紺屋町番屋こんやちょうばんや

盛岡市の中心部に位置する。1891(明治24)年に盛岡消防よ組番屋として現在地に建てられた建物を1913(大正2)年に消防組第四部事務所として改築されたものが現在の建物といわれる。
 昔ながらの望楼が目をひく木造洋風建築の典型といわれる建造物で、2018(平成30)年に盛岡市の景観重要建造物、2020(令和2)年に盛岡市の歴史的風致形成建造物の指定をそれぞれ受けている。
 耐震性能が不足していることから内部の見学を中止していたが、外観を保持しつつ耐震化を含めた改修工事を行い、カフェ併設の交流体験施設として2022(令和4)年3月にリニューアルオープンした。
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みどころ

大正モダンの雰囲気を色濃くとどめたデザインの建物で、鐘楼の造りがかわいらしく、街中でその佇まいが目を引く。消防団の番所という剛健なイメージとモダンな建物の雰囲気のアンバランスさは、当時どんな様子で受け止められていたのかと想像が膨らむ。この建物に憧れて消防団に入団した人がいたのかもしれない。ただ存在するだけで価値のある建物だと感じる。