久喜市は、埼玉県の東北部に位置し、北は茨城県古河市に、東は茨城県五霞町に接する。地形はおおむね平坦で、台地や自然堤防などの微高地と後背湿地や旧流路跡などの低地からなっている。利根川、中川、青毛堀川、元荒川、葛西用水路及び見沼代用水などの多くの河川や水路に恵まれている。
 中心市街地は江戸時代は市場町で、木綿や穀物の取引が行われた。栗橋地区は江戸時代は日光(奥州)道中の宿場町として栄えた。鷲宮地区は鷲宮神社の門前町、菖蒲地区は水陸交通の要衝として賑わいをみせ、どちらも江戸時代は穀物や木綿を中心とする市が立った。1728(享保13)年には見沼代用水が完成し、耕地が開発された。現在は埼玉ナシの主産地であるほか、米、野菜、ソバなどが生産されている。近年は住宅が増加し、久喜・菖蒲工業団地も造成されて、都市化が進んでいる。
 出雲族の草創に係る関東最古の大社であり、国の重要無形民俗文化財である催馬楽神楽でも知られている「鷲宮神社」や、樹齢300年のフジ(県指定天然記念物)のある「菖蒲神社」、「菖蒲城趾あやめ園」などがある。また、毎年7月12日と18日に、旧久喜町の鎮守である八雲神社の祭礼として行われる久喜提燈祭り「天王様」には多くの見物客が訪れる。

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久喜提燈祭り「天王様」の写真

写真提供:久喜市

久喜提燈祭り「天王様」 (埼玉県 久喜市 )

久喜提燈祭り「天王様」は、旧久喜町の鎮守である八雲神社の祭礼である。1783(天明3)年の浅間山の大噴火で、桑をはじめ夏作物が全滅したことによる、生活苦、社会不安などを取り除くため、祭礼用の山車を曳き廻して豊作を祈願したのが始まりと伝えられ、230余年の歴史と伝統を誇る祭りである。  祭りは毎年7月12日と18日に行われ、町内か...