岩手県は、東北地方の北東部に位置する。南北195km、東西123kmの南北に延びた紡錘形をなし、面積は15,280km2で、14市15町 4村からなる。北上盆地を中心に、それを挟む奥羽山脈、北上高地の巨大な地形が特徴的。太平洋に面し、海岸線の延長は669kmに及ぶ。県庁所在地は盛岡市。
 気候は、奥羽山脈の山沿い地方は冬に雪の多い日本海側の気候を、北上高地は高原性、盆地性の気候を示す。また、北上川沿いの平野部は全般的に冬の寒さが厳しく、夏は暑い内陸性の気候を、沿岸部では海洋性の気候を呈する。ただし、宮古市以北では寒流の影響のため全般的に気温が低く、冷害が発生することもある。
 8世紀ごろまで蝦夷の住む辺境の地とされ、その後もみちのく(陸奥)と呼ばれた。砂金、馬、漆などの豊かな経済力をバックにした藤原三代の文化遺産を誇る平泉を頂点に、各地に多種多様な民俗芸能などが受け継がれている。近世は北半は南部氏の盛岡藩領(のちの八戸藩が独立)、南半は伊達氏の仙台藩領(のちに一関藩が独立)となった。維新直後は岩手県の行政区画は目まぐるしく変わり、1876(明治9)年に現在の県域となる。
 広大で多岐にわたる風土を舞台に、古くからの金、鉄、馬、漆の生産、田畑の耕作、リアス式海岸地帯での磯漁業などを通して人々の生活が営まれてきた。また、鉱産資源に恵まれており埋蔵地域は県全体に及ぶ。この他、電機、食品等の製造業が行われている。伝統的産業では、南部鉄瓶と漆器の秀衡塗、浄法寺塗(いずれも国の伝統的工芸品に指定)が代表的。
 水と緑の街として「杜と水の都」とも称される盛岡と八幡平エリアは盛岡城跡公園(岩手公園)、石割桜、八幡平、安比高原等がある。大自然に囲まれた県北エリアは東北有数のヒメボタルの群生地として有名で折爪岳、平庭高原などがある。宮沢賢治のふるさと花巻市や「遠野物語」で有名な遠野市などがある県央エリアは古くから文化の香りが高い地域で、早池峰山、展勝地等がある。かつての東北地方の政治・文化の中心だった平泉のある県南エリアには文化遺跡や重要文化財や史跡が多く、リアス式海岸で知られる日本一の海岸美を誇る北部陸中海岸エリアは龍泉洞等の景勝地、陸中海岸エリアには浪板海岸、穴通磯、滝観洞等がある。県内には八幡平温泉、湯田温泉、花巻温泉、一関温泉、つなぎ温泉等、温泉も多い。民俗芸能は全県的に広がり、神楽、田植踊、鹿踊、念仏剣舞など特色のある約1000を超える芸能集団が存在すると言われている。

地図から探す

岩手県内の資源一覧

いちご煮の写真

写真提供:青森県及び公益社団法人青森県観光国際交流機構

いちご煮 ( 青森県 八戸市 / 青森県 階上町 / 岩手県 洋野町 / 岩手県 久慈市 )

いちご煮はウニやアワビの漁場である八戸沿岸で漁師たちの浜料理として生まれた、ウニとアワビの吸い物である。大正時代には料亭で、お椀にきれいに盛り付けてお吸い物として提供されるようになり、現在では、ハレの席には欠かせない地域を代表する郷土料理になっている。乳白色のスープに浮かぶウニが「朝もやの中に霞む野いちご」のように...

北上展勝地のサクラの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上展勝地のサクラ ( 岩手県 北上市 )

JR東北新幹線北上駅より自動車で約10分、東北自動車道北上江釣子ICより自動車で約15分の北上川沿岸にある公園。珊瑚橋から北上川左岸に約2kmにわたって桜並木が続き、青森県の弘前、秋田県の角館と並ぶ桜の名所にも数えられている。  1920(大正9)年に、後(のち)の黒沢尻町長である沢藤幸治を発起人として設立された民間団体の和賀展勝...

