飯能市は、埼玉県の南西部に位置し、南は東京都青梅市、奥多摩町に接する。地形は山地、丘陵地、台地に分けられる。北西部は山地で市域の約75%を森林が占めている。南東部は丘陵地及び台地で、北の高麗丘陵と南の加治丘陵の間の台地部分に市街地が発達している。入間川、高麗川が、西部山地から東部台地へと流下している。
 古くは林業と織物のまちとして栄えた。昭和40年代からは宅地化が進展し、高校や大学、工場などの立地が進み、近郊住宅都市へと変化した。
 農業は野菜を中心として栽培されている。
 市域全域が県立奥武蔵自然公園に属しており、伊豆ヶ岳、正丸峠、天覧山、多峰主山などのほか、宮沢湖、名栗渓谷、名栗温泉などの資源がある。ハイキングや登山、川遊びなどを目的として多くの観光客が訪れる。「エコツーリズムのまち」としても知られる。
 人文資源には、高山不動、竹寺、天竜寺(子の権現)、鳥居観音などの寺院がある。国指定重要文化財として、福徳寺阿弥陀堂、長光寺の雲版、高山不動常楽院の木造軍荼利明王立像がある。また、2019(平成31)年3月には、北欧童画ムーミンの世界を体験できる施設「メッツァ」が開業した。

観光資源一覧

子ノ権現天龍寺の写真

写真提供:子ノ権現天龍寺

子ノ権現天龍寺 (埼玉県 飯能市 )

子ノ権現といわれるのは、子の年子の月子の日子の刻に生まれ、911(延喜11)年にこの地に天龍寺を開山した「子ノ聖」を高弟の恵聖上人が祀って天龍寺の境内に権現社の社殿を建立したことに始まる。天龍寺を子ノ権現社の管理をする別当寺とした。  天龍寺の本尊は十一面観世音菩薩で、12年ごとの子の年には子ノ聖の尊像が開帳される。