春日部市は、埼玉県の東部に位置し、東は千葉県野田市に接する。全体として平坦な地形で、市の中央には大落古利根川、東端には江戸川が流れ、肥沃な土壌と豊かな水利による穀倉地帯を形成している。
 中世は、新田義貞の家臣春日部氏の所領で、春日部郷といった。中心市街地の粕壁は江戸時代には日光街道の宿場町、近隣農村相手の市場町として繁栄した。明治期以後は桐たんすや麦わら帽子の産地として有名になった。1950(昭和25)年代半ばから都市化が進んだ。製薬や乳業の工場なども立地している。
 観光では、中部の牛島にはフジの巨木があり、国の特別天然記念物に指定されている。毎年4月下旬開催の「春日部藤まつり」には多くの見物客が訪れる。北東部の宝珠花で毎年5月に行なわれる「大凧挙げ祭り」は有名である。
 地下神殿とも呼ばれる「首都圏外郭放水路」では、有料の見学会を開催している。

観光資源一覧

牛島のフジ 藤花園の写真

写真提供:有限会社 藤花園

牛島のフジ 藤花園 (埼玉県 春日部市 )

東武野田線藤の牛島駅から北へ徒歩10分のところの「藤花園」とよぶ個人宅にある。ノダフジの一種で、最古のものは1200余年といわれ、国の特別天然記念物になっている。根元から幹が幾本かに分岐し、根元の周囲9m、藤棚の面積700m2という巨木である。花房は1m前後だが最長のものは2m近くになる。敷地2haにこの種のものが2本(特別...

首都圏外郭放水路の写真

写真提供:国土交通省 関東地方整備局

首都圏外郭放水路 (埼玉県 春日部市 )

東武アーバンパークライン南桜井駅から車で約10分。首都圏を洪水から守るために、国土交通省が建設した世界最大級の地下河川「首都圏外郭放水路」。1993(平成5)年に着工し、2006(平成18)年に全区間の完成と全川供用開始。  各河川から水を取り入れる流入施設及び立坑、地下放水路、調圧水槽、水を排出する排水機場等で構成されている。...