北上・みちのく芸能まつり(鬼剣舞)の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上・みちのく芸能まつり(鬼剣舞) ( 岩手県 北上市 )

毎年8月の第1金曜から3日間にわたって行われる祭り。メイン会場は、東北自動車道北上江釣子ICから約10分、JR北上駅から徒歩約3分のJR東日本北上駅前のまつり広場。  約500mの道路に設けられた8つの会場で、県内外から参加した100余りの団体が鬼剣舞*や鹿踊(ししおどり)*をはじめ、神楽*、田植踊*などの芸能を披露し、町が祭り一色...

夏油温泉の写真

夏油温泉 ( 岩手県 北上市 )

JR東北本線・東北新幹線北上駅から西北西へ約22km。夏油川上流、栗駒国定公園の北部に位置し、焼石連山の山ふところ標高700mの高地にある。夏油温泉を含んだ入畑温泉、瀬美温泉、水神温泉の4つの温泉の総称で夏油高原温泉郷と称する。夏油川沿いではいたるところで温泉が湧出しており、真湯・大湯・滝ノ湯・疝気(せんき)ノ湯・女(め)ノ湯...

無量光院跡の写真

写真提供:平泉町教育委員会

無量光院跡 ( 岩手県 平泉町 )

JR平泉駅の北800mにある。鎌倉幕府の事跡を記した史書「吾妻鏡」によれば、無量光院は新御堂(しんみどう)と号し、奥州藤原氏三代秀衡が宇治平等院を模して建立したといわれ、現在は土塁・礎石・池跡などが残されている。毛越寺・観自在王院と並ぶ臨池伽藍(りんちがらん)*で、堂内の四壁の扉に観経(かんぎょう)*の大意を図絵し、本尊...

中尊寺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

中尊寺 ( 岩手県 平泉町 )

中尊寺は天台宗の東北大本山で関山と号し、山内の寺塔僧房(17支院)からなる一山寺院をいう。JR東北本線平泉駅から北北西へ約2km、北上川と衣川の合流点の西、こんもりとした小山の中にある。蝦夷と称せられた藤原三代*が100年間にわたって築き上げた仏国土建設の跡である。  寺伝によれば850(嘉祥3)年、慈覚大師*が弘台寿院(こうだ...

毛越寺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

毛越寺 ( 岩手県 平泉町 )

毛越寺は天台宗の別格本山で医王山金剛王院と号し、17院からなる一山寺院をいう。JR東北本線平泉駅の西にある。  寺伝では850(嘉祥3)年、中尊寺と同じく慈覚大師*が嘉祥寺を開き、毛越寺の基としたといわれる。その後、堀河天皇より藤原清衡*が勅命を受け、基衡*、秀衡*の時代に多くの伽藍が造営された。金堂円隆寺をはじめ、嘉祥寺...

観自在王院跡の写真

写真提供:平泉町教育委員会

観自在王院跡 ( 岩手県 平泉町 )

毛越寺の東隣にあり、JR平泉駅より徒歩8分。観自在王院は安倍宗任(あべのむねとう)*の娘である奥州藤原氏二代基衡の妻が建立した寺院で、16世紀の火災で堂塔を失い、庭園も水田化したが、昭和の遺跡発掘調査の成果に基づいて伽藍遺構と庭園の修復・整備が行われた。調査によれば境域は東西約120m、南北約180m。西域に土塁の一部が残り、大...

達谷窟毘沙門堂の写真

達谷窟毘沙門堂 ( 岩手県 平泉町 )

平泉駅の西南約6km、東北自動車道一関ICより約10分、一関市との境界近くにある。  その昔、夷酋の頭・悪路王*がこもった岩屋といわれ、これを征伐した征夷大将軍坂上田村麻呂公が蝦夷平定の御礼に鞍馬の昆沙門天を勧請し堂を建立、鎮国の寺社*としたといわれる。昆沙門堂には108体の昆沙門院が安置されていたが、2度の火災で焼失し、現在...

