横手市は、秋田県南東部に位置する。東の奥羽山脈、西の出羽丘陵に囲まれた横手盆地の中央にあり、奥羽山系に源を発する成瀬川と皆瀬川が合流した雄物川及び横手川が貫流。豊かな水と肥沃な土壌により、国内有数の穀倉地帯を形成している。北は美郷町、大仙市、南は東成瀬村、湯沢市、羽後町、西は由利本荘市、東は岩手県西和賀町と接する。
 JR奥羽本線と北上線、国道13号、107号、342号が走り、湯沢横手道路の十文字インターチェンジ、横手インターチェンジと横手ジャンクションがある。横手ジャンクションで秋田自動車道と交わる。
 中北部の金沢には平安時代の金沢柵跡がある。中心地区の横手は雄物川の支流旭川(横手川)沿いに発達し、戦国期には小野寺氏の居城横手城があった。江戸時代は秋田藩佐竹氏の城代戸村氏の城下町として栄えた。
 横手盆地は米作地帯。東部丘陵の栄、大沢、金沢地区はリンゴ、ブドウの栽培が盛ん。南部の増田町地区は無袋リンゴの栽培で知られる。西部の十文字町地区はサクランボ栽培が盛ん。南西部の雄物川のスイカは出荷額県内有数。大沢、御所野地区には繊維、電気機器、自動車部品工場が進出。
 旭川右岸の小高い地にある横手城跡は横手公園となり、天守閣を模した展望台からは市街地や鳥海山を眺望できる。保呂羽山波宇志別神社の神楽殿は国の重要文化財。行事には旭岡山神社の梵天、平鹿町醍醐荒処の梵天(選択無形民俗文化財)、仁井田新山神社の番楽(県指定無形民俗文化財)、波宇志別神社の「保呂羽山霜月神楽」(重要無形民俗文化財)などがあり、2月15、16日に行われる「雪まつり(かまくら・ぼんでん)」は雪国の小正月の行事を観光化したもの。また、横手温泉、雄物川温泉、上畑温泉等の温泉や日本で最初のマンガ原画展示をテーマとした横手市増田まんが美術館がある。B級グルメの横手焼きそばは全国的に知られるご当地グルメ。

観光資源一覧

真人公園のサクラの写真

写真提供:横手市役所増田地域局 まちづくり推進部 増田地域課

真人公園のサクラ (秋田県 横手市 )

JR奥羽本線十文字駅から東に約5km、増田の内蔵地区からは約3km。標高391mの真人山(まとやま)*1を東側に背負って広がる公園。1917(大正6)年に大正天皇即位の記念事業として造園された。公園の総面積は5万4,600m2で前面に池と中島を配し、ソメイヨシノ・ヤマザクラ、ウメ、アヤメ、ツツジが植栽されている。とくにソメイヨシノ...

横手のかまくらの写真

写真提供:一般社団法人秋田県観光連盟

横手のかまくら (秋田県 横手市 )

ドイツの建築家ブルーノ・タウト*1が「雪中の静かな祝祭」*2と称した、横手の「かまくら」は毎年2月15日、16日に催され、16日、17日の「梵天(ぼんでん)」*3や市内各所に雪像が展示される「雪の芸術」と合わせ、「横手の雪まつり」として開催される。  かまくらは、高さ3mあまりの雪室で、内部正面に祭壇を穿ち、御幣をたてて水神様を祭って...

雄物川の写真

雄物川 (秋田県 横手市 / 秋田県 大仙市 )

雄物川は、秋田・山形県境の奥羽山脈の大仙山(標高920m)を源として、西側に出羽丘陵を見ながら上流域の山間部を抜け横手盆地の西縁を北流しながら皆瀬川、横手川などの支流を合わせ、大曲付近で玉川が合流し屈曲を繰り返す中流域を経て、秋田空港近くで北西に流れを変える。そこで下流域となる秋田平野に出て秋田市新屋では旧雄物川を分派...

増田町の内蔵と町並みの写真

増田町の内蔵と町並み (秋田県 横手市 )

JR奥羽本線十文字駅から南東に約3km、増田町の中心街の中町、七日町商店街通り(中七日通り)には、「内蔵」と呼ばれる土蔵を擁する明治から昭和期の商家などが建ち並び、重要伝統的建造物群保存地区(約10.6万m2)に選定されている。増田町は雄物川の支流、成瀬・皆瀬両河川の合流点にある市場町*1として江戸時代から発展してき...