慈光寺じこうじ

県内最古の寺で坂東三十三ケ所第9番札所。673(天武天皇2)年飛鳥時代に鑑真の弟子釈道忠によって開かれ、鎌倉時代は畠山重忠や源頼朝が篤く帰依したという。
 都幾山麓から参道を登る途中の道端に8基の大型青石塔婆がある。さらに登ると古い伽藍が見えてくる。覆堂に入った開山塔、鐘楼などであるが、蔵王堂と釈迦堂は 1985(昭和 60)年に焼失している。その奥には本堂(阿弥陀堂)、観音堂が立つ。本尊は、十一面千手千眼観世音菩薩像。本堂(阿弥陀堂)前に青々と茂っているのは慈覚大師円仁お手植えの樹齢1100年余のタラヨウジュ(多羅葉樹)と呼ばれる大木で県の天然記念物。
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みどころ

寺宝が多く、盛時に七堂伽藍を誇り75の僧坊を有していた大寺の風格を偲ぶに充分である。開山塔は、全国的にも珍しい室町時代の木造宝塔。ひきしまった胴部の上に精巧な組み物を配し、均整のとれた屋根をのせている。
 花々の美しさでも知られ、4月、桜の花が終わる頃になると、境内はシャガの花で覆われる。(溝尾 良隆)
関連リンク 慈光寺(WEBサイト)
参考文献 慈光寺(WEBサイト)
『埼玉県の歴史散歩』山川出版社、2005年

2020年04月現在

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