潟上市は、秋田県のほぼ中央の沿岸部に位置する。東部は南北に縦走する国道7号の周辺に小高い丘陵(女川層)が多数連なり出羽丘陵に続く。中央部及び北部は、秋田平野の北辺部として八郎湖に向かって広大な田園地帯が広がっており肥沃な穀倉地帯をなす。西部は県内有数の3本の砂丘群が連なっているほか、日本海に面した沿岸部は秋田市から続く海岸砂丘で秋田県の保健保安林に指定され、砂丘群の間は集落や畑地、樹園地として活用されている。
 西は日本海に面し、北は八郎潟調整池を挟んで大潟村、南は秋田市、東は井川町、西は男鹿市と接している。JR奥羽本線が通じ、男鹿線を分岐する。中央部を国道7号が走り、101号と258号を分岐する。また、秋田自動車道の昭和男鹿半島インターチェンジが設置されている。
 農業は稲作のほかにキク、バラなどの花卉栽培が盛んで、秋田県花き種苗センターがある。西部は男鹿半島と本土と結ぶ陸繋的地形をなし、砂丘上でナシ、ブドウなどの果樹が栽培される。八郎潟調整池ではノリなどの養殖漁業が行われる。また、酒やしょうゆなどの醸造業が盛ん。秋田湾臨海工業地域の一部として工業が立地。
 神明社観音堂は国の重要文化財、八郎潟漁労用具は国の重要有形民俗文化財。東湖八坂神社のトウニン行事(統人行事)は国指定重要無形民俗文化財。農村指導者石川理紀之助の遺跡と業績を紹介する郷土文化保存伝習館がある。豊川油田跡は「新潟など関東甲信越地域で始まった我が国近代石油産業の歩みを物語る近代化産業遺産群」の一つ。この他、出戸浜海水浴場、多種類のウメが栽培される「梅の里」などがある。

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