埼玉県
印刷する1871(明治4)年、廃藩置県が行われ、県の統廃合を経て、同年11月4日に「埼玉県」「入間県」が誕生した。当時の埼玉県は荒川以東の地域で、荒川以西と熊谷以北の地域は入間県であった。1873(明治6)年、入間県は、群馬県と合併されて熊谷県となり、その後、1876(明治9)年に分離して埼玉県に合併され、ほぼ現在の県の境域が確定した。
「埼玉」の名称の由来は、埼玉古墳群が由来とする説や、幸福をもたらす神の働きを意味する「幸魂」から名づけられたとする説など、諸説ある。
地形は、大きく西部の山地と東部の平地に二分されるが、東部の平地はさらに県中央部の台地と、県東部の低地に分かれている。西部の山地は、関東山地の北部を占め、甲武信ヶ岳をはじめ、県下の最高峰である三宝山や雲取山、白石山などの山々が連なっている。東方や北方に向かって高度を下げ、武甲山、二子山などの山々が続く。東に移るにつれて丘陵、台地、低地とだんだんと低くなっていく。利根川、荒川、江戸川、中川など大きな河川が流れているのが特徴的である。
気候は太平洋側気候で、夏は蒸し暑く、冬は乾燥した北西の季節風が吹く日が多い。
埼玉県は、自然豊かな「秩父・長瀞」、蔵造りの街並みが広がる「川越」といった代表的な観光地のほかにも、名所旧跡から都市型のレクリエーション施設まで、大小様々な観光魅力を有する地域が数多い。
2016(平成28)年には、「秩父祭の屋台行事と神楽」、「川越氷川祭の山車行事」が、ユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」として登録された。