陸前高田市は、岩手県最南端、陸中海岸の広田湾に臨む。三陸特有のリアス式海岸は絶壁と屈曲とによる奇勝を形成。北は住田町、東は大船渡市、西は一関市、南は宮城県気仙沼市と接する。
 JR大船渡線(BRTによる運行)、国道45号、340号、343号、三陸自動車道が通じる。
 古代、中世には金山(玉山、雪沢、茂の倉)があった他、塩、海産物の産地として栄えた。特に金は奥州藤原氏の黄金文化に大きな役割を果たした。江戸時代は仙台藩・伊達政宗の直轄領で、今泉には大肝入会所や代官所が置かれた。高田は浜街道宿駅、商業町として栄えた。
 水稲、麦、果樹、蔬菜などが作られる。伝統的な気仙大工の中心地でもある。漁業は広田港、長部港を拠点とするマグロ、カツオの巻網漁のほか、広田湾ではワカメ、ノリ、ホヤ、ホタテガイ、カキの養殖が盛ん。石灰石、粘板岩、大理石などの地下資源も豊富だが、多くは隣接工業地に運ばれている。
 中沢浜貝塚は国指定史跡。
 三陸復興国立公園(旧、陸中海岸国立公園)域にはウミネコ繁殖地の椿島、海食地形の蛇ヶ崎(ともに国指定天然記念物)、高田松原(国指定名勝)などがある。この他、華蔵寺の宝珠マツ(国指定天然記念物)や黒崎仙峡の景勝地などがある。

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