ふじみ野市は、埼玉県の南部に位置し、武蔵野台地と荒川低地にまたがる。西部は武蔵野台地および同台地の縁辺にあたる平坦地、東部は荒川低地からなり、東端部を北から南へ新河岸川が流れる。
 市域は戦国期には小田原北条氏の支配下にあり、江戸時代は多くが川越藩領となった。江戸時代、大井は川越街道の宿場(大井宿)として繁栄。福岡河岸は新河岸川の舟運で活況を呈した。1942(昭和17)年、陸軍造兵廠川越製造所が全面操業を始めると、集団住宅や徴用工舎が建設され、農地の宅地化が進んだ。第二次世界戦後、造兵廠の跡地は工場や公共施設の用地となった。昭和30年代半ば以降、大型団地の造成や宅地開発が進み、人口が急増した。
 東に荒川低地を見下ろす滝地区の台地上には、3世紀から5世紀中頃にわたって築造された権現山墳墓群(県指定史跡)がある。また、福岡河岸の回漕問屋(船問屋)の一つ「福田屋」の建物(市指定文化財)が、「ふじみ野市立福岡河岸記念館」として公開されている。

観光資源一覧