寄居町は、埼玉県の北西部に位置し、荒川が秩父の山間から関東平野に流れ出す扇状地の要に発達した。山地、丘陵、台地、低地と多様な地形を有し、荒川が町域の中央を屈曲しながら東流している。県立長瀞玉淀自然公園に指定されている。
 古くは秩父往還の宿場町として、また町の対岸にあった鉢形城の城下町として栄えた。関東西部養蚕地帯の中心をなしていたが、現在は畜産、植木、野菜の生産が盛んである。
 長尾景春ゆかりの「鉢形城跡(国指定史跡)」、戦国時代の武将藤田康邦、北条氏邦の墓のある「正竜寺」、「末野窯跡」などの史跡、玉淀ダムによって完成された人造湖の「玉淀湖」、寄居町と美里町にまたがる農業用貯水池の「円良田湖」、荒川を中心とした水環境や人々の生活を紹介する「埼玉県立川の博物館」などがある。
 8月にはぼんぼりや提灯で飾り付けられた舟山車が特徴的な「寄居玉淀水天宮祭」が開催される。

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鉢形城跡の写真

鉢形城跡 (埼玉県 寄居町 )

鉢形城は、荒川の断崖と深沢川の渓谷に囲まれた自然の要害の地に建てられた。戦国時代を代表する平山城であり、関東屈指の名城であった。築城には諸説あるが、1476(文明8)年に長尾景春が築いたとする説が有力。北条氏邦のときに現在の規模まで拡大された。しかし豊臣秀吉の天下統一が進み、1590(天正18)年、前田利家、上杉景勝らの大軍の...