雫石町は、岩手県中西部の町で、奥羽山系の山脈に囲まれた扇状の盆地をかたどる。秀峰岩手山をはじめ1,000m以上の山が連なり、標高300m以上の面積が約80%を占める。町内北西部から東に、葛根田川、雫石川、南川の3河川が流れ、その流域に沿って集落、農耕地が開けている。北は岩手山を境に八幡平市、東は滝沢市、盛岡市、南は矢巾町、紫波町、西和賀町、花巻市、西は奥羽山系の山々を境に秋田県仙北市に接している。
 雫石川に沿ってJR田沢湖線、国道46号が通じる。国道46号は東北自動車道盛岡インターと接続している。
 葛根田地熱発電所は出力8万キロワットで、熱水を利用した果樹・野菜栽培、淡水魚養殖などの研究が進められている。
 北東部の岩手山山麓には明治中期に大農場式牧場として開設された小岩井農場がある。西部には十和田八幡平国立公園の烏帽子岳、国見、網張、鶯宿、滝ノ上の温泉があり、スキー場やゴルフ場も開発されている。

観光資源一覧

岩手山の写真

写真提供:八幡平市

岩手山 (岩手県 滝沢市 / 岩手県 八幡平市 / 岩手県 雫石町 )

盛岡市の北西約22km、十和田八幡平国立公園の南西部に大きくすそ野を広げる成層火山*。那須火山帯*に属し、第四紀に噴出したものといわれる。少なくとも7回の大規模山体崩壊が発生し、その崩壊堆積物が山麓を広く覆っている。山体崩壊の回数は国内の活火山の中で最多である。東西2つの火山群のうち、西岩手の方が古く、その火口原には八ツ...

小岩井農場の写真

写真提供:小岩井農牧

小岩井農場 (岩手県 雫石町 )

JR東北本線・東北新幹線盛岡駅から北西約12kmに位置し、岩手山を望む岩手山南麓に約30km2の敷地面積を有する民営の農場。日本最初の鉄道敷設を始めとした数々の鉄道工事で陣頭指揮し、「日本の鉄道の父」よばれた井上勝*が、鉄道事業により美しい田園風景を損なってきたことへの埋め合わせとして、国家公共のためになすべき事業...

国見温泉の写真

写真提供:一般社団法人しずくいし観光協会

国見温泉 (岩手県 雫石町 )

東北自動車道盛岡ICから国道46号線経由で約36km・約55分、八幡平国立公園の自然の真っただ中に位置する。岩手県と秋田県の県境、秋田駒ヶ岳南麓の国見峠の標高約880mの山腹にある素朴な山の湯。  温泉は、含重曹土類硫化水素泉で、52~62℃。澄んだエメラルドグリーンの色合いが特徴で、コールタールのような独特のにおいがある。駒ヶ岳や千...

千沼ケ原の写真

千沼ケ原 (岩手県 雫石町 )

秋田駒ヶ岳と岩手山の間に位置し、乳頭山(烏帽子岳東)の東南方、標高1,400mにある高層湿原*。ニッコウキスゲ・ヒナザクラなどの高山植物に彩られ、大小の池塘が配された大湿原で、周囲はオオシラビソに囲まれている。1954(昭和29)年に初めて人が入り、山上の仙境として話題をまいた。湿原までのルートが長く、経験を積んだ登山客以外の...

秋田駒ヶ岳の写真

秋田駒ヶ岳 (秋田県 仙北市 / 岩手県 雫石町 )

秋田駒と呼ばれる、田沢湖の北東にある火山である。頂上部は楕円形の大きな火口があり火口内にある火口丘を女岳(めだけ)と呼び、外輪山に男岳(おだけ)と標高1,637mの最高峰男女(おなめ:女目とも)岳がそびえている。那須火山帯*1に属し、近年では1970(昭和45)年9月に女岳でマグマ噴火があり、約4カ月で噴火は停止したものの、その後...