で焼かれたやきものを「美濃焼」という。この地域は窯業に適した地形と、原料の陶土や燃料の薪に恵まれていた。日本六古窯(ろっこよう)*の愛知県瀬戸市とは隣接した地域で、地中の粘土層は同質である。  奈良時代には、「須恵器(すえき)」という釉薬(うわぐすり)を施さない灰...