黒崎の写真

写真提供:普代村

黒崎 ( 岩手県 普代村 )

岩手県沿岸北部、北山崎の北方5kmにある岬で、弁天崎まで連なる断崖の北端にあたり、150~200mの高さから黒っぽい絶壁が海に落ち込んでいる。隆起した海岸が荒波に削り取られて、ほぼ垂直に切り立った崖が形作られた隆起海岸である。  赤松の自然林におおわれた岬には先端に白い灯台と北緯40度のシンボル塔が立ち、国民宿舎をはじめ外洋20...

八幡平の写真

写真提供:八幡平市

八幡平 ( 岩手県 八幡平市 / 岩手県 鹿角市 )

盛岡市から北西に直線で約38km、岩手県と秋田県にまたがる高原で、奥羽山脈北部に位置する。東の茶臼岳(標高1,578m)、南の畚岳(標高1,578m)、西の焼山(標高1,366m)などを含めた地域を八幡平と呼ぶが、狭義にはこの高原のほぼ中央、標高1,614mの頂が八幡平山頂である。  山域は十和田八幡平国立公園に指定され、中でも山頂付近は...

岩手山の写真

写真提供:八幡平市

岩手山 ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 八幡平市 / 岩手県 雫石町 )

盛岡市の北西約22km、十和田八幡平国立公園の南西部に大きくすそ野を広げる成層火山*。那須火山帯*に属し、第四紀に噴出したものといわれる。少なくとも、国内の活火山の中では最多といわれる7回もの山体崩壊を起こしており、その際の堆積物が山麓を覆っている。山体は東岩手と西岩手の2つの火山群からなるが、西岩手の方が古く、その火口...

岩手山焼走り熔岩流の写真

写真提供:八幡平市

岩手山焼走り熔岩流 ( 岩手県 八幡平市 )

岩手山の北東山腹、標高1,200m付近で見られる、長さ4km、末端における幅は1.5kmに及ぶ溶岩流である。東北自動車道西根ICから県道233号線を経由して約15分ほど走ると散策路入口に到着する。1719(享保4)年の噴火によって流れ出た溶岩が扇状に広がり、表面の波絞の如き凸凹には樹木がほとんど育たず、わずかに苔などが生えているだけという荒...

藤七温泉の写真

写真提供:藤七温泉 彩雲荘

藤七温泉 ( 岩手県 八幡平市 )

東北自動車道松尾八幡平ICより八幡平アスピーテラインまたは樹海ライン経由で約60分。JR盛岡駅より岩手県北バス八幡平頂上行きで1時間50分、松尾鉱山資料館で八幡平蓬莱境行きに乗り換え5分、藤七温泉下車すぐ。  八幡平頂上の南方3.5km、畚(もつこ)岳の麓の標高1,400mの高所にあり、東北最高峰に位置する温泉で、一軒宿である。  温泉...

北山崎の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北山崎 ( 岩手県 田野畑村 )

岩手県沿岸北部、田野畑村の北東端に位置する。陸中海岸の代表的な景観で、隆起した海岸が荒波に削り取られて、ほぼ垂直に切り立った崖が形作られた隆起海岸である。高さ約200mの大断崖が連なる場所で、日本の海岸風景の中で最も迫力のある美しさを誇り、弁天崎~北山崎~黒崎の間は断崖が連続していることから海のアルプスともよばれている...

鵜の巣断崖の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

鵜の巣断崖 ( 岩手県 田野畑村 )

岩手県沿岸北部、田野畑村島越の南に位置する。この断崖は、約1億4,000万年前に海洋プレート上のさまざまな堆積物などが大陸プレートに押し付けられてできた、複雑に変形した岩石からなる。その後の隆起によって海成段丘が形成され、さらに、荒波の浸食で切り立った断崖となった。  太平洋に突き出したような地形が特色で、高さ約200mにも...

