三芳町は、埼玉県入間郡の南部、武蔵野台地の北東部に位置する。西から東へとゆるやかに下る勾配をもつ、関東ローム層に覆われた概ね平坦な台地である。
 長期間にわたり純農村地帯であり、南部の上富は、元禄年間(1688~1704年)、川越城主柳沢吉保が開拓した三富新田の一部である。中央に走るケヤキ並木沿いに屋敷が並び、地割りされた耕地と平地林は江戸時代の新田村の面影を残している。昭和40年代から高度経済成長とともに首都近郊のベッドタウンとして、また、首都圏の流通基地として変貌を遂げ、人口も急増した。
 農業は、今でもニンジン、ゴボウ、ホウレンソウを中心とした蔬菜類の生産が盛んで、サツマイモは「富の川越いも」として知られる。
 観光では、江戸時代文化・文政期(1804~1829年)に建築されたと考えられる茅葺屋根の民家住宅で、三富の歴史・文化を伝える「旧島田家住宅」などがある。

観光資源一覧

三富新田の写真

写真提供:三芳町役場

三富新田 (埼玉県 所沢市 / 埼玉県 三芳町 )

東武東上線鶴瀬駅からバス15分、あるいは西武池袋線・新宿線所沢駅からバス18分。三富とは、上富、中富、下富をいい、現在の行政では三芳町と所沢市の区域にまたがる。1694~96(元禄7~9)年に川越藩主柳沢吉保の命により開拓が行われた約1,400haに及ぶ畑作新田村である。  吉保は、川越城から三里南の「地蔵林」を拠点とし、東西33町、南...