龍泉洞りゅうせんどう

岩泉町の北西2km、標高625mの宇霊羅山の東麓に洞口をもつ。山口県の秋芳洞、高知県の龍河洞とともに日本有数の鍾乳洞に数えられ、国の天然記念物にも指定されている。
 約2~3億年前は、北上山地一帯は海の底であった。そのころ有孔虫やサンゴなどの遺骸が海底に沈積し、これが龍泉洞を形成する安家(あつか)石灰岩層のもとになったといわれる。鍾乳洞は、この石灰岩の断層や節理の割れ目にしみこんだ雨水や地下水が、石灰岩を溶かして地下水流の通路を広げ、何十万年という年月をかけてできたとされる。龍泉洞が大規模になったのは、豊富な地下の湧水量によると考えられている。
 洞内はすでに知られているだけでも4,088m以上あり、公開されているのは往復700mで、その全容は5,000m以上に達するといわれる。洞内には地底湖が見つかっているだけで8つあり、そのうち3つが公開されている。
 洞内には、天然記念物のニホンウサギコウモリ・コキクガシラコウモリなど、わが国特有のコウモリが群棲している。ほかにもイワイズミホラズミトビムシや地下水性ヨコエビなど、洞窟性の生物が多く生息している。
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みどころ

1日の湧出量は約7,000tで、岩泉町の水源になるほど豊富である。
 洞内は洞窟の奥へ向かって断層に沿って形成された細い通路が続く。冒険気分を味わいながら、さらに進むとライトアップされた月宮殿にたどり着き、幻想的な空間が撮影スポットになっている。メインの地底湖の美しさはまるで水面に引き込まれるような感じである。なかでも第3地底湖は水深98mで、世界有数の透明度を誇る。
 ライトで照らして、とてもきれいな鍾乳石を観察するのもおすすめ。また、ニホンウサギコウモリなど希少なコウモリなどに出会った際には、そっと観察してみたい。