秋田県
印刷する東境に奥羽山脈、中央に出羽山地、西部に男鹿半島と鳥海山が連なり、横手、大館の諸盆地が介在。これらを源流として下流部に秋田、能代、本荘の平野が開ける。典型的な日本海側気候で、冬期は北西の季節風が強く、降水日数が多い。
イネの発育に適した気候で米を多産。米代川流域は秋田杉の本場で日本の三大美林の一つ。天然のスギが減産したためブナ林が注目されている。家具や漆器、こけしの製造、合板工業、酒造が盛ん。
田沢湖は全国一の水深、十和田湖は2重式のカルデラ湖、八郎湖は国営八郎潟干拓事業により残存した淡水湖として有名。十和田八幡平国立公園の他、男鹿、鳥海、栗駒国定公園がある。沿岸部の男鹿半島が雄大な造形美を誇り、その南北には長大な海浜が海岸線を形成。県境部や内陸部の山岳地帯にはブナ林をはじめとする自然林が広くみられ、青森、秋田両県にまたがる白神山地は広大な原生的ブナ林を擁しており世界自然遺産に登録されている。乳頭温泉や秋の宮温泉郷をはじめとして温泉も多く、角館の武家屋敷通りでは城下町の町並みも楽しめる。
特産品は、食物では全国でも有名な酒どころで、この他、きりたんぽ、ハタハタ料理、稲庭うどん、がっこ、じゅんさいがある。工芸品では秋田銀線細工、曲げわっぱ、川連漆器、樺細工等の木工品が有名。また、重要無形民俗文化財が日本で最も多く、男鹿半島の奇習「ナマハゲ」や東北三大祭りの「竿燈まつり」等の伝統文化や風習が数多く残っている。