一戸町は、岩手県北部に位置し、北から西は二戸市、東は九戸村、葛巻町、 南は岩手町と接している。第三セクターIGRいわて銀河鉄道(旧、JR東北本線)が通じる他、国道4号が南北を縦貫、北部に東北縦貫自動車道八戸線が通り、一戸インターチェンジがある。
 奥州街道の宿駅として発展。古くは牧士田の地で、第二次世界大戦時までは馬産地であった。西岳山麓は開拓者により酪農、高冷地野菜の適地となっている。1972(昭和47)年から高森高原を中心に国営大規模草地造成が進められ、畜産振興が図られた。
 米作のほかリンゴやタバコ栽培などが行われ、鳥越地区では伝統的な竹細工による椅子、花器などを産出する。
 縄文時代の環状集落遺跡である「御所野遺跡」(国の史跡)は2021(令和3)年に「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成遺跡としてユネスコの世界文化遺産に登録された。御所野遺跡には博物館もある。また、根反の大珪化木(国の特別天然記念物)や、姉帯・小鳥谷・根反の珪化木地帯、浪打峠の交叉層、藤島のフジ、実相寺のイチョウ、平糠のイヌブナ自然林はいずれも国の天然記念物に指定されている。この他、奥州街道(国の史跡)、鳥越山(国の名勝「男神岩・女神岩・鳥越山」)、旧朴舘家住宅(国の重要文化財)、萬代舘 (国の登録有形文化財。岩手県北で唯一残る映画館)、西方寺毘沙門堂(岩手県指定有形文化財)、一戸城(一戸公園)、景勝地の浪打峠(末の松山)などの名所がある。この他、岩手県立児童館「いわて子どもの森」や奥中山地区には奥中山高原温泉、スキー場がある。

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