北上川の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上川 ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 盛岡市 )

北上川は源を岩手県岩手郡岩手町御堂に発し、岩手県の中央をほぼ北から南に流れ、一関市下流の狭窄部を経て宮城県に入り、登米市津山町付近で北上川と旧北上川に分流する。流域には東に北上山地、西に奥羽山脈の高峰が連なり、これらの山地から流入する数多い支川を合わせて北から南に流下する。幹川流路延長は全国第5位の約249km、流域面積...

チャグチャグ馬コの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

チャグチャグ馬コ ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 盛岡市 )

農作業で農民と苦労を共にする農用馬を慰安する行事で、馬をたくさんの鈴が付いた装束で飾り、神社詣をするもの。6月第2土曜日、滝沢市内にある馬の神様を祀る鬼越蒼前神社(おにこしそうぜんじんじゃ)へ詣でた数十頭の馬が、「チャグチャグ」と鈴を鳴らしながら盛岡市の盛岡八幡宮まで約14kmの道のりを約4時間30分かけて行進する。  岩手...

碁石海岸・碁石岬の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

碁石海岸・碁石岬 ( 岩手県 大船渡市 )

碁石海岸は、三陸自動車道大船渡碁石海岸ICから車で約15分、大船渡湾の南に突き出た末崎半島の東南部の先端約6kmの海岸線。海岸東南部に広がる碁石浜に、黒い玉砂利が敷き詰められていることが名の由来だといわれる。玉砂利は海岸付近の黒色頁岩が波によって削られ、洗われ、丸石化したもので、黒色は海底にたまるヘドロなどの有機物に起因し...

岩洞湖の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

岩洞湖 ( 岩手県 盛岡市 )

東北自動車道盛岡ICから自動車で約1時間、盛岡市藪川にある湖。標高約700mの北上山地に位置し、流域面積*48.6km2、湛水面積*6.23km2と広大な規模を誇る。  岩手山東麓の水田灌漑を主目的とするが、水力発電の目的も兼ねて、1960(昭和35)年に完成した人造湖(ダム湖)である。湖畔にはシラカバやナラなどの広葉樹...

盛岡市のわんこそばの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

盛岡市のわんこそば ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡じゃじゃ麺、盛岡冷麺と並び「盛岡三大麺」の一つとよばれるわんこそばは、掛け声とともに一口量のそばをテンポよく椀で供して食べた椀数を競う、岩手の名物そば料理。「わんこ」とは木地椀をさす方言で、盛岡市、花巻市を中心に提供店が数多くある。  現在は娯楽性のある食として有名だが、南部地方に伝わる、遠方からの客人にそばを...

姫神山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

姫神山 ( 岩手県 盛岡市 )

いわて銀河鉄道(IGR)渋民駅の東8km、登山口まで自動車で約25分、北上川をはさんで岩手山と相対して位置する。岩手山、早池峰山と並び、霊山として知られている。外山早坂高原県立自然公園内にあり、姫神自然観察教育林になっている。  標高は1,123.8m。なだらかな裾野を引く円錐形の山容で、登山が容易で日帰りのハイキング地として人気...

盛岡舟っこ流しの写真

写真提供:盛岡舟っこ流し協賛会

盛岡舟っこ流し ( 岩手県 盛岡市 )

東北自動車道盛岡ICから約15分、JR盛岡駅から徒歩約40分、仙北町駅から徒歩7分。北上川の明治橋上流右岸河川敷の辺りで毎年8月16日に行われる。  祖先の霊を送り、無病息災を祈る送り盆の行事で、提灯や盆の供物で飾った舟に火を放ち、川に流す。舟の船首は龍頭を模したものが多く、大きさは概ね5m程度である。  約300年前、盛岡藩主南部...

岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡市中ノ橋通の交差点に位置する。盛岡銀行の本店行舎として1911(明治44)年に建てられ、1936(昭和11)年に岩手殖産銀行(後の岩手銀行)が譲り受け、本店として使用した。1983(昭和58)年に岩手銀行の新社屋が完成するに伴い、中ノ橋支店となった。  設計は東京駅丸の内口の赤煉瓦駅舎で有名な辰野金吾*。辰野金吾が設計した建築と...

旧第九十銀行本店本館の写真

写真提供:盛岡市観光課

旧第九十銀行本店本館 ( 岩手県 盛岡市 )

旧第九十銀行本店本館は、盛岡市中心部にあり、1910(明治43)年12月に完成した。設計を手掛けたのは盛岡出身の建築家、横濱勉。  煉瓦造の2階建て(一部地下1階)。正面から見ると非対称の建物で、ドーマー窓*が設けられた屋根は天然スレートおよび銅板葺きのマンサード型*を基本とし、建物の隅石や入口、窓のアーチは川目産の花崗岩の...

紺屋町番屋の写真

写真提供:盛岡市

紺屋町番屋 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡市の中心部に位置する。盛岡消防よ組番屋として1891(明治24)年に建築され、1913(大正2)年に消防組第四部事務所として改築された建物。  昔ながらの望楼が目をひく木造洋風建築の典型といわれる建造物で、2018(平成30)年に盛岡市の景観重要建造物、2020(令和2)年に盛岡市の歴史的風致形成建造物の指定をそれぞれ受けている。 ...

盛岡さんさ踊りの写真

写真提供:盛岡さんさ踊り実行委員会

盛岡さんさ踊り ( 岩手県 盛岡市 )

毎年8月1~4日に盛岡市の中央通、岩手県公会堂前から約500mをパレードする祭典。さんさ踊りの発祥は、名須川町の三ツ石神社にまつわる「三ツ石伝説」に由来するといわれる。その昔、盛岡城下で暴れる鬼に困り果てた里人たちが、三ツ石神社に退治を祈願。三ツ石神社の神は悪鬼をとらえ、二度と悪さをしないよう、境内の大きな三ツ石に誓いの手...

盛岡冷麺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

盛岡冷麺 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡冷麺は、盛岡市に数多くの提供店があり、ご当地の食として有名。冷麺はもともと朝鮮半島北西部の平壌(ピョンヤン)で生まれたもので、朝鮮半島北東部の咸興(ハムフン)出身の移住者が1954(昭和29)年ごろ、故郷を懐かしみ盛岡市の店で提供したのが始まりといわれる。  当初はゴムのような麺が驚かれてなかなか定着しなかったが、平...

日高火防祭の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

日高火防祭 ( 岩手県 奥州市 )

JR東北本線水沢駅から徒歩約10分、岩手県奥州市水沢の市街地で実施される、はやし屋台が巡行して火防を祈願する祭。本祭は4月最終土曜日、前夜祭は本祭の前日に行われる。  少年時代、江戸にいた伊達宗景は、1657(明暦3)年の大火をはじめとした火事の多さ、恐ろしさに驚き、水沢に戻った後、火防の対策に万全の策を講じた。天災を神仏の...

種山ヶ原の写真

写真提供:住田町観光協会

種山ヶ原 ( 岩手県 住田町 / 岩手県 遠野市 )

北上高地南西部の東西11km、南北20kmに及ぶ緩やかな稜線を持った平原状の山で、岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる。物見山(種山)を頂点とした標高600~870mに位置し、物見山・大森山・立石などを総称して「種山高原」とも呼ばれている。その地形と涼しい気候のため、藩政時代から馬の放牧地として利用され、各所にツツジの群落...

滝観洞の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

滝観洞 ( 岩手県 住田町 )

気仙郡住田町の北東端、JR東日本釜石線上有住(かみありす)駅から徒歩3分、釜石自動車道の滝観洞ICから車で1分の場所にある鍾乳洞。  数億年をかけて海底に堆積した石灰岩層が隆起し、風雨などによる浸食で形成されたもので、洞内では足下や壁などで海洋生物の化石が見られる。現在まで確認されている3,365mの総延長のうち、880mが一般...

