大滝鍾乳洞おおたきしょうにゅうどう

郡上市南東部は、古生代の石灰岩層に生じた断層が地下水によって溶解、拡大され生成された鍾乳洞が点在している。
 大滝鍾乳洞は、郡上八幡から山ひとつへだてた安久田(あくた)にあり、東西270m、南北40m、高度差100m、総全長約2km(公開通路700m)の鍾乳洞である。
 鍾乳洞は、空気中の二酸化炭素を溶かしこんだ雨水が、石灰岩の主成分である炭酸カルシウムを長い年月かけて溶かしてつくった洞穴である。炭酸カルシウムを溶かした地下水が、洞穴の天井から滴となって落下するときに、天井や床面にふたたび炭酸カルシウムを沈澱させる、その生成物である鍾乳石が1cm伸びるのに必要な時間は約100年といわれ、結果としていろいろな形になる。豊富な水量に恵まれた大滝鍾乳洞は、今なお鍾乳石が成長している。本来の色である乳白色のものが多いのが特徴だが、金属イオンが溶け込んだ赤い鍾乳石や光を透す透明度の高い鍾乳石、壁面に咲いた石華や石筍石柱などさまざまな種類の鍾乳石の造形も見られる。
 洞口前には、売店・釣り堀・レストハウスなどが設けられている。また、300mほど西には、縄文洞*がある。
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みどころ

全国的にも珍しい木製のケーブルカー(24人乗り)で200mほどの斜面を上がっていく。入洞前から気分が高まる。鍾乳洞内を見学通路に沿って進んでいくと、整然と並んだつらら石が羽を広げた孔雀のように見える「くじゃくの舞」、先端が鋭くとがって荒々しい「天の怒」、足元から天井部までダイナミックに広がる「天上界」、他にも「月の華」、「象牙の林」、「朱竹林」、「デコレーションケーキ」などと興味深い名前がつけられた豊富な鍾乳石群が見られる。これらの名称は、開発にあたった人たちが、相談しながら決めていったのだという。
 水流が多く、洞内最奥には高さ30mの大滝がしぶきを上げて落下している。地底の滝では最大級の規模を誇る。豪快な水音をたてて流れ落ちる瀑布はまさに圧巻である。
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補足情報

*縄文洞:大滝鍾乳洞近くの鍾乳洞。公開されているのは600m。古代人の住居跡で人骨・土器・炉跡などが出土。