小岩井農場の写真

写真提供:小岩井農牧

小岩井農場 ( 岩手県 雫石町 )

JR東北本線・東北新幹線盛岡駅から北西約12km、岩手山南麓に約30km2の敷地面積を有する民営の農場。日本最初の鉄道敷設を始めとした数々の鉄道工事で陣頭指揮し、「日本の鉄道の父」と呼ばれた井上勝*が、鉄道事業により美しい田園風景を損なってきたことへの埋め合わせの意味を込め、国家公共のためになすべき事業として、小野...

国見温泉の写真

写真提供:一般社団法人しずくいし観光協会

国見温泉 ( 岩手県 雫石町 )

東北自動車道盛岡ICから国道46号線経由で約36km、約55分、八幡平国立公園内に位置する。岩手県と秋田県の県境、秋田駒ヶ岳南麓の国見峠の標高約880mの山腹にある素朴な山の湯。  温泉は含重曹土類硫化水素泉で、52~62℃。澄んだエメラルドグリーンの色合いが特徴で、コールタールのような独特のにおいがある。駒ヶ岳や千沼ヶ原などへの登山...

千沼ヶ原の写真

千沼ヶ原 ( 岩手県 雫石町 )

秋田駒ヶ岳と岩手山の間に位置し、乳頭山(烏帽子岳東)の東南方、標高1,400mに広がる高層湿原*。ニッコウキスゲ・ヒナザクラなどの高山植物に彩られ、大小の池塘が点在する大湿原で、周囲はオオシラビソに囲まれている。1954(昭和29)年に初めて人が入り、山上の仙境として話題となった。湿原までのルートが長く、経験を積んだ登山客以外...

山田湾の写真

写真提供:山田町

山田湾 ( 岩手県 山田町 )

盛岡から車で2時間、岩手県三陸沿岸のほぼ中央に位置する山田湾は、重茂(おもえ)半島と船越半島に囲まれた周囲30km、ほぼ円形に近い湾で、「海の十和田湖」と呼ばれている。  湖水のように波静かな湾内には無人島の大島、小島が浮かぶ。周囲約900m、面積26,960㎡の大島は、1643(寛永20)年にオランダ船のブレスケンス号が食料と水を補...

栗駒山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

栗駒山 ( 岩手県 一関市 / 宮城県 栗原市 / 秋田県 東成瀬村 )

奥羽山脈のほぼ中央に位置し、岩手・宮城・秋田の3県にまたがる1,626mの山で、岩手県側では須川(すかわ)岳、秋田県側では大日(だいにち)岳とも呼んでいる*。那須火山帯*に属する複雑な山容の休火山で、かつては八万地獄、毒気地獄などと呼ばれ、この山に入った者は生きて帰ることがないといわれた。現在でも北斜面中腹にはたくさんの硫...

金ケ崎町城内諏訪小路の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

金ケ崎町城内諏訪小路 ( 岩手県 金ケ崎町 )

JR東北本線金ケ崎駅から徒歩5分の場所に位置する、旧金ケ崎要害の城と武家町のほぼ全域にあたる地域。江戸時代は大町氏3000石の城下町で、仙台藩伊達領の最北端にあたり、対盛岡藩の拠点として金ケ崎要害と称された。今も表小路・達小路などに武家屋敷のたたずまいが見られ、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。  金ケ崎要害...

秋田駒ヶ岳の写真

秋田駒ヶ岳 ( 秋田県 仙北市 / 岩手県 雫石町 )

秋田駒と呼ばれる、田沢湖の北東にある火山である。頂上部は楕円形の大きな火口があり火口内にある火口丘を女岳(めだけ)と呼び、外輪山に男岳(おだけ)と標高1,637mの最高峰男女(おなめ:女目とも)岳がそびえている。那須火山帯*1に属し、近年では1970(昭和45)年9月に女岳でマグマ噴火があり、約4カ月で噴火は停止したものの、その後...